世界で最初にMacOS8.5を販売した街、東京・秋葉原の電気街にMacファンの歓声

　「3、2、1、0！」--クラッカーの炸裂音と同時に、歓声が上がる。17日午前0:00、ついにMacOSの最新バージョン『Mac OS 8.5』が発売された。世界同時発売だが、時差の関係で日本での発売が世界でも最初となる。天候はあいにくの雨となったが、発売をまちきれない多くのユーザーたちが、秋葉原に集結した。Macファンの喜びの声が上がる東京・秋葉原の電気街の模様をレポートする。

T-ZONEアップル館にシャーロック・ホームズ

　T-ZONEアップル館では、17日深夜0時発売とともに、アップルコンピュータ(株)の原田永幸社長が訪れることになっていた。発売15分前、待ちわびるMacintoshユーザーのもとに原田社長が登場。なんと、名探偵シャーロック・ホームズの姿だ。『Mac OS 8.5』の検索機能“Sherlock(シャーロック)”に合わせたもの。隣りにはワトソン君を率いて、ファンを喜ばせた。「シャーロックになった感想は?」という質問に、「車の中で急いで着替えたから分からないよ」と答えつつも、パイポを口にくわえながら、たくさんのユーザーに囲まれ満足した様子だった。

名探偵原田社長、ワトソン君を従えて登場

　一番に購入したのは、マルチメディアコンテンツ制作に携わる阿部一真さんら。「閉店直後の夜7時30分ごろから並び始めました。使っているマシンは、『Power Macintosh 9500』」とのこと。一緒に並ばれていた高橋さん、難波さんは『iMac』ユーザーとのこと。あれ、『iMac』ユーザーには2500円でアップグレードできるはずじゃ・・・。「だって、原田社長と握手したいですからね」

一番乗りした3名。左より、難波さん、高橋さん、阿部さん。カウントダウン発売の常連さんで、こうした取材を受けるのもお手のもの

	捜査中?　ではなく、サイン中

待ちきれないでインストール

　T-ZONEアップル館の前には、『iMac』を持参してうろうろしている集団の姿が。なんと、待ちきれないで今からインストールするという。「最初は車の中でインストールしようと思ったのですが、電圧が足りませんでした。T-ZONEアップル館さんから、電源と、屋根付きの場所は確保したので、これからインストールを始めます」と意気揚々だった。

待ちきれないインストール集団

	ついに、路上でインストールを開始する須山慶太さん

	T-ZONEアップル館の吉田守仁店長。「商品は1000本を用意しました。告知期間もわずか2日で、しかも天気は雨。正直言って、こんなに集まるとは思いませんでした」

	青いはっぴを着込み、風船を身にまとった販売推進担当、庄司さん。「500人以上の行列ができた。予想以上。アップル復活の兆しが見える。ただ、商売としてはこの週末が勝負。今日はあくまでお祭り」

Windows 98打倒!?　過激・・・

購入者全員に『Mac OS 8.5』特製Tシャツをプレゼント。また、1番、2番の人には特製ディパック、手下げバッグも手渡されていた

他のMac関連も売れたイケショップ本店

　イケショップ本店では、約500本の商品を用意。1階だけでなく、2階も開いて、『Mac OS 8.5』以外の製品も販売していた。実際、取材で訪れたとき『iMac』を購入していく姿も見られた。また、『Mac OS 8.5』購入者全員に大抽選会を実施。『Canon Power Shot A5』、『Apple QuickTake200』、『Apple Tシャツ』、『Apple電卓』などが当たった。

購入者全員に大抽選会

秋葉原駅まで行列が伸びるソフマップ2号店

カウントダウン直後、いっせいに店内へ

	ソフマップでは、Mac OS 8.5をインストールしたiMacを店頭にディスプレー。ムードをもりあげる

　時間をさかのぼってソフマップ2号店。ここでは午後11時45分に発売記念イベントを開始。この時点ですでに500人以上が並んでいる。行列は秋葉原駅の手前まで伸びていた。店側で用意したクラッカーが、全員に行き渡らないほどだった。列の先頭にいたのは、午後7時に並んだという22歳の専門学校生。カウントダウンと同時にクラッカーの音が響く。歓声がわく。

	一番乗りの斎藤さん。22歳の専門学校生。なんと午後7時から並んだという。アップルコンピュータ特製Tシャツを広げてもらった

ソフマップ店員の尾上さん。「天気や告知期間を考えると予想を上回る熱気」と、うれしい悲鳴をあげていた

代金を時間前に払うツクモパソコン本店方式は便利

　こちらでは整理券による販売を行なっていた。代金を時間前に払い、販売開始と同時に配布するシステム。「少しでも早くお客様にお渡ししたい」とスタッフ。

ソニーコミュニケーションネットワークの4人組。会社に戻ってマシンにインストールするという

入場制限で混乱を避けるラオックスMac館

　行列から順次、数人ずつ店内へ。混乱を避けるための措置という。店内には山積みのMacOS8.5が。

	「“シャーロック”が楽しみ」というMac歴8年の山口さん

　告知からわずか2日間弱。それにつけても、Macintoshユーザーの熱狂ぶりにはいつも驚かされる。『iMac』の発売でも証明されたが、カウントダウンイベントには十分なユーザーを惹き付ける十分な効果があるようだ。