ソニー(株)とソニーマーケティング(株)は26日、デジタルカメラ“サイバーショット”シリーズに、334万画素CCDを搭載した新製品2機種を発表した。光学5倍ズーム搭載の『DSC-F505V』と、単焦点レンズ搭載の『DSC-F55V』。人気が高かった従来機種のデザインはそのままに、新開発の12bit
A/Dコンバーターや画像補間技術を採用して高画質化を実現したという。DSC-F505Kは6月1日発売で、価格は12万5000円。DSC-F55Vは7月1日発売、価格は8万8000円。
共通の仕様としては、CCDは感度を向上させた同社独自の『Super HAD
CCD』。1/1.8インチの334万画素(有効画素数262万画素)タイプで、原色フィルターを採用した。新開発の12bit
A/Dコンバーターを搭載し、CCDからのアナログ信号を従来の4倍のデジタル信号に変換。ダイナミックレンジや階調が向上しているという。また独自の画像補間技術“SRC(Super
Resolution Converter)”により、2240×1680ピクセルと370万画素相当の画像が得られる“3.7メガピクセルモード”での撮影や、画質劣化の少ないデジタルズームが可能になったという。
静止画の記録画像サイズは2240×1680、1856×1392、1600×1200、1280×960、640×480の5段階と、縦横比を写真印画紙と同じ3:2にした1856×1232の合計6種類。同梱される8MBタイプのメモリースティックでは、JPEG形式で2240×1680時に約4枚、640×480時に約95枚の撮影が可能。またMPEG-1形式による動画撮影が可能で、“ハイクオリティーモード(320×240、連続最大15秒)”“プレゼンテーションモード(同)”“ビデオメールモード(160×112、連続最大1分)”の3モードが用意されている。
露出はオートのみで、シャッタースピード優先AE(8~1/1000秒)、絞り優先AE(F2.8~8)、夜景などのモードが用意されている。露出補正はオーバー、アンダーとも2段まで可能だ。内蔵ストロボの推奨撮影距離は0.3~2.5mとなっている。
背面の液晶ディスプレーは2インチTFT。映像出力端子(NTSC/PAL)と音声出力端子(モノラル)を備える。パソコンとの接続は同梱の専用USBケーブルを使用する。電源は、残り撮影時間を分単位で表示する『インフォリチウム』充電池が同梱される。
光学5倍ズーム搭載の『DSC-F505V』
『DSC-F505V』。ボディーはマグネシウム合金を採用した |
DSC-F505Kは、“カールツァイス”ブランドの高倍率光学ズームレンズを強調したデザインで人気を呼んだ『DSC-F505K』の後継機。レンズは7群10枚の“バリオゾナー”で、焦点距離は7.1~35.5mm(35mmカメラ換算で38~190mm)の5倍ズーム。開放絞り値はF2.8~3.3。フィルター径は52mm。マクロモード時の最短撮影距離は2cmとなっている。最大2倍のデジタルズームを併用すれば、10倍の高倍率ズーム撮影が可能。レンズ部分は上に90度、下に50度回転し、さまざまな撮影アングルに対応する。
外部フラッシュ端子を搭載し、サイバーショットシリーズ専用のフラッシュ『HVL-F1000』(16,800円)を接続できる。アクセサリーシューは設けられていないため、同フラッシュに付属のブラケットを利用する。端子は一般のシンクロ接点とは物理形状が異なるため、汎用ストロボなどは接続できない。
サイズは幅107.2×高さ62.2×奥行き135.9mm、重さ約424g(本体のみ)。
単焦点レンズを搭載した『DSC-F55V』
『DSC-F55V』。ボディーはアルミ合金 |
DSC-F55Vはカールツァイスブランドの単焦点レンズを採用したモデルで、レンズ部分が180度回転するユニークなデザインは前機種から変わっていない。
搭載レンズの“ディスタゴン”は焦点距離6.85mm(35mmカメラ換算で37mm)、開放絞り値はF2.8。デジタル3倍ズームを備えている。マクロモード時の最短撮影距離は10cm。F505Vに搭載されていないスポット測光が可能になっている。
サイズは幅103×高さ79.1×奥行き48mm、重さ242g(本体のみ)。