Bluetoothや各種センサーを装備、小型で手軽な「アキバ製」
Cerevo、バッテリー追加だけで簡単に活動量計が作れる開発キット「Blue Ninja」
2015年07月29日 09時00分更新
Cerevoは7月28日に発表会を開催し、ハードウェア開発者を対象した新ブランド「Cerevo Maker series」で、Bluetooth 4.0など各種センサーを搭載する開発モジュール「Blue Ninja(読み:ブルー・ニンジャ)」を発表した。7月28日より直販サイトで受注を開始し、直販価格は4890円(税別)。
Blue Ninjaは、東芝製で「Bluetooth Low Energy」とCortex-M4F(48MHz)を内蔵するSoC「TZ1001」をメインに、9軸センサー(加速度、角速度、地磁気)や気圧センサーを搭載。加えて、電池の充電・放電回路も搭載するので、Blue Ninjaとリチウムイオン電池を組み合わせるだけで、活動計などの設計・製造が可能だ。
単小型で超低消費電力という特徴にくわえ、単体でセンシングやスマートフォンの接続、電源管理が可能。また、24bitのアナログ/デジタルコンバーター(ADC)を介して、外部センサーなどの拡張もできる。
生産はCerevoが入居する「DMM.make AKIBA」の生産設備で実施し、量産試作までの開発工程を1ヵ所に集約する「秋葉原生まれ・メイドインジャパン」のIoTモジュールということも特徴だ。Blue Ninjaは、ハードウェア・スタートアップを影から支える存在でありたいという意味を込めて「Ninja」という名称を採用したという。
メーカーとスタートアップの間にある壁を取り除く
発表会では、Cerevo 代表取締役の岩佐 琢磨氏が登壇。岩佐氏はBlue Ninjaの開発背景について、「現在のハードウェア業界とハードウェアスタートアップの間には壁があります。これは、決して仲が悪いとか、競合しているわけではなく、プロトタイピングと量産の認識の違いから来ています。デジタルカメラなどの製品を開発する業界では、コスト面の問題でプロトタイピングで利用されるパーツ類が量産する際に搭載されることはほとんどなく、プロトタイプとは区別された量産品を製造しています。一方でスタートアップでは、限られたリソースの中で開発するため、プロトタイプの設計のまま量産したいニーズがあるんです」と述べた。
また、東芝セミコンダクター&ストレージ ロジックLSI事業部事業部長附の松井 俊也氏も登壇。松井氏は「私もハードウェア業界とハードウェアスタートアップのギャップはあると感じています。私もBlue Ninjaのようなコンセプトが広がっていってほしいと思っていて、我々東芝もSoC・LSIを作ってこの活動の中で使っていただきたいと思っています」とコメントした。
Blue Ninjaの価格は、単体で4980円(税別)、デバッカー付きのブレイクアウトボードを搭載する開発キットが9990円(税別)、単体の大量購入時は10個で1個あたり4490円(税別)、100個時の単価は4290円(税別)。また、発売を記念して先着300名に開発キットに加えてリチウムイオン電池を同梱するスペシャルモデルを、送料無料で9990円(税別)で販売する。購入は同社のウェブサイトから可能だ。