世界遺産で通信速度を測る!
意外にもどこでも繋がった万里の長城
先日の取材で北京に行ってきた筆者。オフ日に世界遺産でもある「万里の長城」を訪れたわけだが、普通に観光ではつまらないので、スピーディーという名前にふさわしく、万里の長城で通信速度調査を行なった。
万里の長城はもともと異民族の侵入を防止するために建設されたので、広大な中国の中でもかなり辺鄙な場所にある。山の麓に小さな村があるが、基本的に見渡す限り、山、山、山。とはいえ設備は近代化されており、一気に万里の長城に上れるロープウェイがあったり、バリアフリーでエレベーターがあったりと、建設当時の皇帝・永楽帝が見たら憤死しそうな勢いだ。観光地なので当然といえば当然の設備なのだが。
通信環境も整えられており、麓の村付近でも3Gが普通に入っていた(LTEは入らない)。なので、万里の長城でどのくらい速度が出るのだろうかと期待に胸を膨らませて、グイグイ登っていったのだが……。なお、回線はドコモのモバイルルーター(L-02F)を国際ローミングで使っている。
山頂でロープウェイを降りたあたりを便宜上スタート地点とし、ここで測ってみたところ以下のような結果になった。
こんな山の中にもかかわらず、下りはそこそこ、上りは壊滅的。しかし、ここからFacebookに写真付きで投稿できたので使い物にならないというわけではなさそうだ。そりゃ観光地だから、世界中のお客さんが「グレートウォールナウ!」って呟きたいというもの。中国ではむしろグレートファイヤーウォールを乗り越えるほうが大変だが、グレートウォールの通信環境がここまで整えられているのはありがたい。
よく見ると、アンテナもしっかり立っているので、3Gなら不安はなさそうだ。LTEはまったく繋がらないが。万里の長城に行くことがあったら、思う存分ネットサーフィンを楽しんでほしい。
次に天壇(テンプルオブヘブン)という、これまた世界遺産に行ったのだが、ここでも測ってみた。市街地なので電波はしっかり繋がり、下りもかなりいい数字が出たが、やはり上りがキツイ。LTEも入らず。遮蔽物も多く、広大な敷地内でこれだけ出るのであればとくに不便は感じないだろう。
基本的にLTEが入るのは都市部の中でも中心地のみだが、さすがに3Gは(とくに観光地であれば)ほぼどこでも入る。郊外に行くと2Gに切り替わることも多かったが。中国旅行を考えている人は参考にしていただきたい。
