Windows 10や新iPhoneへのデータ移行も容易に行なえる
マルチデバイスに最適な「Acronis True Image」の新版登場
2015年09月09日 14時00分更新
9月9日、アクロニス・ジャパンは個人向けのバックアップソフト「Acronis True Image」の最新版を発表した。新たにモバイルデバイスの写真や動画、連絡先、予定表などのバックアップに対応し、複数デバイスの一元管理機能を提供する。
モバイルデバイスのデータをクラウドバックアップ
アクロニスはシンガポールを本社とするソフトウェア企業で、「Acronis True Image」、「Acronis Backup」「Acronis Access」などのデータ保護製品を手がけている。50万以上の法人向けユーザー・500万ユーザー以上の個人ユーザーを抱えるほか、収益の50%をアジア・パシフィック地域からあげているのが特徴。3万社以上のパートナーによる間接販売、300社以上のOEM供給を行なっている。
Acronis True ImageはOSまで含めたデータのバックアップとリカバリを実現する個人向けのイメージバックアップソフト。ハードウェアに依存しないシステム移行を実現する「Universal Restore」を搭載するほか、Windows PCやMacのみならず、iOSやAndroidなどのモバイルデバイスも幅広くサポートしている。
今回発表されたのはPCとモバイル向けバックアップソフトの最新版「Acronis True Image 2016」とAcronis True Image 2016にクラウドストレージサービス「Acronis Cloud」を追加した「Acronis True Image Cloud」の2製品になる。
100以上の新機能の追加、高速化を図った新バージョンではWindows 10や最新のMac OS Xをサポート。Acronis True Image CloudではiOSやAndroidなどのモバイルデバイスの写真や動画、連絡先、予定表などのバックアップに対応し、Android端末から新しいiPhoneといった具合に別のプラットフォームへのデータ移行も可能になっている。
また、Acronis Cloudのストレージ領域をPCのディスクドライブとしてマウントし、利用頻度の低いファイルや大容量データを保管できる「クラウドアーカイブ」の機能を搭載。マウントされたAcronis Cloudはローカルドライブと同様に操作・検索が可能。アーカイブデータはソフトのみならず、Webブラウザからも管理できるという。
クラウドの利用にも最適化されており、インターネット経由でのファイル転送も高速に行なえるほか、日本国内でバックアップを実施した場合、日本のデータセンターのみにデータ保管する。データはAES256ビット鍵で暗号化して保管されるほか、転送時はSSLを経由するという。
さらに日本のユーザーのため、新ソフトやドライバ時、システム設定変更のテスト用に一時領域を確保する「Try&Decide」の機能を復活させた。テスト終了後に一時変更領域の適用や破棄を選択できるという。
デジタル世代ではデータ保護が人間の基本的欲求になる
発表会で登壇したアクロニスCEOのセルゲイ・ベロウゾフ氏は、現実世界で多くのものがデジタル化されている点を指摘。データ喪失の危険性を考えると、今後データ保護は人間が持つ5つ目の基本的欲求(空気、水、食料、シェルター、データ保護)になると説明した。
また、今後クラウドを含めたあらゆるワークロードを保護する新しいクラウドプラットフォームを開発中であることを明らかにした。ここではバックアップのみならず、DRやアーカイブ、Eディスカバリ、ファイル管理など幅広い用途で利用できるという。
Acronis True Image Cloudは、Acronis Cloudストレージを容量無制限で利用できる1年更新のサブスクリプションモデルで提供される。1コンピューター、3モバイルデバイスの価格はボックス・ダウンロード通常版が9980円/年、ダウンロードアップグレード版が6980円。3コンピューター、10モバイルデバイス版も用意。テクニカルサポートが標準提供される。
Acronis CloudなしのAcronis True Imageは永続ライセンスで提供され、ダウンロード通常版が4980円、ダウンロードアップグレード版が2980円となっている。3コンピューター版も用意される。3コンピューター版も用意。製品登録後30日間の無償テクニカルサポート、電話、メールでのサポートが提供され、テクニカルサポートはインシデント単位での購入になる。