ATIの“RADEON”シリーズといえば、廉価版の「LADEON LE」のコア/メモリクロックを高めた「LADEON LE Ultra」がこっそりと発売されたのがつい先日のこと。
クロックがほぼ並んだことで、後はちょっと設定をいじれば上位製品の「RADEON DDR」とほとんど同じになってしまうというのは既報のとおり。これではハイエンドに位置付けられるRADEON DDRの立つ瀬がないので……というわけではないのだろうが、今度はRADEON DDRのクロックを高めた製品が登場した。
今回発売されたのはアスクが代理店となっているVideo In/Out端子付きのリテール版で、パッケージは既存のRADEON DDRと何も変わらず、仕様変更を知る手がかりとなる表記は一切ない。
しかし高クロック版「RADEON SE」の登場は以前から噂されていたこともあり、新入荷されたものをショップが試してみたところ、コアクロックが200MHzで動作しているのを確認したという。メモリクロックは不明だが、少なくともメモリチップは200MHz対応品となっている。従来製品がコア166MHz/メモリ166MHz(DDR 333MHz)だったわけで、とりあえず性能は引き上げられているということになるが、これが噂の“RADEON SE”かどうかは定かではない。
ただし例によってATIのサイトにはこの仕様の情報は載っておらず、ショップ側も販売されているすべてが200MHz仕様である保証はできないということで、多くの謎が残されたままとなっている。
カードの外観を見ると、チップに付いているクーラーが従来製品とは異なり、羽根が半円形に湾曲したものとなっているのが特徴だ。その理由は不明だが、nVIDIAのRIVA TNT~GeForce 256辺りでよく見られたクーラーで、その意味も込めて何となく「RADEON DDR Ultra」と呼びたくなってしまう人もいるのではないだろうか。
価格はコムサテライト3号店で2万5980円。またPCiN秋葉原をはじめ他のショップ数店でも近く入荷するとしている。
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