米RealNetworks社の日本法人であるプログレッシブ・ネットワーク(株)が、『RealSystem
5.0日本語版』の発表を行なった。なお、同社は'98年にリアルネットワークス(株)へ社名変更の予定。
『RealSystem 5.0』は、『RealPlayer』と『RealServer』、パブリッシング・ツールから構成されるストリーミング型メディア放送システムのことで、「プロダクト名というより、ソリューション名と呼んでいただきたい」とマーケティング部新藤部長が挨拶した。「より多くのユーザーに楽しんでもらうこと、充実したコンテンツを配信するために、有料化システムを搭載したこと、コンテンツ制作者へのサポート、という3点が大きな改良目的」だったという。具体的にはストリーミングFlashアニメーションとフルスクリーン型のストリーミング・ビデオを搭載、28.8Kbpsでのより高音質の実現がオーディオ、ビデオでの改良点。
同社の比嘉ジェームス社長は「インターネットはいつまでも無料のままではダメ」という。「有料化への第一歩のため」課金システムについては“Pay-Per-View”や予約購読機能、広告をシームレスに見せるための“Ad
Insertion”、“Ad Roataion”機能を搭載した。
すでに『RealSystem 5.0』を採用した凸版印刷(株)(CYBER PUBLISHING
JAPANを運営)、松下電器産業(株)(Panasonic,Hi-HOを運営)の2社が会場に招待され、挨拶をしたが、どちらも技術面だけでなく、この課金システムが組み込まれているという点が同システムを導入するきっかけとなったようだ。両社ともインターネットの有料化を望んでいるということがひしひしと感じられた。
また、WebサーバーやRealServerに対しストリーミング・メディアの自動作成と出版を行なうRealPublisherツールを搭載したことで、コンテンツクリエイターはより手軽に、よりローコストでコンテンツを制作して発信できるようになったという。
発表会の冒頭で、比嘉社長が「インターネットは“ローカル”を“グローバル”にする。湘南にあるビーチFMというラジオ局がインターネットで放送を始め、アメリカにいるときでも聴くことができた。インターネットは世界に発信でき、世界のものを聴いたり見たりできるようになる。パソコンでできるから、初期費用があまりかからず、制作も発信も低価格でできる。ミャンマーのスー・チー女史が使ったらと想像してみたら……、社会、世の中を変えていけるものだと思う。今はまだパソコンとケーブルが必要だけど、発信の方法は携帯電話からも衛星からもできるようになるし、受信もインターネットテレビが出てきたし、もっと形の違ったデバイスが登場するかもしれない。インターネットはもはや出版、映画、テレビ、ラジオと並ぶ、独立したメディアと言えるんではないでしょうか」と発言したのが印象的だった。インターネットの技術革新の速さは目まぐるしく、1年後どうなっているかは予想がつかないが、誰もが簡単に使えるようになってほしいものだ。(報道局 酒寄公子)
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