GeForce GTX TITAN Xの最速環境を検証しよう

4Kも最高速! TITAN X搭載で30万円のPCは本当に凄い-マウスコンピューター「NEXTGEAR i640PA5-SP2」

文●相川いずみ、編集● 金子/ASCII.jp

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GeForce TITAN Xを搭載する「NEXTGEAR i640PA5-SP2」※ディスプレーは別売

 マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」に、待望のGeForce GTX TITAN Xを搭載したモデルが登場した。TITAN Xは、最高画質の4Kでゲームを存分に楽しめるとして、今年3月にNVIDIAが発表した現在最強のGPUだ。このTITAN Xを搭載したゲーミングPCは「NEXTGEAR i640」シリーズのプラチナモデル「NEXTGEAR i640PA5-SP2」で、価格は送料と消費税込みで30万5424円から。

4K環境でも高いパフォーマンスを発揮!

 第1回では様々なベンチマークを元に、TITAN Xがどれだけ最強・最速なのかを実感していきたい。なお、比較対象としてTITAN XをGeForce GTX 980に差し替えた環境でも、計測を行なった。

「NEXTGEAR i640PA5-SP2」の基本スペック
CPUCore i7-4790K(4.0GHz)
メモリー32GB (8GB×4)
グラフィックスNVIDIA GeForce GTX TITAN X(12GB)
ストレージ 2TB SerialATAIII(7200回転)
OSWindows 8.1 Update(64ビット)

 まず、CPUとグラフィックの性能を測る「CINEBENCH」からチェック。3Dグラフィックなどのパフォーマンスを測る「OpenGL」では、TITAN Xが130fps前後、GTX 980は114fps前後と、ここではあまり差はなかった。

CINEBENCHの結果。TITAN X(左)が129.95fps、とGTX 980(右)が114.20fpsとで差は少ない

 次の「3DMark」では、負荷の高い「FIRE STRIKE」で測定。特に、最新のプリセット「FIRE STRIKE Ultra」は4K解像度の3840×2160ドットでのレンダリングを行うため、まさにTITAN Xの本領発揮といえる。ここでは大きくGTX 980との差が出た。

Fire Strikeの標準テスト。TITAN X(左)が14253、GTX 980(右)が11135

FIRE STRIKE Extreme。TITAN X(左)が7498、GTX 980(右)が5838

4K解像度の3840×2160ドットでのレンダリングを行なう「FIRE STRIKE Ultra」の結果。TITAN X(左)が3997、GTX 980(右)が3035

 リアルタイムでFPSの値を見ていても、GRAPHICS TESTでTITAN Xがひと桁台まで落ち込むのは一瞬だったが、GTX 980では数秒ほど落ち込む場面が何度かあり、やや映像が乱れる瞬間があった。SLI環境ではなく1枚挿しで4Kの最高環境のゲームをしたいのであれば、やはりTITAN Xクラスがおすすめと言えるだろう。

ゲームでは最高環境でもすべて「非常に快適」に!

 気になるゲームでの測定は、国内オンラインゲームの3タイトルで行った。標準設定ではすでに物足りないので、すべて最高品質の設定で計測している。

 4月末に登場したばかりの『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク』。6月発売の拡張パッケージ『蒼天のイシュガルド』用の動作確認用ソフトで、空を滑空するシーンや水辺、激しいボス戦などのシーンが次々と表示される。

派手なグラフィックスが動き回る『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク』

 TITAN Xでは、最高品質の環境でも「非常に快適」。実際のプレーでも、ゆらゆらと揺れる水面の美しい表現や、派手な魔法のエフェクトなどを余すことなく堪能できそうだ。スコアを見ると、TITAN Xで15000前後、GTX 980で11000台と、ここでも大きく差がついている。

「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」(最高品質、1920×1080、ウィンドウ表示)。左がTITAN Xで、右がGTX 980(以下同)

 そして『ドラゴンクエストⅩ 』や『ファンタシースターオンライン2』でも同様に、どちらの「快適に動作」という結果だが、数値を見ると、意外にもTITAN XとGTX 980との差は少なかった。ゲームでは、負荷の大きいテストほど、TITAN Xの実力がはっきりと出る結果になった。

「ドラゴンクエストⅩ Windows版 ベンチマークソフト」(最高品質、1920×1080、ウィンドウ表示)。「すごく快適」は“はぐれメタル級”として、テスト上ではもっとも快適であることを表わしている

「PSO2キャラクタークリエイト体験版 ver2.0」(最高品質、1920×1080、ウィンドウ表示)

TITAN Xの実力を改めて感じる結果

 TITAN Xは、コアクロック数こそGTX 980より低いものの、GPUのSP(ストリーミングプロセッサ)数は3072基と、GTX 980の約1.5倍。しかもメモリーは12GBというモンスター級だ。そのスペック通りの威力を発揮し、TITAN Xの実力を改めて感じる結果となった。少し使ってみただけで、「もう普通のPCに戻れない……!」と思ってしまうほどの描画力とパワーで、ゲーマーなら誰しもこのスペックでプレイしたいと思うだろう。

 次回は、グラフィック以外でもゲームでその性能を発揮してくれる『NEXTGEAR i640PA5-SP2』の特徴を紹介していきたい。

初出時、製品タイトルの記載ミスがありました。お詫びし、訂正させていただきます。(2015年5月27日)