超デカイ! 超リッチ! 超セレブ! キャデラック・新型SUV「エスカレード」を試乗!
2015年05月02日 15時00分更新
文● 松永和浩 写真●松永和浩 モデル●桜井さち(@sachibudou)
セレブがほれ込むインテリアがスゴイ!
セレブがこぞって求めるキャデラック・エスカレード。特にセレブの居場所としてはリアの2列目シートに注目したい。
本来は手袋などに使うスペシャルに柔らかい最高級素材のナッパレザーをセミアニリン染色という手間のかかる方法で色付けした運転席、助手席、そして2列目シートはそれこそセレブが選ぶ超高級ホテルの最上級ソファーのように柔らかく身体を受け止めてくれ、その柔らかさの中にも最適な姿勢になるように微調整された固さで疲れ知らず、というか20分も乗れば離れたくなくなるほどの掛け心地。足元の広さは言うまでもなく、頭上空間から一切圧迫感を感じないのは感動至極。
多忙なセレブが癒されるシートと空間が作り出されています
リア2列目シートの乗員に向けて前席ヘッドレストにDVDプレイヤー内蔵モニターも用意される。左右で独立したDVDを再生でき、USB経由でUSBメモリーやスマホからの映像も再生ができる
天井からのモニターは運転席側の統合インフォテーメントCUEと連動し、DVDやUSBメモリ、SDカードなどの映像が再生できる他、コンソール後方のパネルにあるRCA端子、SDカードスロット、USBからも入力が可能である
ただ居心地がいいだけではセレブは納得しない。乗り降りがいかに楽に出来るかもセレブにとっては重要なポイントのひとつとなる。
ドアは80度近く開き、その開口部も大きく取られている。また、車高の高いSUVでも苦もなく乗り降りできるように、ドアが開くとステップがせり出てくるというパワーリトラクタブル・アシストステップが上級グレードのプラチナムには標準装備される。
このステップ、GMジャパン広報いわく「お姫様ステップ」。確かにスカートを気にせず無理なく乗降できる
このステップがあることでセレブは優雅に乗り降りすることができるの
もちろん運転席周りも豪華。スマホライクなキャデラックお得意のタッチパネル操作による、インフォテーメントCUEも備わるドライバーズエリアは、それに続くコンソールにセレブらしい装備を搭載する。
運転席と助手席も前後方向にかなりの余裕がある。また前列の両シートにはローラーによるマッサージ機能が搭載され、操作スイッチはシートの座面サイドにパワーシート操作スイッチと同じパネルに装備される。下手なマッサージチェアーより効果がありそう
コンソールボックスには4℃に設定された保冷ボックスが備わり、500mlペットボトルを6本入れることができる。また、その前方のドリンクホルダー前にはUSB端子が備わり、CUEのパネル奥のボックスとコンソールボックスなどを含めてUSB端子は前席だけで5つ、リアシートも含めれば8つも装備されている
USB端子の豊富さは、いかにもIT先進国アメリカっぽいところだが、キャデラックのスマホ連携の真骨頂は非接触充電とBluetoothにある。
エスカレードの非接触充電装置はコンソールボックスの蓋の上にある
リアシートの乗員も非接触充電が使えるようにコンソールボックスに配置されている。日本仕様ではPMA方式とQi(チー)方式の両対応となっている
オーディオはBOSEと共同開発。ノイズキャンセリング機能付きのおかげで車内はとんでもなく静かである。また16スピーカーのプレミアムセンターポイントサラウンドサウンドシステムは、例えばアイドルグループのライブ音源だとメンバーのボーカルポジションが手に取るようにわかるという脅威のシステムだ
サードシートも本革張りだが、座り心地より耐久性を重視した固めの革となっている。大人が座るには足元が狭いが、アメリカではチャイルドシートを必要としなくなった年齢の子供が座るという前提で設計したとのこと。チャイルドシート用のアタッチメントは2列目と3列目のシートに備わっている
ラゲッジスペースはバックドアの開閉、3列目シートの折りたたみまで含めて全て電動となっている。特にバックドアの開閉はスマートキーさえ持っていれば、足でリアバンパー下を左右にぶらぶらさせれば、センサーが反応して自動的に開く。
シートアレンジは6:4分割可倒式。3列目シートをたためば広大なラゲッジスペースが生まれる
ラゲッジ右側にシートをたたむスイッチがあり、そのパネル下にはシガーライター形状の電源ソケットも用意される
大まかにキャデラック・エスカレードのセレブ具合を見てきたが、実はエクステリア側にも「いかにもセレブ」という装備が隠されていた。
トレーラー用の牽引アダプターがそれだ。バカンスでキャンピングトレーラーを引っ張ったり、別荘から湖畔までボートを載せたトレーラーを引っ張ったりという、アメリカのトーイング(牽引)文化を象徴するような装備だ。パワフルなフルサイズ超高級SUVならではといえよう。