月刊ペースで進行中になっているASCII.jpのごく一部でブームの油没冷却。前回はLIVA Coreを油没させて楽しんでみたが、今回も3回に渡ってオイリィなチェックをしていきたい。
第1回は、どの油が冷えるのか? を検証しよう。世の中に流通する油には、それぞれ特色がある。透明であったり、粘度が高かったり、酸化しにくく揚げ物向きであったりなど、CPUグリスのように多種多様だ。
たとえば、こめ油。揚げ物には定番であり、スナック菓子に使用される油もまずこめ油である。そんなわけで、ローコストで検証できる油を探るべく、スーパーで油を物色してきた。今回のエントリーとなる油は次の通り。
- 菜種(キャノーラ)油
- サラダ油
- ごま油
- オリーブオイル
- 自動車用エンジンオイル
食用ではないエンジンオイルが混ざっているが、担当編集キタムラの自宅から発掘されたもので、化学合成オイルだから大丈夫ということで急遽エントリーとなった。なお、同じエンジンオイルでも鉱物油は不純物が多く、基板へのダメージがあるので油没には使用できない。
計測環境としては、室温20~22度の環境下で、OCCT 4.4.1を30分回して、温度上昇傾向を探る。使用したものはインテルのCompute Stick。以前記事にした油没タイプを流用しており、記事公開時に採用していたヒートシンクを外している状態だ。
ヒートシンクの有無で、温度が4~5度変化するのは確認済みなので、下記検証結果を元に、必要であればヒートシンクを取り付けてほしい。
また温度計測については、サーモグラフィーの「FLIR ONE」を使用している。
共通する傾向としては、上部に熱が溜まり、自然対流でゆっくりと循環。ガラスからの放熱もあって、約30分で温度上昇が止まる。OCCT 4.4.1を30分回した場合の温度変化は以下の動画の通りだ。
実績多数! 低価格で油量たっぷりの
キャノーラ油
たまたまファーストトライで選んだ結果、意外と結果がよく、そのままASCII.jpにおいては基準オイルとして扱われている日清キャノーラ油。実売価格は1000gで350円前後で、特価時においては290円付近までに下がるため、実験用としてすでに王者に風格を漂わせている。
→次のページヘ続く (ベジオイルとごま油を試す)
この連載の記事
-
第3回
デジタル
「A10-6800K」の油沈に挑戦! みるみる上がる油温に焦る -
第2回
PCパーツ
油没冷却で使用した油の処分やパーツの清掃はどうするのか? -
第-1回
PCパーツ
ASCII.jp名物油風呂特集 - この連載の一覧へ