ひさびさに箱から出して、腕につけてみました。米ヒューレット・パッカードの「HP-01」。世界初の計算機能付き腕時計というべき存在で、スマートウォッチの元祖と言ってもいいかもしれません。
この仕事をしていると「未来感ハンパねぇ~」とよく叫びますが、時代時代の未来感ってあるわけで。1980年代に続々と誕生した8bitパソコンでデジタル世界の洗礼を受けた私と、ゲームやパソコンが物心ついたら身近にあった30代、20代では感じ方も違うのでしょう。個人的には、ものすごく昔にお金をかけて開発されたガジェットを見ると、時代を超えた価値や新しさに心を動かされてします。HP-01はその象徴的な存在とも言える、腕時計型ガジェットです。
現実になった未来って、意外とシンプルなものだった
HP-01との出会いは、12~3年前に担当したHPの計算機特集で。「HP-16C」といった、RPN電卓で理系の皆様におなじみのHPですが、HP-200LXとかOmniGo 100なんていうのもその文脈の中で開発された製品と言えそう。そして実物を手にしたHP-01を見て、本当にすげぇ~と思った感動を思い出しました。
AppleWatchなど、最近流行りのスマートウォッチと見比べるとさらにいろいろと感想も出てきます。
HP-01の発売は1977年とのことなので、今から40年近くも前の製品。ちなみに1977年生まれということはアスキーと同い年。同期には『Apple II』なんてプロダクツもいます。まさにデジタル機器が個人のための製品として、より一層人々の生活に入っていこうとしていたタイミング。
それから40年近くたって世間ではスマートウォッチがもてはやされる時代が訪れたけど、SF作品に出てくるような奇抜なものでは決してなくて、僕たちが古くから知っている、アナログ腕時計の方向に向かっている感覚もあります。そんな中、HP-01はメカメカしくって、ずっしりと重厚で、いかにもレトロ・フューチャーな感じですね。とても高級感があります。
ちなみにいまスマートウォッチを買うなら個人的に「Pebble Time」かな~と思います。ブラックフライデーで安売りしていて、今なら50ドルも安い。149.99ドル。HP-01を発売時に日本で入手するのはきっと困難だったのでしょう。そして海外ではいまも、eBayなんかでかなり高額で取引されていたりもします。一方、Pebble Timeは海外からでも"送料無料"で自宅に直接届いちゃいます。インターネットを通じて、海外製品を買う重みもずいぶんとライトになったのが2015年の今なのかもしれませんね。
紙の週アスもお久しぶりに登場だよ
ひさびさといえば、われらがテクノロジー大衆紙、週刊アスキーもひさびさに紙の雑誌を発売中。私もひさびさに紙の編集者として積極的に働きました。月刊誌の編集からウェブに移って10年経つので、結構長いですね。
インターネット全盛の時代になっても、手に取れるかたちで残るのはうれしいものです。そしてなんとなく昔作った記事のことを思い出したのがこの記事を書いたきっかけです。気付けば貴重な20代の後半と30代の大半をデジタル情報と物欲で消費してしまいました(笑)。これからの10年もやっぱりお買い物なのかな。(購入はこちら)
スマホも家電もPCもこの1冊で決まり
『週刊アスキー 特別編集 冬の超お買物特大号』
■収録特集例
「2016年今買うデジギア84」
「格安SIM&スマホ購入活用術」
「Windows10最強TIPS特選集」
「iPhone 6s&iOS 9徹底解説」など
■特別付録
「僕たちの大好きなLINEを256倍楽しくする本」
■判型:A4変
■ISBN:978-4-04-865631-3
■発売:2015年11月30日(月)
■定価:本体639円+税
■販売店:全国の書店、コンビニ、ネット書店など
■Amazon.co.jpで購入
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