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【続報】秋葉原再開発事業のカギ“クロスフィールド”とは?

2004年04月21日 18時06分更新

文● 編集部 小板謙次

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イベントスペースのある秋葉原UDXビルではAKIBAXが復活か?

一方の秋葉原UDXについては、1~4階まではIT&集客スペースとされている。ここには飲食店やショールーム、イベントスペース、多機能スタジオなどが用意される。 集客機能の象徴となるのは低層部の中央部分に設置されるイベントスペースだろう。「この部分は山手線と同じ高さに設置されるため、視認性も高くにぎわい感が外部に伝わっていく」と事業者は自信を見せる。また、エヌ・ティ・ティ都市開発の村岸公人氏は「秋葉原ではAKIBAXが開催されていたが、秋葉原の街にとって大事なイベントだった。なんとかAKIBAXができるイベントスペースができないかところを設計の基本と考えていた。建物の内部、まわりのスペースをあわせて7000m2確保できる計画にありAKIBAXはやっていけると思う」と、現在開催中止になっているAKIBAXについての復活をにおわせる発言もでた。飲食店については約30店舗と比較的まとまった数のレストランが入るようだ。

これら2つのビルは遊歩道で接続される。ダイビル取締役の吉村哲氏によると、「秋葉原UDXと秋葉原ダイビルは歩行者デッキでつなぎ、駅前広場から電気街に向けてゆるやかにカーブを描いた歩行者デッキにより、歩行者ネットワークを形成する」と話す。JR秋葉原駅にも直結することで利便性が高まるのではないかと思われたが、これについてはJRとの関係を理由に明言を避けた。なお、現在秋葉原の中央通りはHOTSPOTになっており屋外でも無線LANが利用可能だが、クロスフィールドにおいてもHOTSPOTの設置が計画中だという。

2001年の夏に開催された最後のAKIBAX。今回のクロスフィールド建設開始に伴い、この年が最後となっている

秋葉原駅前開発は、品川や汐留といった地域の開発とは発想が異なる。その点について村岸公人氏は「これから街を創っていこうという他の地域と違い、すでに成熟している市街地のなかでの街づくりという特徴がある。現在秋葉原の持つ知名度、パワー、ポテンシャルを開発に取り込むことで魅力付けができるだろう」と話す。しかしながら都市部ではオフィスの空き室が多いのも事実だ。これについては「個々のビルを見てみると人気のあるビルと人気ないビルの二極化が進んでいる。今回の開発は、類まれな立地にクロスフィールドを設置するので、相乗効果が生まれ差別化ができると考えている」と話した。秋葉原UDXが完成した時点で、このクロスフィールドはグランドオープンを迎えるが、その間、つくばと秋葉原を結ぶ首都圏新都市鉄道(株)のつくばエクスプレスが開業し、ヨドバシカメラも山手線の東側にオープン予定となっている。

ちなみに、21日現在、秋葉原駅前からは完成間近な大きなビルを見ることができる。これは今回のビル2棟とは全く別の建物で地上40階建て高層マンション『TOKYO TIMES TOWER』だ。

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