ご存じのように、「iPad 2」には前面と背面それぞれにカメラが搭載されている。性能としては、フロントカメラが640×480ドット、バックカメラが960×720ドットと、iPot touchくらいの画素数だ。iPhone 4と同様のカメラを期待していた人は残念だが、それでも何かしら遊べるかもしれない。本稿ではその実力を探っていく。
またiPad 2と合わせて発表された「風呂蓋」こと、「Smart Cover」。これを利用することで、どの程度使い勝手がよくなるのか紹介してこう。
静止画はそのままでのアップは厳しい
まずは静止画から見ていこう。iPad 2サイズのデバイスで写真を撮るとなると、第一にシャッターが押しにくい。画面が縦にしろ横にしろ、画面下部の中央にシャッターがくるので、ホールドが大変だ。
暗所では手ぶれの回避が特に難しく、シャッターボタンが四隅にくるようなカメラアプリの登場を待つほかない。また、前述のように画素数は高くないため、アップルとしてはおまけ的な扱いなのかもと感じる。
カメラ性能としては、いわゆるケータイやスマートフォンと比べるとだいぶ厳しいといわざるを得ない。色階調はまんべんなく出てくれるのだが、グラデーションはことに弱く、バックカメラの場合は長辺640ドットか480ドットくらいにリサイズして、ようやく見られるようになる。
ただその割には逆光に強く、がんばれば“色”の出る絵が撮りやすい。それはそれで面白いカメラに感じている。特に画像処理をしていないのに、レトロ風になってしまうこともあるのだ。
iPhone 4ユーザーの場合、タップでピントを合わせる機能を利用して、マクロのように接写している方は多いだろう。iPad 2でも同じことが可能で、だいたい20cmくらいまで寄ることができる。
そのため、花や料理といった写真が撮影しやすいのだが、問題がある。それはiPad 2のボディサイズだ。影がとてもできやすいので、光源を意識してアングルを決めなくてはならない。サッとカバンなどから取り出して撮るというスタイルが難しくなるので、慣れるまでは苦戦するのではないだろうか。
あまりよくない印象なのだが、撮影したデータをそのままアップするのではなく、リサイズしてのアップであれば十分ブログやTwitterへの投稿といった用途に耐えられる。またiOSデバイスは、「Lomo」(ロシア製コンパクトカメラ)調やフィルム調に加工できる画像処理アプリが豊富なので、それらを利用すれば十二分に遊べてしまう。
そこで、筆者愛用の画像処理アプリ「Photogene for iPad」で少し遊んでみた。Photogeneは、シャープネスや明るさの調整だけでなく、Lomoといった定番の効果もできてしまう優秀なアプリだ。デジタル一眼レフカメラから取り込んだデータも同アプリで処理して、ネット上にアップロードしている。
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Photogene for iPad | |||
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作者 | Omer Shoor | 価格 | 350円 |
ファイル容量 | 4.9MB | カテゴリ | 写真 |
対応デバイス | iPad | 対応OS | iOS 4.2以降 |
(次ページへ続く)
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