米コンピュータ・アソシエイツ社が主催する“CA-World 2000”が4月9日~14日(現地時間)の間、米国・ニューオリンズで開催されている。
会長兼CEOのチャールズ・ウォン(Charles B. Wang)氏、社長兼COOのサンジェイ・クマー(Sanjay Kumar)氏(右から) |
9日のウォン氏の基調講演が終了したあとに、プレスレセプションが開催された。これは北米、南米、ヨーロッパ、アジアと4つに分けて行なわれ、順にウォン氏がまわってきて、少しずつ演説をすることになった。
ヨーロッパでの演説が終って、アジアブロックのフロアに、ウォン氏が登場するやいなや、サインを求める人、肩を組んで写真におさまる人の波、波、波……。彼らは皆、中国系のプレスの人たちである。彼らにとってウォン氏はアイドル。我々、日本やインドから出席した記者は、呆然とそれを遠目に眺めているばかりだった。
ウォン氏を取り囲んで撮影会 |
ウォン氏は、8歳のときに彼の家族とともに上海から米国に渡った。そして、CAIを一代で築き上げた。中国の人にとっては、アメリカンドリームを成し遂げた夢の存在というわけだ。ウォン氏にとっても悪い気がするはずがない。
では、孫正義氏が現われたら、日本の記者はサインを求めるだろうか、肩を組んで写真を撮りたがるだろうか。企業家向けのセミナーなら別だが、プレスに関しては、まずそれはないだろう。国民性や文化の違いというべきなのだろうか。
一通り撮影会が終わるとウォン氏は、あっけにとられた日本やインドの記者の前を無言のまま足早に通過して会場をあとにした。