ASCII Power Review 第121回
Galaxy Z Flipとくらべてみました
モトローラ「razr 5G」実機レビュー = サブディスプレイが便利な二つ折りスマホなのだ!!
2021年04月02日 13時00分更新
モトローラは同社初のフォルダブルスマートフォン「razr 5G」を日本でも発売した。
本製品は縦折りタイプのAndroidスマートフォンで、同じ機構のスマートフォンとしてはサムスン「Galaxy Z Flip/同5G」が先行しているが、razr 5Gは内側の6.2インチの折りたたみメインディスプレーに加えて、外側に2.7インチと比較的大型なサブディスプレーを搭載しており、閉じている状態でGalaxy Z Flipより多くの情報を閲覧、操作できる点が特長なのだ。
SoCにミドルレンジクラスのSnapdragon 765Gを採用
razr 5GはOSに「Android 11」、SoCに「Qualcomm Snapdragon 765G」を採用。メモリー(RAM)は8GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載している。microSDメモリーカードの装着には非対応だ。
ディスプレーはメインが6.2インチHD+有機EL(2142×876ドット、21:9)、サブが2.7インチ(800×600ドット)。メインは当然のことながら、サブディスプレーもタッチ対応だ。
カメラはリアが4800万画素(F1.7、1.6μm、OIS)、フロントが2000万画素(F2.2、1.6μm)。望遠カメラ、超広角カメラは搭載されていないが、最大8倍のデジタルズーム機能に対応している。
通信機能は5G(Sub6)、Wi-Fi 5(11ac)、Bluetooth 5.1、NFCをサポート。SIMはnanoSIMとeSIMによる5G対応デュアルSIM仕様。5Gのミリ波はともかく、Wi-Fi 6(11ax)非対応なのは2021年に登場した高価なスマートフォンとしては残念ポイントである。
本体サイズは169.2×72.6×7.9mm(開いた時)/91.7×72.6×16mm(閉じた時)、重量は約192g。2800mAhのバッテリーを内蔵しており、ボディーは撥水設計。生体認証は本体背面に指紋認証センサーが用意されている。
「クイックビューディスプレイ」の便利さは予想以上
PUBGだって遊べる
razr 5Gの使い勝手はGalaxy Z Flipと似ているようで大きく違う。縦長21:9の6.2インチディスプレーが、アプリを縦に並べるマルチウインドー時に使いやすいという点は同じだ。しかし「クイックビューディスプレイ」と名付けられたサブディスプレーが想像以上に使いでがある。
2.7インチという数値以上に大きく感じられ、セルフィー撮影時のプレビュー、メッセージの入力、YouTube動画の視聴などならまったく問題なくこなせるし、ゲームの難易度は非常に上がるが「PUBGモバイル」だってプレイ可能だ。
一方、ちょっと気になったのがフォルダブルスマホとしての完成度。Galaxy Z Flipはディスプレーの角度を無段階で調整できるが、razr 5Gは90度の位置で止められない。またGalaxy Z Flipはディスプレーの折り目が1本だが、razr 5Gは1本の折り目の上下にわずかに波打った線が存在する。画面が表示されていれば見えなくなる程度の線だが、折りたたみ有機ELディスプレーの扱いについてはサムスンに一日の長があるのかもしれない。
超広角、望遠を搭載していないが扱いやすい内蔵カメラ
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