身近な困りごとを解決する「IoT DIY」のススメ
進化したIoT罠から猫のスマートシッターまで 「IoTは楽しい!」を体現するソラコムのプロトタイピング展示
IoTの第一歩。それは、身近な困りごとを解決することや、ちょっとしたアイデアを形にすることから始まります。
2026年7月7日に開催されたソラコムのIoTカンファレンス「SORACOM Discovery 2026」では、市販製品やソラコムのサービスで作り上げた“プロトタイプ作品”を展示する「IoTプロトタイピングコーナー」が設けられていました。同企画は、「IoTで何かを作る」「参加者とIoTの話をする」というコンセプトで2023年からスタートしており、今年で4年目となります。
ソラコム社員とユーザーグループ「SORACOM UG」による展示の一部をレポートします。
I wanna IoT 罠 version 2
前半は、ソラコム社員によるプロトタイプ作品を紹介します。ひとつ目は、狩猟IoTとも言える「I wanna IoT 罠 version 2」です。
罠猟では、罠にかかった獲物を早期確認をするために毎日の見回りが欠かせません。この作品は、遠隔操作で箱罠を起動できるもので、見回りの手間を減らすだけではなく、錯誤捕獲や捕獲失敗の可能性も下げられます。
罠の監視にはセルラーカメラを利用しており、動物が写ると、狩猟者へ画像と共に通知が届きます。対象の獲物であることを確認し、管理UIのボタンを押すことで、罠上部のマイコンにコマンドを送信。モーターが起動して罠が作動するという仕組みです。
反響があったという去年の展示から、Wi-Fiがセルラー通信となり、モーターのトルクも強化され、実用面での進化を遂げています。
“在庫切れ”前に自動発注システム
続いては、トイレットペーパーなどの消耗品が「気づいたら残りわずかになっている」という困りごとを解決する「自動発注システム」です。カメラで在庫状況を確認して、クラウド側で画像認識をし、在庫情報をSlackに通知します。
この作品のユニークな点は、さらにAIエージェントがSlackの情報を読み込み、発注の判断からECサイトでの不足分の購入までを自律的に行うところです。単にしきい値を基に自動発注するのと異なり、「掃除で一時的にどかした」といったコンテキストを考慮して発注の判断をしてくれます。
ただ、実用化には、AIエージェントで直接発注できるECサイトがないなど、いくつかハードルが存在するようです。身近な困りごとにとどまらず、少し未来の完全自動化の世界を提示してくれた作品でした。
エントランスドアの開閉モニタリング
ソラコムの総務担当者の悩みから生まれたのが「ドアの閉め忘れ防止システム」です。同社は基本的にフルリモートワークであり、エントランスのドアが解放されていないことがあるそうです。一方で、「配達業者が来る日には開けたままにしておきたい……」という課題を解決する作品になります。
仕組み的には、ソラコムのIoTボタンと磁気で動くスイッチセンサーを用いています。ドアの閉じる動作と開く動作をセンサーが検知して、それぞれの状態を2つの「SORACOM LTE-M Button」が「SORACOM Harvest」に送信します。「SORACOM Flux」がそのデータを加工して、Slackに通知をするという流れです。
取り付けるのに苦労しながらも、実際にソラコム赤坂オフィスのエントランスドアを監視しており、ランニングコストは開閉の通信費だけ。高齢者の見守りなど様々な応用が考えられる仕組みでした。
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