このページの本文へ

Power Mac G4

Power Mac G4

2002年10月24日 00時01分更新

文● 月刊アスキー編集部・小林

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Power Mac G4

アップルコンピュータ

21万4800円~

  • 0120-27753-1(Apple Store、購入に関する相談)
  • 0070-800-27753-1(アップルコールセンター、購入後の技術的な相談)
  • http://www.apple.co.jp/

プロシューマ向けデスクトップ機「Power Mac G4」(以下、新G4)が、7月にリリースされたサーバ機「Xserver」とほぼ同じシステムアーキテクチャを採用してメジャーバージョンアップを果たした(ニュース)。従来機とはロジックボードのデザインが大きく変わり、それに伴い筐体内部の構造が一新されている。外観の識別点は、前面の光ドライブの開閉部まわりの鏡面仕上げ(同社のオーディオプレーヤ「iPod」の背面と同様の素材とのこと)だ。

全モデルがデュアルプロセッサに

内部
写真1 側面のラッチを引き上げてドライバレスでフルオープンになる筐体は引き続き採用されている。内部へのアクセスが容易なのは変わらないうれしいポイントだ。

 新G4では全モデルとも、プロセッサがPowerPC G4デュアル仕様となり、上位からクロックが1.25GHz/1GHz/867MHzの3モデルがラインアップされる。プロセッサクロックと等速のオンチップ2次キャッシュを256KB、3次キャッシュを2MB(1.25GHzモデルのみで、他のモデルは1MB)、それぞれのプロセッサに備える。

 従来機では「Uni-N」と呼ばれている、PCアーキテクチャでいうノースブリッジにあたるチップが、新G4では「System Controller(Uni-N2)」に変更された。新アーキテクチャによる主な優位点はメインメモリのDDR SDRAMサポートで、PC2700のメモリ(最下位モデルはPC2100)により帯域幅が増大している。また、システムバスクロックに167MHz(最下位モデルは133MHz)を採用する。



背面
写真2 背面の端子はFireWire×2、USB 1.1×2、モデム、10/100/1000BASE-T、ライン入力/出力、スピーカミニジャックと、いたってシンプル。ビデオはADCとDVIの2ポートでデュアルディスプレイが可能。75個の穴は通風口。

 同社のデスクトップ機で初めてUltraATA/100インターフェイスが採用されているが、これは比較的遅いデバイスを接続するI/O Controllerチップではなく、System Controller側に内蔵されている。I/O Controller側には従来と同様のUltraATA/66とATA/33インターフェイスを1チャンネルずつ備えるので、合計で4台のHDD、2台の光ドライブの接続が可能だ。筐体内部にはそれと同数の3.5インチと5インチドライブベイを備える。

 また装備の点では、上位モデルではビデオカードに「ATI RADEON 9000 PRO」、光ドライブに「SuperDrive(DVD-R/CD-RW)」が採用される。B.T.O.オプションにNvidia GeForce4 Tiも用意される。テスト機の最下位モデルには、Nvidia GeForce4 MXとDVD-ROM&CD-RW対応コンボドライブが備わっていた。

 OSには、8月24日からパッケージ販売も開始された「Mac OS X v10.2」と、「Mac OS 9.2.2」がデュアルインストールされている。起動OSをOS XからOS 9に変更することは可能だが、OS 9だけを単独でインストールし直すことはできない(まず双方を再インストールした状態からOS Xのみ削除する)。Mac OS X対応ソフトが充実し始めたこともあり、Appleとしては“OS Xへの移行をさらに促す段階”と考えていることがうかがえる。



背面
写真3 ファンは温度センサにより回転が3段階に制御されるが、最大回転時には動作音がかなり大きい。通常使用では滅多に最大にはならないが、設置場所には気をつかう必要があるかもしれない。

 IEEE1394b(800Mbps)の採用はこの機種ではなされず、USBもハイスピード対応(2.0)でないなど、より高速な外部インターフェイスが備わらなかったのは残念な点だ。しかし、テスト機の構成でもMac OS Xの使用感は軽快。全機種がデュアルプロセッサ化されたことで、ワークステーション的な位置づけをより強めたといえるだろう。Mac OS X対応ソフトのよりいっそうの充実が、Macというプラットフォームが魅力を持つかどうかの鍵といえるだろう。

Power Mac G4(テスト機)の主なスペック
製品名 Power Mac G4
CPU PowerPC G4-867MHz×2
メモリ(最大) PC2100対応DDR SDRAM 256MB(2GB)
グラフィックス Nvidia GeForce4 MX(32MB)
HDD 60GB(UltraATA/100)
光メディアドライブ DVD-ROM&CD-RWコンボ(CD-R16倍速/CD-RW10倍速/CD32倍速/DVD8倍速)
スロット 64bit PCI×4、AGP(4x対応)×1
通信 10/100/1000BASE-T、56kbpsモデム
I/O USB 1.1×4、FireWire×2、ヘッドフォン出力、ライン入出力
サイズ(W×D×H) 195×391×380mm
重量 約13.5kg
OS Mac OS X v10.2/Mac OS 9.2.2

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン