日本チボリシステムズ(株)は、同社のシステム運用管理ソフトウェア「Tivoli」ブランドの製品ラインナップを刷新することを発表した。
新しい製品ラインナップは、同社が提案する新しいシステム管理手法「ビジネス・インパクト管理」に基づくもの。「ビジネス・インパクト管理」は、これまでのようにそれぞれのサーバ単位でリソースを管理するというものではなく、システム全体を通じたアプリケーションやサービスの利用状況といった、ビジネスプロセス全体を管理するというもの。障害対策の方法についても、障害を予測した事前対応に主眼が置かれており、システム管理に必要な要員や資源を削減することで、本業のビジネスにより多くの経営資源を割り当てることを可能にするという。
「ビジネス・インパクト管理」を実現するための新製品として、『Tivoli Service Level Advisor V1.1』が新たに発表された。
『Tivoli Service Level Advisor V1.1』は、xSPが利用者とサービス保証契約を取り結ぶ場合などに、設定したサービスレベルに応じたシステム管理機能を提供するソフトウェア。アプリケーションやネットワーク、コンポーネントのパフォーマンスと可用性のデータを集計し、JavaベースのWebシステムでレポートを表示する。また、指定したサービスレベルを下回るパフォーマンスになった場合、管理者にメールで通知する機能もある。管理対象サーバは、Windows NT/2000、Solaris、AIX、Red Hat Linux、SuSE Linuxなど。
そのほかの主な新製品ラインナップは以下のとおり。
- Tivoli Monitoring V5.1
- 重要なシステムリソースのモニタリング、ボトルネックの検出、障害からの自動リカバリーといった機能を提供する。
- Tivoli Access Manager for e-business V3.9
- Webアプリケーションのセキュリティ管理プラットフォームを提供する製品。
- Tivoli Storage Manager V5.1
- システムのバックアップ、リストアだけでなく、データの世代管理やテープメディアの管理機能などを提供する。
いずれの製品も、IBMの「パスポートアドバンテージ」を通じて提供される。「パスポートアドバンテージ」は、ソフトウェアのライセンスとアップデートなどのサービスをバンドルしたパッケージ。また、より多くのソフトウェアを導入すると価格が安くなる「ポイント」が設定されている。上記4製品を「レベルA」の「パスポートアドバンテージ」(取得ポイントがもっとも少ない場合)で導入した場合の価格と、出荷開始は以下のようになる。
- Tivoli Service Level Advisor V1.1……1CPUあたり7万1100円から。6月26日出荷開始予定。
- Tivoli Monitoring V5.1……1CPUあたり11万600円から。4月26日出荷開始予定。
- Tivoli Access Manager for e-business V3.9……1000ユーザまでで320万円から。6月3日出荷開始予定。
- Tivoli Storage Manager V5.1……1CPUあたり4万5000円から。4月16日出荷開始。