(株)東京放送(TBS)と(株)メディアファクトリーは、インターネット上でのミステリーアドベンチャーゲーム『ケイゾク/GAME~芸能界不夜城伝説~』を3月4日に開始すると発表、本日TBS社内で説明会を行なった。
『ケイゾク』は、'99年1~3月にTBSテレビで放映されたテレビドラマ。中谷美紀扮する“柴田純”刑事の所属する警視庁捜査1課弐係が、迷宮入り事件(未解決事件継続捜査)に挑むストーリー。インターネットユーザーのファンが多く、ドラマの放映中からホームページにアクセスが集中、放映終了後もアクセスは増え続け、現在月間50万ヒット、TBSホームページランキングでも常にベスト3にランクインしているという。
『ケイゾク/GAME~芸能界不夜城伝説~』は、『ケイゾク』制作スタッフによる書き下ろしオリジナルストーリー。プレイヤーは弐係の新人刑事となり、柴田、真山の先輩刑事とともに事件解決を目指す。『ケイゾク』ホームページにアクセスすればいつでもプレイ可能で、専用ソフトウェアは必要ない。ゲームはテキストベースのアドベンチャーで、ホームページ上のテキストと画像によってストーリーが進められる。
『ケイゾク/GAME~芸能界不夜城伝説~』スタート画面 |
証拠品や事件現場のクローズアップなど、重要なものはポップアップウインドーで表示される |
特徴は、事件を捜査する過程で、実際のインターネットの検索エンジンを利用すること。インターネット上の一般のホームページに混じって、このゲーム用に作成されたホームページが存在しており、プレイヤーは解決のカギとなる情報が掲載されているホームページを、実際の検索エンジンで検索し、調査を進めていくことになる。また、捜査中、柴田から事件の資料などが記載されたメールが、プレイヤーの電子メールアドレス宛に送信される。
プレイヤーは、検索したホームページやメールで得た情報を元に、ゲーム途中で“捜査キーワード”を入力、キーワードが合っていればストーリーは進み、間違っていれば再捜査となる。ゲームでは、インフォシーク(株)の検索エンジン“infoseek”を公式検索エンジンとして推奨している。他検索エンジンでも検索は可能だが、infoseek以外のエンジンでは、シナリオの最後までたどりつく保証をしないという。
“infoseek”による検索画面 |
“infoseek”で検索した、人気アイドルグループ“いちごっ子クラブ”の元メンバー“RINA”のホームページ |
ホームページのアクセスとメールのやり取りのみでゲームが進むため、ゲームに必要なツールは、ウェブブラウザーとメールソフトのみ。ホームページの画面サイズは、家庭からのアクセスを考慮し、1画面当たり約30KBと軽くしたという。
柴田純から届くメール |
ゲームは第1章から第3章まで。第1章は無料だが、第2章以降もゲームをプレイするためには600円(第2章300円、第3章300円)が必要となる。課金方法は、“@Nifty”、“Web
Money”、“MilliCent”の3種類。インターネット総合サービス“@Nifty”の会員は、@NiftyのIDを画面で入力すればプレイでき、ゲーム費用は月ごとのサービス料金と同時に請求される。(株)ウェブマネーが発行するプリペイドカードWeb
Moneyは、カードを購入し、記載されているIDを画面で入力すればプレイ可能となる。なお、ウェブマネーは、今回のゲーム開始に合わせ、『ケイゾク』オリジナルのプリペイドカード(600ポイント)を発売するという。(株)KDDコミュニケーションズのデジタルウォレット“MilliCent”を利用する場合は、専用ソフトウェア『MilliCent Wallet』が必要となっている。
ゲームを進める途中で、ゲーム中に登場する人気アイドルグループ“いちごっ子クラブ”のスペシャル画像や手に入ったり、ケイゾクのオリジナルグッズ“ケイゾク/GOODS”を購入できたりするなど、さまざまなサービスも用意されている。柴田が好きなクイズやパズル、特定の時間になると開くゲート、第3章でしか購入できないプレミアグッズ、隠れ協賛企業によるプレイヤー限定プレゼントなどもあるという。
柴田からプレイヤーに出題されるクロスワードパズルの画面 |
ゲームの配信開始は、映画『ケイゾク/映画』の公開日と同じ3月4日。配信は5月末まで行なわれる。
説明会会場で、TBS事業局メディア事業センター長の原田俊明氏は、「『ケイゾク』は、インターネット世代に圧倒的な指示を受けているドラマ。今回のゲームは、われわれもどのくらいビジネスとして成り立つのかわからないが、なるべく多くの人に参加して楽しんでもらいたい。映画もゲームも多大な関心を持って見守っている」と挨拶。
また、メディアファクトリーの三木裕明氏は「現実と仮想の両方を楽しめるように作った。『ケイゾク』スタッフによるオリジナルの新作ストーリーで、ドラマと世界観は一緒。ネットワークゲームというのは、リアルタイム対戦などの同期型や多人数参加型が多く、専用のパッケージソフトを買って参加するものが多いが、今回発表したゲームは、いつも『ケイゾク』のホームページにアクセスしているユーザーが、コンテンツの中で楽しめるもの。『ケイゾク』ファンには大いに楽しんでもらえるだろう」としている。
説明会会場に登場した“いちごっ子クラブ”のメンバー。左から、晶子役の御園さゆりさん、真理役の康本雅子さん、RINA役の紀瀬美香さん |