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世界最速スマホが「おサイフケータイ」搭載! 「ROG Phone 8 Pro Edition 日本版」実機レビュー
2024年05月15日 12時00分更新
ASUS JAPANはゲーミングスマホ「ROG Phone 8シリーズ」を5月15日に発表。発売日は5月17日だ。
ROG Phone 8シリーズは同社の7世代目に当たるゲーミングスマホ(「4」はスキップした)。どのシリーズも当時最新のプロセッサーを採用。今回搭載されたのはAndroid最新、最速のSoC「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3」だ。
いわば最速の座を獲得することが宿命のハイエンドスマホなのだが、今回最大のトピックは「おサイフケータイ」に対応したことだ。ゲーミングスマホとしては初の快挙であり、ついに「常用できるゲーミングスマホ」が誕生したことになる。
今回シリーズハイエンドの「ROG Phone 8 Pro Edition」の日本版試用機をASUSより借用したので、実機レビューをお届けしよう。
SoCは共通でメモリーとSSDの容量で3モデル
最上位は外付けクーラーを同梱だ
今回発表された「ROG Phone 8」は3シリーズ。プロセッサーは共通で、異なるのはメモリー(LPDDR5X)とストレージ(UFS 4.0)の容量だ。そしてROG Phone 8 Pro EditionとROG Phone 8 Proの背面には、自由にアニメーションをカスタマイズできる「Anime Vision」を、ROG Phone 8の背面には、色やライティングパターンをカスタマイズできる「Auraライト」が装備されている。
ROG Phone 8 Pro Edition(直販価格21万9800円)
Snapdragon 8 Gen 3 / RAM 24GB / SSD 1TB / AeroActive Cooler X、Aero Case付属
ROG Phone 8 Pro(直販価格17万9800円)
Snapdragon 8 Gen 3 / RAM 16GB / SSD 512GB
ROG Phone 8(直販価格15万9800円)
Snapdragon 8 Gen 3 / RAM 16GB / SSD 256GB
上記以外のスペックは3シリーズ共通だ。ディスプレーは6.78型 LTPO AMOLEDで、フルHD+、2400×1080ドット、可変リフレッシュレート1~120Hz、最大165Hz、タッチサンプリングレート720Hz、ピーク輝度2500ニト、色再現精度Delta-E<1、Corning Gorilla Glass Victus 2を採用。オーディオ機能はデュアルスピーカー、トリプルマイクを内蔵し、Hi-Res、Hi-Res Wireless、Dirac Virtuo規格に対応している。
インターフェースは、左側面にUSB 3.1 Type-C、下面にUSB 2.0 Type-Cと3.5mmオーディオコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.4と、Type A/BとFeliCaに対応するNFCをサポートしている。
本体サイズは163.8×76.8×8.9mm、重量は225g。防水・防塵はIP65/IP68に対応。5500mAhのバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間はWi-Fi通信時で約15.9時間、5G通信時で約13.9時間、LTE通信時で約16.5時間と謳われている。また急速充電に対応しており、約39分でフル充電可能だ。さらにQi規格のワイヤレス充電もサポートしている。
ROG Phone 8 Pro EditionとROG Phone 8 Proで4万円の価格差があるが、メモリー、ストレージが増量されているだけでなく、直販価格1万2480円の「AeroActive Cooler X」が同梱される。予算に余裕があればROG Phone 8 Pro Editionをぜひ狙いたいところだ。
ゲーム統合管理アプリ「Armoury Crate」で
細かい設定も日本語で指定できる
ROG Phoneシリーズの他社製ゲーミングスマホに対するアドバンテージはゲーム統合管理アプリ「Armoury Crate」。きめ細かな設定項目もさることながら、細かな部分まで日本語化されているので、英語が苦手でも迷わず設定可能だ。
機能的には、ゲーム中にオーバーレイ表示する「Game Genie」、超音波タッチセンサーの「AirTriggers」、背面クーラー兼コントローラー「AeroActive Cooler X」などの設定が可能。また背面のAniMe Vision、Auraライトなどのカスタマイズや、動作モードを切り替えられる。ユニークな機能としては、ゲーム内のテキストをキャプチャーできる「AI Grabber」が追加されている。
試用していて気になったのが、動画配信アプリによってはHDRコンテンツを再生できないこと。「YouTube」アプリではHDR動画が自動再生されたが、「Netflixアプリ」では候補にHDRが表示されなかった。ディスプレーパネル自体はHDRに対応しているので、すべてのアプリでHDRコンテンツを再生できるようにファームアップで対応してほしいところだ。
最新の冷却システムでSnapdragon 8 Gen 3を回す
AnTuTuは216万、クーラー付きで219万を達成
「Snapdragon 8 Gen 3」を搭載した「ROG Phone 8 Pro Edition」はどのぐらいのパフォーマンスを発揮するか、試してみた。
まず本体のみでのパフォーマンスは、「AnTuTu Benchmark V10.2.5」の総合スコアは216万2586、「Geekbench 6.3.0」のMulti-Core Scoreは7024、Single-Core Scoreは2261、「3DMark」のSolar Bayは8923、「Geekbench ML」のTensorFlow Lite NNAPI Scoreは684となった。
Snapdragon 8 Gen 2を搭載する「ROG Phone 7 Ultimate」の「AnTuTu Benchmark V10.0.3」の総合スコアが160万4207だったので、今回の「ROG Phone 8 Pro Edition」はその135%相当のスコアを記録したことになる。
さらに「AeroActive Cooler X」を装着してみると、「AnTuTu Benchmark V10.2.5」の総合スコアは219万9178、「Geekbench 6.3.0」のMulti-Core Scoreは6890、Single-Core Scoreは2246、「3DMark」のSolar Bayは8950、「Geekbench ML」のTensorFlow Lite NNAPI Scoreは689となった。
「Geekbench 6.3.0」以外はスコアを着実に伸ばしており、「AeroActive Cooler X」がゲームにおける操作性だけでなく、処理性能も底上げしてくれることが証明された。
刷新されたカメラ性能は色味が強め
多くの人が好みそうな発色で撮影可能
カメラ性能をチェックしてみよう。ROG Phone 8シリーズはリアに3台のカメラを搭載している。
・広角カメラ
SONY IMX890センサー、5000万画素、F1.9、1/1.56インチ、6軸ジンバルモジュール、OIS/EIS手ブレ補正、ロスレス2倍ズーム
・超広角カメラ
1300万画素、F2.2、画角120度、歪み補正あり
・望遠カメラ
3200万画素、F2.4、3倍光学ズーム、OIS手ブレ補正、最大30倍ズーム
フロントカメラは広角で3200万画素、F2.05、画角90度[0.7倍時]、倍率切り替え可能[1~0.7倍]、ピクセルサイズ:1.4μm、画素配列:RGBWを搭載している。
まず写真画質については広角、超広角、望遠カメラで、うまく発色がそろっている。実際の色よりやや色味が強く感じられるが、不自然というほどではなく、むしろ多くの人が好む色だ。30倍ズームは塗り絵っぽい写真となっているが、10倍ズームであれば大画面で見ても遜色ない写真を撮影可能だ。
なお6軸ジンバルモジュールを搭載しているので、小走りで走りながら動画を撮影してみたが、強力な手ブレ補正効果を得られた。光学式と電子式の手ブレ補正が組み合わされているだけに、ジンバルなしで滑らかな動画を撮影できるのは重宝するはずだ。
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