月は衛星としてはかなりデカイ!!
なにげなく空に目をやると、たまにぽつーんと浮かんでいる月。当たり前の光景だけに、古くからその存在は信仰や物語の対象になったり、そして50年前には実際に人間が月に立ってしまいました。
そんな月ですが、ジーッと見ていると少し怖くなります。「なんでそんなところに浮かんでるねん」と……。私だけでしょうか?
一番近いときで約36万キロメートルと、最高速度で走り続ける新幹線なら、ぶっ通しで約1ヵ月半強くらいで行けちゃう身近な天体“月”。アポロ11号だと3日くらいで着いちゃいますが、ある意味地球からすぐに行ける外部天体。今、その月をまた探査しよう、といろいろ世界でプロジェクトが進んでいるようです。なんでも、月に酸素を含む物質があるとか! これは、地球がいろんな理由で住めなくなったら、いつか月に移住という日が来るかもしれませんね! もしかしたら数万年先とかではなく、100年先などの近い未来の話になってくるかもしれません。ちょっと地球よりかは人口密度が上がりそうですが。今回は、もしかしたら来るかもしれない月移住の日に向けて、復習と予習をしておきましょう!
人類がこの地球に存在し始めたときには、その空にぽつーんと浮かんでいた月。紀元前には既に、古代ギリシャなどでその観測が行われておりました。やっぱり昔の人も、「なんでそんなところに浮かんでるねん……」と思ったんでしょうね。
地球以外にも月のような衛星を持った惑星はありますが、実は地球と月のペアが一番惑星と衛星の比率的には大きいのです。太陽系の衛星の中で、一番大きいものは木星の『ガニメデ』で、直径は月の約1.5倍ありますが、木星の大きさ(直径)と比べると約27分の1しかありません。対して、月は地球の大きさと比べると約4分の1で、惑星と衛星の大きさ比率としてはかなり大きいのです。ちなみに月はあの冥王星より大きいです。
そんな大きさもあってか、肉眼でその模様や、望遠鏡を使えばクレーターがはっきり見えますよね? 私たちが月を見て「ウサギだ! ウサギだ!」と言いますが、あの模様に見えている黒い部分は、“月の海”と言われる部分です。といっても、我々の知っている海ではなく、地質的に光をあまり反射しない玄武岩で覆われているため、黒く見える部分をそう言っています。この玄武岩はまだ月の内部に溶岩があった時代、そこに隕石がぶつかって、そこから溶岩が出てきて、冷えて固まったものと考えられています。
おっと、月にも熱い頃があったのですね。そもそも月はどうやって今ある場所にできたのでしょう?
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