今、買うべき春デジギア 2015 第4回
ASCII.jp編集部コジマが「超小型ウェアラブルデバイス」をオススメ
「UP move」はとっても“ラク”なウェアラブルデバイスだ
2015年03月23日 11時00分更新
この春、自分がオススメしたいのはJawbone「UP move」です。
編集部で日夜仕事をしつつ、「アスキー・ジャンク部」などという活動もやっているわけですが、自分も含め、編集者はどうしても不規則な生活になりやすい。そのくせ、ジャンクフードも食べたい人間としては、いかに日常生活を健康的に過ごし、バランスを取るかがカギになってきます。「そもそも健康的な食生活を送ればいいんじゃないか」という声もあるかもしれませんが、どうか見過ごしてください。
そこで、ウェアラブルデバイスなのです。「え? あれって、スポーツをやる人のガジェットでは?」と思われるかもしれません。
しかしUP moveをはじめとするJawboneのUPシリーズは、歩行数や睡眠量をわかりやすく見せてくれる、言うなれば日常生活の「見える化」を実現するものです。「今日は歩いてないな、帰りはひと駅歩こう」や「あまり眠れていないぞ、土日はよく寝るようにしよう」など、生活の中に気付きを与えてくれます。仕事と同じで、自分がどういう状況にあるか見えれば、対策も取りやすい。そういうわけで、運動しているわけではない、でも不健康まっしぐらなのはイヤだな、という人にオススメしたいガジェットだといえましょう。
さて、数あるウェアラブルデバイスからUP moveをオススメする理由は、ずばり“ラク”だからです。まず、電池が持ちます。バッテリーはボタン電池ですが、公称によれば4~6ヵ月持つそうです。充電の心配なんて1年に2~3回すればいいわけですから、衣替えかよと思うレベルです。
また、多くの競合製品は手首に付けるように設計されていますが、UP moveは服の袖、ポケット、カバンなど、身に付けているものならどこに取り付けてもいいというのがこれまたラクです。自分はジーンズのコインポケットなどに付けることが多いです。「オレの手首はApple Watchのために開けてあるんだ!」というアップル製品が大好きな人でも安心でしょう。
歩数や睡眠量はスマートフォンのアプリで見ますが、スマホとBluetoothで接続できるのもラクです。初代「UP」はiPhoneに直接差さなければいけなかったのが不満でしたが、後継機「UP24」以降からラクになりました。
目標達成度合いや現在時刻を示すLED表示も地味にうれしいです。ざっくりとした表示なのですが、いちいちアプリを開くのも面倒くさい、というときになんとなくわかる。この「なんとなく」な表示がバッテリーの持ちに繋がっているのだと思います。詳しく見たければアプリで見ればいいわけですから、よい割り切りでしょう。
そして、カラバリが5色展開なのもうれしい。近頃はウェアラブルデバイスの隆盛で、あまり関わりたくない同僚や上司と機種はおろかカラーさえ被ってしまうことがあるかもしれませんが、そのような悲劇にみまわれる可能性は減っています。それでも被ってしまったら、UP moveなら相手に見えないように内ポケットなどに留めるというワザが使えます。
今春、UPシリーズの最新作「UP3」が出るじゃないか、という声もあるでしょう。UP3は歩数・距離だけでなく、心拍数も計測可能となり、安静時から運動時まで、常に心拍を測ることで自身にとって健康な心拍数を把握できるほか、睡眠時に必要だったモード切替も不要。さらに、10m防水に対応しているとのことです。確かに、これらの機能はすばらしいと思います。
しかし、これまた手首にしか付けられない。そして市場想定価格は2万1800円といわれています。人にもよるでしょうが、気軽に手を出せるとはちょっと言いにくい。一方、UP moveは実売価格が6200円前後。「ウェアラブルデバイスを試したいけど、飽きたりしたら……」と思う人もいるでしょう。そう考えれば、1万円を超える競合製品が多い中、UP moveは比較的ラクに入手できる一品といえます。
不満点があるとしたら、睡眠量を測るだけでなく、浅い睡眠と深い睡眠も表示してくれるのですが、UP~UP24にはそなわっていた、浅い睡眠時をねらって起こしてくれるモードがないことでしょうか。この点に関しては、スマホのアラーム機能などを活用する必要がありそうです。
また、睡眠時のログを取るときにはトラッカーをリストバンドに付け替えることが推奨されていますが(なのに別売!)、これはちょっと手間です。せっかくのラクなデバイスなのに、いちいち付け替えて、さらに手首に留めるというのは、いささか面倒。試行錯誤した結果、寝間着の袖口に留めるとかなりラクでよい感じだということに気付いたので、実践しています。
ダイエットにしても、運動にしても、大事なのは継続すること。飽きっぽい人でも面倒に思わず続けられる方がよいに決まっています。UP moveはその点、ラクです。電池を変えなくていい、服に付けるだけでいい。あとはアプリを起動すれば、勝手に同期して、わかりやすく表示してくれます。
当たり前ですが、UP moveを付けただけでは、痩せもしませんし、健康にもなりません。ただ、意識を変えるきっかけを、UP moveは与えてくれます。そこが大事だと思うのです。「なんとなく歩いたと思う」「たぶん睡眠時間が足りてない」というぼんやりした感覚をはっきりデータで見せてくれることは、現実をしっかりと認識できることに繋がります。扱う人によっては「今日は結構歩いたし、よく寝たから、いつもよりたくさん食べられるやんけ!」みたいな考えになるかもしれませんが。……自分のことですね。ごめんなさい。
ともかく、春から新生活を始められる方、一念発起して健康な生活を目指したいという方は、ぜひUP moveでウェアラブルデバイスのある生活を始めてみてはいかがでしょうか。難しくないです。UP moveなら、ラク、です。
主なスペック | |
---|---|
製品名 | UP move |
実売価格 | 6200円前後 |
サイズ/重量 | 高さ27.64×幅9.7mm/およそ6.8g |
ASCII.jp編集部 コジマ
ASCII.jp編集部のオールドルーキーとして、生来の不器用さと異常なほどの心配性を周りからツッコまれつつ、取材や原稿などと格闘している。食べることが大好きなのでアスキー・ジャンク部の活動を熱心に続けているが、言うほど大食漢というわけでもないのでガッカリされることもしばしば。
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