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【RQあり】ディーゼルデミオ、スーパー耐久富士8時間を完走!

2015年07月26日 18時00分更新

文● 松永和浩 写真●松永和浩 編集●末岡大祐/ASCII.jp

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雨、そしてマシントラブルがデミオを襲う!

 7月5日の決勝スタート時は雨があがり、ほとんどのマシンがスリックタイヤを装着していた。スタートからほどなく、雨が急速に強くなりレインタイヤに履き替えることになるのだが、3時間ノーピット作戦をしようとしていたディーゼルデミオにとって、このピットインは手痛い。そして、フロントから振動が起こるということでチェック作業のために4周ほどロスしてしまう。

 雨のレースではライバルたちもペースを落とすので、相対的に燃費が上がる。つまり燃費の良さというアドバンテージも薄れてしまうのだ。当然、ディーゼルデミオも燃費は向上し、おおむねリッターあたり8km以上という数値だった。

 ラスト3時間で雨は上がり、その後はドライ路面での展開となった。デミオは予選での自己ベストよりも2秒以上速いタイムで追い上げていくが、時すでに遅し。いっこうに周回を縮めることができなかった。但しマシンの信頼性という点では、エンジン周りに手をつけていないということで非常に高く、ライバルがリタイアしたおかげで6位チェッカーを受けることができたのであった。

 8時間の長丁場をディーゼルのデミオ「DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-D」は見事に完走した。

 この富士でシリーズ前半が終了し、8月のオートポリス戦からはすべて3時間レースという後半の3戦が行なわれる。最終戦は10月25日の鈴鹿サーキット。市販車ではエコカー減税で補助金対象であるクリーンディーゼルデミオは、この先どれだけ進化を遂げられるのか?

今年のスーパー耐久は新型車投入ラッシュ!

 クリーンディーゼルデミオもそうだが、今年は新型車の投入が増えている。

 東和インテックが投入するスバル WRX STI「DAMD MOTUL ED WRX STI」も昨年発表された新型車だ。初投入の開幕戦こそ2位だったが、続く菅生、富士戦を優勝で飾り、目下2連勝中のポイントリーダーとなっている。

 今回の富士戦で大きな話題となったのが、ST-3クラスのレクサス RC350だ。2014年の開幕にフィット3がデビューした際は3台、2012年にトヨタ86がシーズン途中からエントリーした際は1台だった。つまりシーズン途中からデビューする新型車は車両開発のタイミングもあって1台ずつ登場してくるのが常であった。

 しかし、レクサス RC350は3台が同時デビュー。この3台の中で最初から富士戦デビューを計画していたのは34番の「asset ings テクノ RC350」だけ。62番「DENSO Le Beausset RC350」は本来は菅生戦でデビュー予定であったが、車両規定に合致せず、予選すら走れずにピット内の展示で終わってしまったため、富士戦がデビューとなった。

 39番の「SARD Racing RC350」は菅生戦でそれまで使っていたマシンを大破してしまい、本来第5戦あたりで投入予定だったマシンを、急ピッチで仕上げて富士戦に臨んだ。様々な事情が絡み合って、富士で3チーム3台が同時デビューしたのである。

 ST-3の優勝を飾ったのは、RC350同士の戦いやライバルであるフェアレディZを下した、62番「DENSO Le Beausset RC350」だった。やはり、完成してからの開発熟成が一番進んでいたのが強さにつながったようだ。


(次ページでは、「バラエティー豊かなスーパー耐久のマシンたち!」)

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