「ポタフェス 2015」レポート 第2回
本当にケーブルレスなBluetoothイヤフォンなど個性派ぞろい
“ポタフェス 2015”で見つけたこだわり機器たち
2015年12月23日 09時00分更新
12月19日、20日の2日を通してベルサール秋葉原にて開催されたポータブルオーディオの祭典「ポタフェス 2015」。国内外の有力ブランドが一堂に会するこのイベントには、ポータブルプレイヤーやワイヤレスヘッドフォンといった最新のデジタル機器も集結している。今回は、会場で見つけた多機能&高機能なユニークなアイテムをご紹介。
世界最小クラスのセパレート型Bluetoothイヤホン「EARIN」
「ポタフェス 2015」会場内の一等地に展示されていた製品で、極小サイズながら注目を集めて製品が「EARIN」だ。2013年にスウェーデンに設立されたEARINは、元ソニー・エリクソンの技術者達が集まって妥協なきハイファイオーディオの製造を目指して設立されたベンチャー企業。その会社名ともなっている「EARIN」は、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で150万ドルの資金を調達してつくられた超小型イヤホンだ。
まず、その実物を見るとサイズの小ささに驚く。Bluetoothイヤフォンのなかでも珍しい左右セパレート型のボディーで左右をつなぐケーブルすらない。左右のイヤフォンユニットはBluetoothアンテナユニットを内蔵し、左側ユニットから受信して右側ユニットへと送信する仕組みだ。左右にセパレート型ゆえに独立して搭載されている60mAhのバッテリー含めてわずか3.5g、サイズは直径14.5mm、全長20mmと耳穴に収まる超極小サイズに凝縮されている。
ユニット内部には1基のBAドライバーを搭載しており音質面でも十分な作り込みが行なわれている。バッテリー駆動時間は本体のみで約2.5時間~3時間。さらに付属の携帯用カプセルがEARINを充電するためのバッテリージャージャーを兼ねており、持ち歩きながら充電することで、さらに約2.5時間~3時間もの駆動が可能になる。ちなみに、Bluetooth接続時のコーデックはAAC、apt-Xにも対応した仕様となっている点も、高音質にこだわる同社らしいつくりだ。
コンセプチュアルなモックアップにも見えるEARINだが、会場内に展示されていた実機はすでにiPadとペアリングして実働するデモで実働済み。実際のそのサウンドを体験してみると、ワイヤレスイヤホンとしては高精細志向のサウンドで再生できることを確認できた。何よりも、装着時にはまったくケーブルもなく耳穴だけで完結するつくりは、従来のワイヤレスにはまずないストレスフリーな使い勝手を達成している。
国内で販売を手がけるモダニティによるとスウェーデンのEARIN社にも世界中から注文が殺到している状態。12月下旬から全国の家電量販店、専門店、同社直販サイトなどで2万9800円(税別)で発売する予定だが、現在の注文は来年1月以降の出荷となる。デジタル・ガジェットとしてのポータブル・オーディオを追求する人にとってEARINは相当面白いアイテムとなること間違いナシだ。
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