インテル(株)は、『インテル Pentium III プロセッサ』に800MHz版と750MHz版を21日に発表したが、同時に、Pentium
III-533/600/650/667/700/733/750MHzの各製品に、FC-PGA(Flip Chip Pin Grid Array)パッケージ版を出荷開始していたことが明らかになった。
FC-PGA版Pentium III |
インテルによると、FC-PGAパッケージ版が投入されるのは、0.18μmプロセスで製造されたPentium
III、すなわち“Coppermine”のコードネームで呼ばれていたプロセッサー(ただし、21日発表の800MHz版を除く)。
FC-PGAパッケージはSECC2(Single Edge Contact Cartridge 2)パッケージよりも、製造原価が10数ドル安いといわれる。インテルでは2000年中に、Pentium
IIIやCeleronを、SECC2パッケージから、FC-PGAパッケージに移行する方針と見られており、今回の大量投入はそれを裏付けるものといえる。
12月20日(米国時間)時点での各製品の価格は以下の通り。この時点ではFC-PGAパッケージ版とSECC2パッケージ版の価格は同じという。
製品名 | 1000個ロット時の価格 |
Pentium III-750MHz | 8万6230円* |
Pentium III-733MHz | 754ドル(約7万6900円) |
Pentium III-700MHz | 733ドル(約7万4800円) |
Pentium III-667MHz | 583ドル(約5万9500円) |
Pentium III-650MHz | 562ドル(約5万7300円) |
Pentium III-600EBMHz | 444ドル(約4万5300円) |
Pentium III-600EMHz | 444ドル(約4万5300円) |
Pentium III-533EBMHz | 284ドル(約2万9000円) |
*インテルでは、新プロセッサーのリリース時以外は、日本円での価格を公表していない。同社によると、価格は米ドルでのみ決定され、各国向け価格は為替レートによって変動するとしている。
なお、昨日発表されたPentium III-800MHzではFSBが100MHzのものと133MHzの2種類が用意されており、製品名はそれぞれ『インテルPentium IIIプロセッサ800MHz』と『インテルPentium IIIプロセッサ800EBMHz』となっている。
公表されているインテルの名付けルールによれば、動作周波数に付いている“B”は同じ動作周波数で、FSB100MHzの製品がある場合に、133MHz製品に付く。また、同様に“E”は同じ動作周波数で0.25μmプロセスによる製品がある場合に、0.18μmプロセスによる製品に付くことになっている。そのため、0.25μmプロセス製品のない800MHzに“EB”が付くのは例外になるとのこと。