大正製薬の内臓脂肪を減らす薬「アライ」買ってみましたレポ

2024年05月25日 07時00分更新

文● きゅんくん

　大正製薬から、2024年4月8日に肥満治療薬「アライ」が発売された。
　内臓脂肪を減少させる働きのある薬だ。

　同社は、近年の食生活を取り巻く社会環境の変化にともない急増する肥満・生活習慣の課題に取り組む中で、「人々が自分の健康を、自分自身で守るため、もっと前向きに生活習慣の改善に取り組めるように」という思いでアライを開発したという。

　今回、購入して服用してみたのでレポートをしたい。

日常の食事から取り入れる脂肪の量を減らす薬

　アライの有効成分であるオルリスタットは消化管管腔内で脂肪分解酵素リパーゼの活性を阻害し、食事由来の脂肪の吸収を抑制。食事由来の脂肪のうち、約25%を便として排泄することが期待できる。(公式ウェブサイトより)
　つまり、既についている脂肪を直接落とす薬ではなく、日常の食事から脂肪を取り入れる量を減らすことで、結果的に内臓脂肪を減らす薬のようだ。

運動や食事制限などの通常の生活習慣改善の取り組みと並行して服用するようウェブサイトにも記載がある

購入のための制限はクリアー

　購入には制限があり、男性で腹囲85cm以上、女性で腹囲90cm以上である必要がある。
　薬剤師のいる薬局でないと買えないようで、3ヵ月間生活習慣改善の取り組みをしている、かつ、直近1ヵ月の生活習慣の記録を薬剤師に見せる必要がある。

　生活習慣の記録とは、体重、腹囲、食生活の3つの記録のことだ。
内臓脂肪減少薬であるため、体重だけではなく腹囲の記録が必要なようだ。

　さて、筆者はこの条件に当てはまるだろうか。

　腹囲90cm以上についてはあてはまる。

　生活習慣改善に関しては今年2024年に入ってから3ヵ月ほど飲酒をやめたりジムに行ったりなど改善のための試みをしている。当てはまりそうだ。

　さらに、iPhoneに記録される体重計での日常的な体重測定や、食事記録アプリ「あすけん」での食事の記録があるので直近1ヶ月間の体重と食生活の記録は自然にたまっている。
　Apple Watchを普段しているので、ジムでの運動もiPhoneに記録されている。
　腹囲については、この薬の発売が発表されてから時たま測っていた記録があるので大丈夫そうだ。実は記録は1週間に1度あれば良いらしい。

　アライの公式LINEが便利で、体重、腹囲、食生活の改善の記録を残すことができる。
　というか、1週間に1度の記録でいいというのはこのLINEで知ったのだ。
　体重と腹囲は数字で記録するが、食事と運動は◯△×で改善を頑張ったかを記録するだけなので、どうやら記録はざっくりでいいらしい。

　事前の自分での確認では服用できそうだったので、薬局に買いに行くことにした。

　一般的な薬剤師さんのいるドラッグストアにアライが置いてあったので、薬剤師さんに相談してみた。
　アライには、お試し用と通常用があり、お試し用は6日分で2530円、通常用は30日分で8800円だ。

　まずはお試し用の空箱を持って薬剤師さんのところに持って行った。

　公式ウェブサイトに「購入前チェックシート」というものが掲載されているのだが、これを印刷したものを薬剤師さんと一緒に見ながら購入できるかを確認した。

　事前に自分で確認していた項目については問題なかった。

　1ヵ月分の記録は、かなりパッと見せただけで問題なかった。薬剤師さんにもよるとは思うが、努力しているかどうかの記録の中身を確認するというよりは、記録があるかどうかを確認しているようだ。

　ひとつ問題のある項目が見つかった。
　筆者が普段服用している薬が問題なようで、その薬を処方している医師への確認が必要だったのだ。

　運良く薬局と処方してもらってる病院が近かったので、すぐ病院に行って確認を取ることができた。

　医師に併用は問題ないとの言葉をいただき、再度薬局でアライの購入手続きをした。
　他の項目には問題はなかったので、無事購入することができた。

　服用しながら生活習慣改善の記録をつける必要があり、2回目の購入のときも薬剤師さんに見せる必要があるそうだ。3ヵ月以上服用しても効果がない場合は薬剤師さんに相談、6ヵ月以上服用して効果がない場合は服用を中止して医師に相談だそうだ。