倶楽部のAV特集 第15回
ソニー、キヤノン、ニコンのデジタル一眼フラッグシップを比較
フルサイズ一眼頂上対決! 「α9」 vs「EOS 1D X MkII」vs「Nikon D5」 (1/6)
2017年06月30日 15時00分更新
現在プロの報道やスポーツ現場で使われているデジカメは、キヤノンの「EOS-1D X Mark II」と、ニコンの「D5」の2機種がほとんどだ。
両社ともに長年に渡ってプロ用のフラッグシップモデルを作ってきたメーカーだけに、スポーツシーンなどでも使いやすく、システム(周辺機器やサポート)も含めて過酷なシーンでの利用において安心感の得られるデジカメになっている。
どちらも35mmフルサイズセンサーを搭載し、光学ファインダーを用いたデジタル一眼レフで、最新技術を惜しみなく投入した両メーカーの代表的な製品だ。
そんな中で5月26日にソニーから発売されたのが、フルサイズミラーレス一眼の最上位モデル「α9」。
秒間20コマ(電子シャッター時)のAF/AE追従連写や顔認識、高精度なAFは、誰にでもα9を持った瞬間に報道/スポーツのプロカメラマンと同等の写真を撮れる可能性をもたらしてくれる。撮影技術をカバーしてくれるデジカメだ。
今回はこの気になる3機種をさまざまな観点で比較してみた。
α9はやっぱり小さい! 外観を比較してみた
まずは3機種まとめて外観をチェックしてみよう。サイズはα9が幅126.9×奥行き63×高さ約95.6mm、EOS-1D X Mark IIが幅158×奥行き82.6×高さ167.6mm、D5が幅160×奥行き92×高さ158.5mmとなる。
バッテリーとメディア込みの重量は、α9が約673g、EOS-1D X Mark IIが約1530g、D5が約1405g(XQDカード対応機)だ。
α9はミラーレス機ということで、他機種より2周り程度小型で、重量的にも取り回しがしやすい。
サイズが小さくてもインターフェースは十分に備わっている。3機種ともにシャッターボタン周りと背面とで2種のコマンドダイヤルが備わり、AFポイントの位置を指定しやすいジョグスティックが備わっている。
α9にはモードダイヤル、露出補正ダイヤルと連写切り替えを行なうドライブモードのダイヤルが備わっている。一方、EOS-1D X Mark IIにはダイヤルがなく、D5では連写切り替え用のダイヤルが備わってはいるものの、実際にはダイヤル風のデザインの中に組み込まれている状態だ。
実際のところ、報道やスポーツの現場ではカメラを複数台首や肩からぶら下げて動き回って撮影する機会が多い。
その場合、物理的に稼働する部分や突起部は故障の元になったり、意図せず動いたりする可能性があるので、EOS-1D X Mark IIのようにスッキリさせたほうがいいように思える。
α9ではモードダイヤルもドライブダイヤルもロック機構が備わっているのでぶら下げて持ち歩いているうちに切り替わってしまう心配はないが、突起部分は引っかかってしまう可能性がある。
逆に言えば、複数台のカメラを首からぶら下げるような使い方をしないなら、ダイヤルがあったほうが便利かもしれない。
次ページ以降(アスキー倶楽部会員向け)では、3機種の製品を個別に詳しく紹介しつつ、フルサイズの実写撮影サンプルも掲載。画質や機動性なども比較していく。
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