千葉・幕張メッセにおいて、1日から3日まで開催中の“IBM総合フェア2000”から、日本アイ・ビー・エム(株)が展示したe-ビジネス関連のハードウェアとその関連製品を紹介する。
総合フェアの展示会場には、IBMのブースがテーマごとに分かれて点在している。“e-ビジネスを支えるハードウェア”というテーマにあるブースには、『AS/400』、『RS/6000』といった大型エンタープライズサーバー、Windows
NTベースの『Netfinity』などの各種サーバーが展示されている。
中でも超並列UNIXサーバーのRS/6000がこうした展示会に並ぶのは珍しく、多くの人が注目していた。RS/6000はチェス対決や長野オリンピックのウェブサーバーとして使用された、同社のフラッグシップ的サーバーである。
![]() | 1台で最大512ノード、32クラスター構成が可能なRS/6000 SP。カバーの奥でインジケーターが点滅している |
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このブースではプリンターの展示にも力が入れられており、最近注目されているオンデマンドプリンティング(ODP)、つまり少数出版に対応する印刷システムなども並べられた。専用の用紙を製紙会社と共同で新たに開発するなど、この分野への力の入れ方が見える。またプリンターのステータスをウェブブラウザーで管理・監視できるウェブプリンターなども展示された。
![]() | 品質やコストなどODPに最適化された印刷用紙のロールを製紙会社と共同開発した。奥がODP用のプリンター |
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![]() | ウェブ対応プリンター。PDFをクライアント側で展開することなく、ダイレクトに印刷できる機能もある |
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![]() | ふだん見る機会が少ない企業向けのストレージサーバーも展示された |
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IBMの新しいコンセプト“Edge of Network”(EoN:イオンと発音する)に対応する製品も展示された。EoNはe-ビジネスに対応した企業向けのネットワーククライアントで、管理コストの軽減と省スペース設計などが特徴。
従来の『IBM PC』や『Aptiva』などのクライアントPCに代わる位置付けで、ウェブブラウジングを目的にした『Internet
Appliance』、LinuxやWindows Based TerminalをOSとして使う省スペースタイプの『Thin
Clients』、レガシーデバイスを完全に取り除き、PCIとUSBだけを残した『Legacy
Free』などがある。
すでに米国ではお披露目されていたが、日本ではこれが初めて。これらは単体売りはされず、ソリューションを構成する一要素として導入される予定だ。実際の製品投入に関しては、Legacy
Freeが春、Thin Clientsが第2四半期、Internet Applianceが年内としている。
![]() | EoNコンセプトによる『Internet Appliance』モデル |
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![]() | Windows Based TerminalやLinuxの搭載を想定した『Network Station』(Thin Clients) |
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![]() | Windowsベースの省スペースデスクトップ「Legacy Free」モデル |
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![]() | 発表されたばかりの『IntelliStation』の新モデルも展示された |
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![]() | ノート付き手書きタブレット『CrossPad』のWorkPad版ともいえる武藤工業の『Decrio for WorkPad』。手書きパッド上で書いたメモをWorkPadに転送、管理することができる |
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![]() | 会場案内データを転送するサービスやデジタルスタンプラリーに使われるなど『WorkPad』が大活躍。来場者向け貸し出しサービスも実施された |
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