ASCII Power Review 第246回
もちろんCore Ultra採用でペンも付属です
16型で1.4kgを実現した究極の2in1モバイルノートPC = 「LG gram Pro 2in1」レビュー
2024年04月23日 10時00分更新
一般的に2in1PCは、クラムシェル型のノートPCより重くなりがちだ。それはタッチ、ペン対応のディスプレーを搭載していたり、360度回転可能なヒンジ機構を備えることで、重量増が避けられないためである。
そんな常識を覆すような超軽量2in1PCが、「LG gram Pro 2in1」（16T90SP-MA78J）だ。なんと16型の大画面ディスプレーを搭載した2in1ながら、1.4kgという軽量ボディーを実現。毎日携帯できる大画面PCに仕上げられている。
今回2024年の春モデルとしてリリースされた試用機をLGから借用したので、スペック、使い勝手、パフォーマンスについてじっくりとレビューしていこう。
LGエレクトロニクス・ジャパン「LG gram Pro 2in1 16T90SP-MA78J」34万円前後
16型の2in1で1.4kgを実現
CPUはAI対応NPU搭載のCore Ultraに
「LG gram Pro 2in1」は、OSに「Windows 11 Home」、CPUに「インテルCore Ultra 7 プロセッサー 155H」（16コア［6P＋8E＋2LPE］、22スレッド、最大4.8GHz、28W）を採用。メモリーは16GB（LPDDR5X-7467）、ストレージは1TB（PCIe Gen4 x4接続SSD）を搭載している。
ディスプレーは16型WQXGA IPS液晶（2560×1600ドット、16:10、輝度400cd/m²、色域DCI-P3カバー率99％、コントラスト比1500:1、リフレッシュレート31～144Hz、グレア、タッチ対応、ペン対応）を採用。ディスプレー上部にはFHDウェブカメラ（1080p）、デュアルマイクが内蔵されている。
インターフェースは、Thunderbolt 4（USB4）×2、USB 3.2 Gen2 Type-A×2、HDMI×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.3をサポートしている。
本体サイズは357.3×253.8×12.9mm、重量は1.4kg。77Whのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は動画再生時で11.5時間、アイドル時で20.5時間とされている（JEITA測定法3.0）。
本製品はタッチ操作、ペン操作に対応しているのが売りだが、純正ペン「LG Stylus Pen」が標準で同梱されている。別途ペンを購入しなくていいのはうれしい配慮だ。
本体サイズは357.3×253.8×12.9mm。米国国防総省調達規格「MIL-STD-810H」準拠のテストをクリアした堅牢性が売りだ
スピーカーはDolby Atmos 3Dサラウンドサウンド対応（3W+3Wステレオスピーカー、最大5Wスマートアンプ）
ディスプレーは16型WQXGA IPS液晶（2560×1600ドット、16:10、400ニト）でタッチとペン対応だ
キーボードは97キーの英語配列
本体前面（上）と本体背面（下）
右側面（上）にはUSB 3.2 Gen2 Type-A×2、3.5mmコンボジャック×1、左側面（下）にはHDMI×1、Thunderbolt 4（USB4）×2を用意
パッケージには、本体、USB ACアダプター、USB Type-Cケーブル、純正ペン「LG Stylus Pen」、説明書類が同梱
USB Type-Cケーブルの長さは実測180cm
USB ACアダプターの型番は「LP65WFC20P-NJ」。仕様は入力100-240V～1.6A、出力［PDO］5V 3A、9V 3A、15V 3A、20V 3.25A、出力［PPS］5～20V 3.25A、容量65W
純正ペン「LG Stylus Pen」は4096段階の筆圧検知、傾き検知に対応
本体の実測重量は1346.5g
ACアダプターとUSB Type-Cケーブルの合計重量は実測135.3g
薄型・軽量を追求してきた
LGエレクロトニクスならではの2in1だ
2in1PCである「LG gram Pro 2in1」は360度回転可能なヒンジ機構を備えており、ノートパソコン、ビューワー、テント、タブレットと用途に応じてさまざまなスタイルに変形が可能。1.4kgの軽量ボディーながら、ヒンジの剛性は高く、どの角度でもしっかりと固定される。また厚みも12.9mmに抑えられている。薄型・軽量を追求してきた、LGエレクロトニクスの集大成とも言える2in1PCだ。
ノートパソコンスタイル
ビューワースタイル
テントスタイル
タブレットスタイル
4096段階の筆圧検知、傾き検知に対応する「LG Stylus Pen」を使えば、液晶タブレットのようにイラストを描ける
全長162mm、直径9.75mm、重量12.8g（すべて実測）。ペン先は硬めで、筆記感は軽い
「LG Stylus Pen」を右側面にセットすると、自動的に充電がスタートする
16型WQXGA IPS液晶はタッチ対応。ブラウジングや画像閲覧時に気になる場所をすぐさま拡大できる
97キーの英語配列キーボードは、キーピッチが19.05×18.5mm、キーストロークが1.0±0.2mm。テンキーを搭載しているが、EnterキーとBackspaceキーが横長なので、日本語入力確定時にテンキーを誤操作しにくい。日本語配列しか使ったことがない方には多少戸惑うだろうか、個人的には数日使えば慣れられると考えている。
キーピッチは19.05×18.5mm
キーストロークは1.0±0.2mm
バックライトは明るさを2段階に調節できる
Windowsキーを長押しすると「キーショートカットガイド」が表示される
タッチパッドの面積は127.5×78.6mm
16型WQXGA IPS液晶ディスプレーは非常に優れた画質を備えており、実測したsRGBカバー率は99.8％、AdobeRGBカバー率は89.0％、DCI-P3カバー率は98.7％となった。
OLEDディスプレーと比較するとコントラスト比には大きな差があるが、クリエイティブワークにも活用できる画質を備えている。また、最大144Hzのリフレッシュレートにも対応しており、ゲームをハイフレームレートでプレイ可能だ。
16型WQXGA IPS液晶はDCI-P3カバー率99％の色域と謳われている
実測したsRGBカバー率は99.8％、sRGB比は136.2％、AdobeRGBカバー率は89.0％、AdobeRGB比は100.9％、DCI-P3カバー率は98.7％、DCI-P3比は100.4％
リフレッシュレートは、ダイナミック（72Hzまたは144Hz）、144Hz、72Hz、60.01Hzから選択できる
ウェブカメラはFHD（1080p）解像度で、今回、Windows 11の「カメラ」アプリでテスト撮影してみたところ、室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影できた。肌色も健康的な色合いだ。
またマイク、スピーカーの両方に対して、AIノイズキャンセリング機能を利用できる。高品質にビデオ会議に臨めるマシンである。
ディスプレー上部にはFHDウェブカメラ（1080p）、デュアルマイクが内蔵
Windows 11の「カメラ」アプリで撮影（HDRオフ）
Windows 11の「カメラ」アプリで撮影（HDR proオン）
速度テストでは「Core i7-1360P」搭載機の130％
バッテリーテストでは13時間超え
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