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Azureが3年無料!? マイクロソフトのベンチャー支援

2014年06月05日 07時00分更新

文● ガチ鈴木/アスキークラウド

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 スタートアップを支援するMicrosoft Venturesによるイベント「Microsoft Ventures Meetup」が5月29日~30日に行なわれた。マクロソフトの開発者イベント「de:code」内での開催だ。基調講演となるオープニングセッション「グローバル展開する Microsoft Venturesの取り組みと日本におけるマイクロソフトのスタートアップ支援戦略」では、マイクロソフト本社からMicrosoft VenturesのAya Zook氏が来日して登壇。海外での活動実績と、主に日本ではまだできていないスタートアップ支援策について説明した。

 日本のMicrosoft Venturesでは実施されていない施策のひとつが「アクセラレーター」による支援だ。現在バンガロールと北京、ベルリン、ロンドン、パリ、テルアビブの6都市で実施。3~6カ月、マイクロソフトがスタートアップのメンターとして事業に密接に関わり、現地エコシステムの強みを生かしたサポートを提供しようというもの。ベルリンなら金融やデザイン、ファッションというように、地域特性にかなったスタートアップを募集する。現在174社が卒業し、6カ月以内に80%が追加増資を受け、30%以上がシリーズAに到達する実績だという。さらに11社のスタートアップがマイクロソフトやヤフー、Googleなどの企業によって買収を受けている。日本からもアクセラレーターの応募は可能で、現地居住という制約はあるものの、9月からのスケジュールでテルアビブのアクセラレーターを募集している。テーマは2つ、イスラエルが強いサイバーセキュリティーと医療技術だ。

 また日本でも提供している「BizSpark(ビズスパーク)」についても説明した。これは設立5年未満のスタートアップや、法人化を目指す個人企業家が対象。最大で3年間、Azureの利用や開発用ソフトウェアを無償で使うことができるプログラムだ。開発に制限はなく、ウィンドウズのストアーアプリやWindows Phoneのアプリ以外にも、iOSの開発も可能だ。Aya Zook氏は今回の訪日で日本のスタートアップの盛り上がりを、世界に発信していけるグローバルな実績がしっかりあると肌で感じたという。日本でも、より一層Microsoft Venturesによる支援が広がっていってほしい。

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