「AWS Summit San Francisco」において新サービス/機能を多数発表
AWS、Dockerコンテナ管理「ECS」や「Lambda」正式提供開始
2015年04月13日 06時00分更新
Amazon Web Servicesは4月9日(米国時間)に開催した「AWS Summit San Francisco」において、多数の発表を行った。昨年発表したDockerコンテナ管理サービス「Amazon EC2 Container Service(ECS)」や、イベント駆動型アプリケーション実行環境「AWS Lambda」の機能強化や一般提供開始も発表している。
Amazon ECS、コンテナ間の負荷分散や死活監視も可能に
昨年11月の「re:Invent 2014」で発表され、プレビュー版が提供されてきたAmazon ECS(関連記事)は、複数のEC2インスタンスをまたいで大量のDockerコンテナを一元管理できるサービス。今回、東京リージョンを含む複数のリージョンで一般提供を開始した。
今回、新たにサービススケジューラの機能が追加された。これは長期稼働させるサービス/アプリケーション向けの機能で、キャパシティ要求に応じてコンテナの起動/停止を行い、可用性の管理をサポートする。具体的には、ロードバランサ「Amazon ELB(Elastic Load Balancing)」を用いたトラフィック分散、死活監視によるコンテナの再起動/停止、コンテナ数のスケールアップ/ダウン、アプリケーションの新バージョンへの更新(新しいコンテナの起動と旧バージョンコンテナの停止)がある。
また、DockerクラスタをGUIで簡単に設定できる「ECSコンソール」が提供される。
Lambdaもモバイルアプリ開発機能強化のうえで一般提供開始
“インスタンス管理なし”でコード(Function)を自動実行できるプラットフォーム、AWS Lambda(関連記事)も、機能強化されたうえで一般提供開始となった。まず、アカウントあたりの同時実行数が、最大50リクエストから最大100リクエストまで拡張された。
新機能としては、アプリケーションからの同期呼び出し、「Amazon Simple Notification Service(SNS)」の通知を利用したFunctionの呼び出し、1つのKinesis/DynamoDBストリームに対する複数のFunction割り当て、コンソールの機能拡張などがある。
仮想デスクトップサービスではアプリカタログの配信が可能に
クラウド型の仮想デスクトップサービス「Amazon WorkSpaces」では、IT管理者が作成できるアプリケーションカタログサービス「Amazon WorkSpaces Application Manager(WAP)」が新たに発表された。
管理者は、専用ツールを使って自社の業務アプリケーションやすでにライセンスを所有するアプリケーションをパッケージ化し、カタログに登録/配信することができる。
また、AWS Marketplaceの新カテゴリとして、ビジネスアプリケーションの月額課金制マーケットプレイス「AWS Marketplace for Desktop Apps」もローンチした。現在のところ、10カテゴリ/100以上のアプリケーションがラインアップされており、管理者は上述のAmazon WAPカタログに追加できる。
なお、そのほかの新サービスとして、機械学習クラウドサービスの「Amazon Machine Learning」や、NFS共有ストレージサービス「Amazon Elastic File System(EFS)」も発表されている(既報につきそれぞれリンク先を参照いただきたい)。