ダイキン工業株式会社
<第2回 ダイキン 世界の空気感調査>世界12都市1,200人に聞いた 「暑くなる世界での暮らしとエアコンの使い方」

ダイキン工業株式会社は、このたび世界12都市のエアコン所有者1,200人(各都市100人ずつ)を対象に、各国における暑さの実感や暮らしの変化、エアコンの使い方を聞く「第2回 ダイキン世界の空気感調査」を実施しました。
2025年は日本で観測史上最も暑い夏を記録※1したほか、世界の年間平均気温も2023年に観測史上2位、2024年に1位、2025年に3位を記録※2するなど、近年、世界で記録的な高温が続いています。
そこで今回の調査では、今、世界の人々が近年の暑さの変化をどのように捉え、その中でエアコンがどのように使われているのかを把握し、都市間の共通点や違い、さらには今後の課題を探りました。
調査の結果、世界12都市の86.5%の人が「5年前より暑くなった」と実感し、89.9%が「暑さによる身体の不調」を経験していました。また、84.1%が「エアコンの使用期間が長くなった」と回答しました。
その中で、東京では94%が「5年前より暑くなった」と回答し、12都市平均を上回りました。観測データ上でも、東京の猛暑日数は2018-20年平均と比べ、2023-25年は約2倍となっています。また、エアコン使用時間も平均14時間12分で東京が12都市最長となるなど、暑さが暮らしやエアコンの使い方に影響していることがうかがえます。
※1 気象庁 | 2025年夏(6月~8月)の天候
※2 NOAA NCEI | Assessing the Global Temperature and Precipitation Analysis in 2025
●東京は94%の人が「5年前より暑くなった」ことを実感、世界平均を上回る
●暑い時期の1日の冷房使用時間は、東京が最も長い14時間12分
●世界12都市の59.1%の人が、暑さで「外出や屋外での活動を控えた」経験あり
●世界12都市の89.9%の人が、暑さによる体の不調を感じている
●睡眠時のエアコン(冷房)、「朝までつけっぱなし」が多い都市トップ3、ドバイ、ヒューストン、東京
●世界12都市の64.4%の人が、何らかの制約により、エアコン(冷房)を十分に使えないことが「ある」
●世界のユニークな暑さ対策3選 東京/デリー/ニューヨーク
東京は94%の人が「5年前より暑くなった」ことを実感、世界平均を上回る 東京の猛暑日は2倍に増加、気温の上昇幅は12都市で1番
世界の人々は、近年の暑さの変化をどのように感じているのでしょうか。「5年前と比べて、あなたが住む地域の暑さはどう変化しましたか」と聞いたところ、世界12都市の86.5%の人が「暑くなった」と回答しました。
都市別に見ると、「暑くなった」との回答が最も多かったのはバンコク(タイ)の97.0%で、東京、デリー(インド)が94%で続きました。今年、熱波が到来している欧州のマドリード(スペイン)やパリ(フランス)は、世界平均より高く、いずれも9割前後の人が近年の気温上昇を実感しているようです。

実際に各都市の気温はどのように変化しているのでしょうか。気象庁のデータをもとに算出したところ、近年、東京では6~8月の平均最高気温が上昇傾向にあり、2018-20年(29.7℃)と2023-25年(31.9℃)の比較で、2.3℃の上昇※3がみられました。これは他の都市との比較で最も大きい上昇幅です。同時に年間の猛暑日(最高気温が35℃以上)の日数は、12.0日(2018-20年平均)から、23.7日(2023-25年平均)と、約2倍に増えました。観測データからも、東京における夏の気温上昇の傾向が確認できます。
※3上昇幅は、四捨五入前の実数値の差から算出し、小数第1位で表示しています。

なお、5年前と比べて「暑くなった」の回答が多かったバンコクやデリーの観測データを確認すると、これらの都市は世界12都市の中で最高気温が比較的高いレベルにありました。バンコクは近年、さらに最高気温が上昇傾向にある一方、デリーは若干低下傾向にありました。気温は年や月による変動も大きく、こうした人々の実感は最高気温だけでなく、熱波の到来や、猛暑日や熱帯夜の日数など、複数の要因に影響されている可能性もあります。
また、12都市の中で平均最高気温が最も高いのはドバイ(UAE)で、40℃を超えていました。一方、今年熱波が到来しているパリ(フランス)は平均最高気温が26℃台と他都市と比べて低く、もともとは比較的過ごしやすい気候であることがうかがえます。

暑い時期の1日の冷房使用時間は、東京が最も長い14時間12分 東京の24時間使用(ほぼ終日稼働)は約3割
「1年で最も暑い時期、自宅で1日を過ごす際のエアコン(冷房)使用時間」を尋ね、平均使用時間を算出したところ、最も長かったのは東京の14時間12分でした。次いで、ヒューストン(アメリカ)が14時間02分、ドバイが12時間56分、上海が11時間56分、ニューヨーク(アメリカ)が11時間36分となりました。
東京の使用時間の内訳をみると、「24時間(ほぼ終日稼働)」と回答した人が29%で、約3割の人が1日中エアコンをつけっぱなしにしているとの結果になりました。11時間以上と回答した人との合計も63%で、東京ではエアコンの長時間使用が一般化している実態が見て取れます。

また、「エアコン(冷房)を使用する期間(1年の中で使用を開始してから終了するまでの期間)は、5年前と比べてどのように変化しましたか」と聞いたところ、世界12都市で84.1%の人が「長くなった」と回答しました。都市別に見ると、デリー、バンコク、サンパウロ(ブラジル)の順で多い結果となりました。東京でも夏の長期化の影響か、83.0%が「長くなった」と回答しています。

一方で、エアコン使用の長時間・長期化で消費電力も気になるところです。省エネや節電の観点からエアコン使用時の工夫を問うと、東京は「設定温度を高めに設定する」と回答した人が65%で、世界12都市で突出して多い結果となりました(世界平均:37.5%)。前回(2024年)の調査でも、東京のエアコン設定温度の平均は26.2℃で、世界12都市の中で最も高いことを示していました(世界平均:23.6℃)。東京の人々はエアコンを長時間使用しながらも、設定温度を高めにしながら、消費電力を抑えるように配慮している人が多いようです。

長引く暑さにどう向き合う?上手なエアコン(冷房)の使い方
エアコン(冷房)を節電しながら上手に使うには、設定温度だけでなく、「運転モード」「風向」「風量」の設定も大切です。ここでは、一般的に誤解されることも多い、エアコン冷房の上手な使い方について紹介します。

ダイキン 「空気のお悩み調査隊がゆく」(mission9 エアコン冷房で誤解の多い節電術を検証せよ!)より
https://www.daikin.co.jp/air/life/issue/mission09
世界12都市の59.1%の人が、暑さで「外出や屋外での活動を控えた」経験あり
「過去1年間で、暑さの影響により、あなたご自身または同居しているご家族の生活習慣や行動に変化はありましたか」と聞いたところ、世界12都市で最も多かった回答は、「日中の外出や屋外での活動を控えたことがある」(59.1%)でした。都市別では、イスタンブール(トルコ:74%)、バンコク(73%)、デリー(70%)で多くの人が日中の外出や屋外での活動を控えたことがあるとの結果になりました。
次いで「自宅や屋内で過ごす時間が全体的に増えた」(40.7%)が続きます。多くの人が、暑さにより生活習慣や行動を変えていることが分かります。さらに、服装やシャワー回数などの調整、涼しい施設の利用、活動時間の変更も37%と多く、暑さが快適性の問題だけではなく、日常生活に影響を及ぼしていることがうかがえます。
なお、暑さの影響について「特に変化がない」と回答した人が多かったのは、ニューヨーク(18%)、ヒューストン(17%)でした。アメリカは自動車移動が中心の社会であることなどから、屋外を長時間徒歩で移動することが少なく、暑さによる生活への影響を感じにくいのかもしれません。
その2都市に次いで多くなった東京(13%)は、観測データからも近年の気温上昇が明らかであることを踏まえると、「特に変化がない」の割合が他国と比較して高いことは意外な結果でした。詳しく見てみると「通勤・通学の時間を変更したり、テレワークやオンライン対応(会議・授業など)を増やした」「外出や活動は続けているが、時間帯を朝や夜に変更することがあった」と回答した人は12都市の中で一番少ない結果となりました。暑さに対する対応は都市ごとの違いがあり、東京では行動変容よりも、冷房利用の長時間化など別の形で暑さに適応している可能性もうかがえます。

世界12都市の89.9%の人が、暑さによる体の不調を感じている
暑さは、単なる気温上昇の実感にとどまらず、体調や日常生活にも影響を及ぼしているようです。「これまでに、暑さが原因と思われる体の不調を感じたことはありますか」と聞いたところ、世界12都市の約9割(89.9%)の人は、暑さが原因と思われる何らかの体の不調を感じているという結果になりました。
不調の内容として最も多かったのは「睡眠の質の低下」(58.3%)で、次いで「疲労感やだるさ」(50.9%)、「頭痛」(36.1%)が続きます。熱中症のような重篤な症状がなかったとしても、暑さによって体の休息、回復に重要な役割を果たす睡眠の質が低下すれば、前日の疲れがとれなかったり、眠気による集中力の低下が起こったり、日常のパフォーマンスの低下につながる可能性があります。暑くなる世界では、日中から夜間まで無防備に過ごすのではなく、1日を通じて暑さから身を守る意識が必要といえそうです。

睡眠時のエアコン(冷房)「朝までつけっぱなし」が多い都市トップ3
ドバイ、ヒューストン、東京
暑さによる体の不調の経験に関する質問で、最も多く挙がった回答が「睡眠の質の低下」でした。「1年で最も暑い時期において、あなたは睡眠時にどのようにエアコン(冷房)を使用することが最も多いですか」と聞いたところ、睡眠時にエアコンを「朝までつけっぱなしにする」人が多い都市トップ3はドバイ(67.7%)、ヒューストン(63.5%)、東京(58.6%)でした。日本人は睡眠時にエアコン(冷房)で体が冷えることに苦手意識を持つ人が多いと言われており、当社の過去の調査では「朝までつけっぱなし」と「切タイマー」が拮抗していました。今回は「朝までつけっぱなし」が「切タイマー」(34.5%)を大きく上回る結果となり、世界の他の都市と比べても3番目に多くなっています。近年の夜間の暑さは、日本人のエアコンとの付き合い方を変えつつあるのかもしれません。
都市による傾向を見ると、サンパウロは「切タイマー」で使う人が多く、マドリードやパリは「寝る前に部屋を冷やして、切ってから寝る」人が多くなっています。都市ごとの気候、住宅様式、電気代への意識、エアコンの使い方に関する習慣などが、睡眠時の冷房利用の違いに影響している可能性があります。

睡眠時のエアコン冷房の使用頻度、東京は世界と比べて相対的に少ない?
世界的に見てもエアコンの使用時間が長く、普及率も高い日本。「二人以上の世帯」における普及率は92.2%※にのぼります。
しかしその一方で、暑い時期の睡眠時に「週の半分以上(週4日以上)エアコンを使用している人の割合は77%で、意外にも世界12都市中9番目でした。エアコンの普及率が高く、暑い時期の1日の使用時間も14時間12分と長い割に、夏の睡眠時に週の半分以上使っている人は世界の都市と比較すると相対的に少ないようです。
※ 内閣府 「消費動向調査」(令和8年4月)

「第2回 ダイキン 世界の空気感調査」より
世界12都市の64.4%の人が、何らかの制約によりエアコン(冷房)を十分に使えないことが「ある」
今回の調査で、世界中でエアコンの使用が増加しているとの結果が明らかになりましたが、世界では誰もが十分にエアコン(冷房)を使えているわけではありません。「暑い時期に、電気代の高さや電力供給の制約などを理由にエアコン(冷房)を十分に使えないことはありますか」と聞いたところ、世界12都市で64.4%の人が十分に使えないことが「ある」と回答しました。特にラゴス(ナイジェリア)、バンコク、デリーなど、暑さの厳しい地域でエアコンを必要としながらも十分に使えていない状況が目立ちます。また、「電気代の高さや電力供給の制約などなければ、快適さや健康のためにエアコン(冷房)の使用を増やしたいと思いますか」と聞いたところ、世界12都市で約9割が「そう思う」と回答。エアコン(冷房)を十分に使えないことがある人が多いラゴス、バンコク、デリーで使用意向が高いことが分かります。

エアコンを使いたいすべての人が利用できる状況にない
「あなたの国や地域において、エアコンを使いたいすべての人が、実際にエアコンを利用できる状況だと思いますか」と聞いたところ「そう思う」と答えた人が世界12都市平均で6割を超える一方、サンパウロ、パリ、ラゴス、東京、マドリードでは「そう思わない」が過半数を超え、その認識には地域差があるようです。
エアコン普及率が高い東京で「そう思わない」が多い理由としては、回答者本人はエアコンを使える環境でも、エアコンを使わず熱中症で救急搬送される高齢者のニュースに接したり、物価や電気の高騰で節約のためにエアコンの使用を控えざるを得ない人がいることを踏まえた回答なのかもしれません。
世界的なエアコンの普及に向けては、省エネ性の高い機器の普及、電力インフラの整備、省エネにつながる適切な使い方の啓発などと組み合わせながら、必要とする人がエアコンを利用できる環境づくりが、ますます重要になると考えられます。

「第2回 ダイキン 世界の空気感調査」より
世界のユニークな暑さ対策3選 東京/デリー(インド)/ニューヨーク(アメリカ)
「他国の人にお勧めしたい自国のユニークな暑さ対策」について聞いた中から、東京、デリー、ニューヨークのユニークな暑さ対策をご紹介します。

【東京】
ファン付きウェア
日本では、衣服に小型ファンを搭載した「ファン付きウェア」が、屋外作業やイベント時の暑さ対策として広がっています。
ファンで外気を取り込み、汗の気化熱で体を冷やす仕組みで、エアコンのない屋外でも体感温度を下げられるのが特徴です。猛暑下でも作業を続けるための、日本らしい実用的な暑さ対策です。

【デリー】
マトカ(素焼きの壺)
インドでは、素焼きの壺「マトカ」に水を入れて冷やす昔ながらの暑さ対策があります。
壺の表面から少しずつ水分が蒸発する際に熱を奪うため、電気を使わず自然に水を冷やすことができます。高温の地域でも手軽に涼を得られる、気候と暮らしに根づいた伝統的な知恵です。

【ニューヨーク】
消火栓開放
ニューヨークでは、夏の暑い日に地域の人々が消火栓から出る水で涼む光景が見られるそうです。
専用のスプレーキャップを取り付け、噴水のように水を出すことができます(行政のルールに基づき要申請)。都市のインフラを地域の暑さ対策に活用する、ニューヨークらしい夏の風物詩です。
<ダイキン 世界の空気感調査について>
ダイキンは、日本に住む人々を対象に、“空気”に関する現代人の意識や課題を浮き彫りにし、日頃意識されにくい“空気”について多くの方々に興味と関心を持っていただくことを目的に、「現代人の空気感調査」を実施してきました。2002年にスタートし、これまでに28回の調査を通じて、空気に関するさまざまな話題を提供してきました。
ダイキンの海外事業比率が80%を超える中、2024年には、国境を越えてさらに多くの人々に“空気”や、快適な空気環境を整える“エアコン”に注目してもらうきっかけとなるよう、調査対象をグローバルに広げ、第1回「ダイキン 世界の空気感調査」を実施しました。
今回の「第2回 ダイキン 世界の空気感調査」では、世界的に暑さへの関心が高まる中、世界11カ国・12都市に住む人々を対象に、近年の暑さの実感や、暑さによる暮らし・行動の変化、エアコンの使用実態、睡眠や健康への影響、省エネ意識、冷房を利用するうえでの課題について調査しました。暑熱化が進む中で、エアコンは快適な室内環境をつくる家電にとどまらず、暮らしや健康を支える存在として重要性を高めています。ダイキンは、本調査を通じて、国や地域によって異なる空気環境やエアコンの使われ方、暑さへの向き合い方を明らかにし、世界の人々が快適で健やかに過ごすための空気環境について考えるきっかけを提供していきます。
「現代人の空気感調査」サイトページ:https://www.daikin.co.jp/air/life/survey
<調査対象都市の考え方>
エアコンは年間の平均気温や最高・最低気温など、その地域の気候や住宅様式等によって使われ方が大きく異なります。今回の調査では、気候や地理的なバランスも考慮し、調査対象都市を選定しました。

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