大河原邦男さんによるボディカラー
変形コンセプトカー「eX machine CONCEPT」
変形ロボットならぬ変形コンセプトカーは、ときおりムーブメントになって自動車メーカーが提案してくることがあるが、今回の東京モーターショーでは小さな乗り物、コンパクトモビリティに、そうしたトランスフォームをキーワードとしたクルマが見受けられた。
その最注目マシンといえるのが、新潟の本社を置くエクスマキナの「eX machine CONCEPT」だ。リアインホイールモーターの電動モビリティは、可変ホイールベースの提案でもある。
停車時に前後タイヤの距離(ホイールベース)を短くして駐車スペースを小さくして、土地を有効活用する。一方、走行時にはホイールベースを伸ばして安定性を確保するというアイデアは珍しくないが、「eX machine CONCEPT」の特徴は、どちらの状態でも走行可能で、なおかつドライバーの操作系を切り替えること。ジョイスティックで操作するショートホイールベース状態は小回りを優先するもので、フロントタイヤは左右で異なる方向に切ることができる。一方、ロングホイールベースモードでは従来のクルマ同様にステアリングで操作するといった具合だ。
現時点では公道を走るためのナンバーを取得していないが、トランスフォームした、いずれの状態でも走行できるクルマというのは、それぞれのモードで保安基準を満たしていることを示す必要がある。そのために、どちらのモードでも有効になるようにヘッドライトなどを複数つけていたりするのも興味深い。もしかすると、2つのナンバーを付ける可能性もあるとのことなので、トランスフォーム時代に向けて、道路運送車両法などの整備が必要という話にもなりそうだ。