コードネーム“NV20”と呼ばれていたNvidiaの次世代グラフィックチップ“GeForce3”。同チップを搭載するMSI製のビデオカード「MS-Star Force822」(型番:MS-8822)の店頭デモがT-ZONE.PC DIY SHOP、Storm、ソフマップ1号店 Chicagoの3店で突然始まった。
さてこのMS-8822だが、起動時に確認してみるとBIOS上では“NV20”と認識されていた。T-ZONE.PC DIY SHOPとStormによれば、どうやら今回デモされているMS-8822は最終版(=製品版)の一歩手前のものであるようだ。発売予定となっている3月2週~3週には、リビジョンの上がった製品版GeForce3チップが搭載されると思われる。
VRAMはEliteMTの“M13L64164A”。3.8ns/230MHzのDDR SDRAMメモリが64MB搭載されている。カード上にはConexantのビデオエンコーダも搭載しており、TV-Out機能もサポートしているようだ。また、DVIコネクタ用と思われるパターンも残っている。
EliteMT製のDDR SDRAM |
Conexant製のビデオエンコーダ |
D-Sub15ピン端子のすぐ脇には、映像信号の安定化をはかるコイルらしきものの姿も見て取れる |
なお、3店ではいずれもエム・エス・アイ・コンピュータ・ジャパンが提供するMSI製マザーボードと組み合わせられていた。また、それぞれのショップのデモ内容も異なっていた。詳細は以下のとおり。
ショップ | マザーボード | CPU | デモ内容 |
---|---|---|---|
T-ZONE.PC DIY SHOP | Pro266 Master | Pentium III-866MHz | 3DMark 2000 |
Storm | K7 Master | Athlon-1GHz | MS-8822紹介デモ |
ソフマップ1号店 Chicago | 850 Pro | Pentium 4-1.4GHz | XL-R8R |
見事にバラバラだが、これはPentium III/Athlon/Pentium 4のいずれでも問題なく動作することをアピールする意図があるのだろう。
ちなみに「K7 Master」「Pro266 Master」は28日現在、ともに未発売の製品。K7 MasterはAMD761+VT82C686Bチップセット搭載のDDR SDRAM対応マザーボードだ。一方、先日から展示も始まっているPro266 MasterはApollo Pro266チップセットを搭載するSocket 370用SDRAM/DDR SDRAM両対応マザーボードとなる。Pro266 MasterはSDRAMで駆動していた。
GeForce3について、今のところ分かっているのは米国時間28日に公開された情報のみ。それが、すでに店頭デモされるとはさすがアキバといったところか。
実際の製品は64MB版と128MB版になるようで、現在のところ、どのメーカーが1番最初に販売開始となるかが各ショップの関心事になっている。もっとも早く投入してくるのはLeadtekかProlinkという話もあったが、Leadtekの遅れも噂されており、ひょっとするとこのまま、MSIのMS-8822がデモも販売開始も最初に…という可能性は決して低くない。
なお価格は「少なくとも6万円超」(複数ショップ)。TWOTOP 1号店では「あくまで予価。どこのメーカー製かもまだ未定」としながらも、6万9800円で予約の受付を開始している。
TWOTOP 1号店では、早くも予約受付を開始している |