米マイクロソフト社に対する、反トラスト法(独占禁止法)訴訟で、6月7日(現地時間)に2分割を骨子とする是正命令を含む最終判決が、米連邦地裁から言い渡された。この判決について、オープンソースの観点から、ターボリナックス
ジャパン(株)社長の小島國照氏からコメントをいただいた。
ターボリナックス ジャパン(株) 代表取締役社長、小島國照氏
分割の是非に関してはノーコメントだが、分割により、Linuxにとって興味深い展開になるかもしれないという期待はある。LinuxがWindows対抗製品のようによく言われる。話題としては面白いかもしれないが、TurboLinuxは、Windowsがもはやコンペティターとは認識していない。強いて言えばレガシーである。
オープンソースという観点から比較するとすれば、特定企業がコントロールするOSは、その提供ベンダーの対応如何でユーザーに不利益をもたらす可能性が高いが、オープンソースのLinuxは、ユーザーにも選択の自由をもたらす。
また、特定企業がコントロールするOSは、技術者にとって研究を本格的に推進するのにブレーキがかかる要因が多い。これに対してLinux上で本来の研究開発が展開され、先端技術が搭載されていく可能性が非常に高い。アーキテクチャーの面でも、Linuxはハイエンドまでカバーできるもので、そのための新しい技術が実用化されつつある。
以上のようなポイントから、TurboLinuxとしては、ユーザー、パートナーから支持していただいている新しいOSとして、自らの可能性を存分に拡げていきたいと考えている。