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週替わりギークス 第195回

お仕事悩み、一緒に考えます。

どこでもやっていける人になるための戦略「スラッシュキャリア」とは

2020年12月12日 09時00分更新

文● 正能茉優 編集● ASCII

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副業や働き方に関する、お悩みにお答えします!

 「副業したいけど、時間がない」「第二新卒・30代で、転職するかどうか迷っている」など、副業や仕事に関するお悩みやご相談ありませんか? 大学時代に立ち上げたハピキラFACTORYの社長で、パーソルキャリアの会社員でもある正能茉優さんが、皆さんのお悩みにお答えします!

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 ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。

 今月も、パーソルキャリア株式会社の新規事業企画、ハピキラFACTORYの代表、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。

 さて、この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。

 今月のテーマは、「スラッシュキャリア」。「1つの肩書きを深めて、複数の環境で働く働き方」と、「肩書きを複数に広げて、複数の環境で働く働き方」のはざまで悩む女性から、お便りをいただきました。

●いろんなことしてればいいの?

 正能さん、こんにちは。

 私は今、フリーランスとしていくつかの会社でマーケティングの仕事をしている、正能さんと同い年の29歳です。

 先日、とある働き方の記事を読んでいて「スラッシュキャリア」という働き方を知りました。

 スラッシュキャリアとは、あらゆる肩書きを「/(スラッシュ)」で連ねているような、複数の肩書きを持つ人のことを指すようなのですが、この働き方を知って、なんだかモヤモヤしている自分がいます。

 私は、新卒の時にマーケティング系の会社に就職し、社会人7年目になる去年、自分なりに考えて、独立してフリーランスになりました。最初は仕事が安定せず、つらかった時期もありましたが、今では4つの会社で安定的に仕事をもらえるようになり、自分が描いていた「どこでもやっていける自分」という働き方に、やっと近づけたような気がしています。

 そんな中、「スラッシュキャリア」というキャリアの積み方を知り、うまく伝わるかわからないのですが、マーケティングの仕事1本でやっている自分を否定されたような、気持ちになりました。

 これからの「個の時代」を生き抜くために、どんなライフイベントに遭遇してもやっていける自分になるために、フリーランスになって頑張ってきたのに、まだまだ新しい働き方が来るのか……1つの仕事じゃ不十分なのか……という絶望感。

 一方、そうした新しい働き方への嫉妬心からか「“広く浅く”キャリアを積んだって、意味がないじゃん」と思う自分もいたりします。

 正能さんは、「スラッシュキャリア」について、どう考えていますか? 肩書きの数を“増やす”ことは、1つの肩書きを“深める”こと以上に意味はあるのでしょうか?

 同世代なのに申し訳ないのですが、元気付けてもらえる言葉が欲しいです。よろしくお願いします。

 (チサさん・29歳・フリーランス・マーケティング職)

●どこでもやっていける自分になりたい気持ち、わかります……

 チサさん、こんにちは。お便りありがとうございます!

 同世代女性の「どこでもやっていける自分」になりたいという思い、すごく共感するところがありました。ついこの間までは自分のことだけ考えて生きていればよかったのに、ふとまわりを見渡すと、結婚したり、子供を産み育てたりしている同世代も増え、親もすこしずつ老いてきたり、祖父母も体調が完全ではなかったり……と、人生の変数が多すぎて、せめて仕事くらいは、“どこでもやっていける”ようになりたいと思いますよね。(苦笑)

 先の見えないライフイベントの多さとキャリアの両立で戸惑ってしまう人も多い中、チサさんはご自身で決断をされて、自らのキャリアを築いてきた。まずは、そんなチサさんがとても素敵だなと率直に私は思いました。

 そして今、チサさんは実際に4つの会社で必要とされて、働いている。このことがすでに“どこでもやっていける”明確な証だし、それでもう、十分に一つの結果じゃないかとも思いました。チサさんは十分に、社会の中で必要とされている存在です。

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