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CA、“Japan Technology Center”を90日以内に立ち上げ!日本市場の拡大を加速

2004年10月14日 19時47分更新

文● 編集部 小板謙次

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■JTC(Japan Technology Center)を立ち上げ

コンピュータ・アソシエイツ(株)(以下、CA)は13日、米コンピュータ・アソシエイツ社上級副社長のマーク・J・バレンシエ(Mark J. Barrenechea)氏の来日にあわせ、都内で報道関係者に同社の戦略説明会を開催した。氏は米Scopus Technology社アプリケーション開発担当バイスプレジデント、米オラクル社アプリケーション開発担当シニアバイスプレジデントおよび経営管理委員会メンバーなどを歴任した後、米コンピュータ・アソシエイツ社に。現在はCAの研究開発活動の大部分を管理し、同社のすべての製品群、ワールドワイドのサポート体制の責任者となっている。

氏はこれまでを振り返りながらローカライゼーションがいかに重要かを強調した。また、同社が富士通(株)とのパートナーシップにより、データ/リソース管理で国内市場の70%のシェアを獲得している点を挙げ、世界1級のパートナーシップと表現した。

米コンピュータ・アソシエイツ社上級副社長のマーク J. バレンシエ(Mark J. Barrenechea)氏
米コンピュータ・アソシエイツ社上級副社長のマーク・J・バレンシエ(Mark J. Barrenechea)氏。「日本では90日以内にJTCを立ち上げる」「英語版と日本語版の同時リリースを行なっていく」ことを明らかにした

氏の話の中で明らかになったのは、今後90日以内に国内に“Japan Technology Center(JTC)”を立ち上げるということだ。「日本の市場には潜在的なチャンスがある。中国本土をはじめ台湾、香港も市場拡大を図っているが、日本ではJTCの立ち上げで力を入れていく。日本で提供していく製品も英語版と同時提供、同時リリースを追求していく」と話した。JTCの詳細は明らかにされなかったが、ローカライゼーションばかりでなく、富士通の例に見られるように日本企業とのパートナーシップの拠点となる予定だ。

■『Ingres』のオープンソース化を促進

また、同社では5月に同社のエンタープライズ・リレーショナル・データベース『Ingres』をオープンソースコミュニティーに公開すると発表している。これを活性化するために“Ingres Million Dollar Challenge”を実施する。DB2、SQL ServerなどからIngresへのコンバートユーティリティーを開発したプログラマーに賞金100万ドル(約1億1000万円)を与えるというもの。受賞は2005年の4月に米国で開催予定の“caworld 2005”で行なわれる。

■EIMは包括的なマネージメントを提供していく

また氏はマネージメントソフトウェア市場についても言及した。「以前なら売り掛け、買い掛け、元帳管理など財務に関するアプリケーションを別々に購入していたものだが、今では統合化されたアプリケーションを購入するのが一般的だ。マネージメントソフトウェアでも同じことが起こると考えている」との見通しを語り、同社ではストレージからセキリティー、ライフサイクル、サービスといった管理まで包括的なマネージメントソフトを“EIM(Enterprise Infrastructure Manegement)”のもとで展開していくと話した。

包括的な管理の仕方を推進することによって、現在のCIOに全く新たな切り口でのIT管理を提唱できる。そのストラテジーが“EIM”だ
「企業がどういった資産を持ってかを把握し、そのなかの脆弱性を発見して修復する。あるいはイベント管理から最終的なビジネスの解決策に至るまで包括的な管理の仕方を推進することによって、現在のCIOに全く新たな切り口でのIT管理を提唱できる。そのストラテジーが“EIM”だ」

記者からはITサービスの管理運用に関する規格集“ITIL(Information Technology Infrastructure Library)”への日本での関心の広がりについての質問もなされたが、これについては「ITILはスタンダードではない。あくまでベストプラクティスとして推奨されているものだ。CIOがすべき仕事の一部分を占めるものでしかないが、年々ITILの占める領域は拡大している」と回答した。また、ITILのさまざまなプロセスのなかで資産管理のデータベースは“CMDB(Configuration Management DataBase)”に1本化するという概念が存在することについて触れ、CAのEIMにはすでに“MDB(Management DataBase)”というASSETデータベースが存在することをアピールした。

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