AI×利活用のイマを掴み取ろう!
【イベントレポート】「情シス Update Day 2025 in 名古屋」ソフトクリエイトが開催
提供: ソフトクリエイト
【セッション1】業務にAIを使うって結局どういう事?~見えてきた課題、AIの得意不得意なポイント解説~:株式会社ソフトクリエイト 畠山 覚
次に、株式会社ソフトクリエイト 事業推進本部 製品開発部でAIツール「Safe AI Gateway」の開発責任者でもあり、数多くのAI導入の現場を知る畠山覚部長によるセッションが行われました。「業務にAIを使う」とは具体的にどういうことかをテーマにした本セッション。AI導入の現場で直面する理想と現実のギャップ、AIの種類や得意なこと・苦手なことなどを解き明かしながら、業務でAIを活かすヒントや導入のコツを解説しました。
(1)AI導入の現場で耳にする「現実と理想のギャップが大きい」という声
企業へのAI導入が進む今、多くの現場に携わるソフトクリエイトの畠山は、ChatGPT が話題になり始めた当初は、AIが業務に一気に下図の「Phase 1(安全な生成AI導入)」から「Phase 4(分類AIとの融合)」まで浸透していくだろうと予測していたと述べました。
しかし、実際には、本格的なAI活用へ進むには「分厚い壁」がある現実に直面したと畠山は語ります。
「現状では多くの企業が『フェーズ2(チャットボットの活用)』にとどまっています。本格的なAI活用へ進むには分厚い壁があり、多くの企業がそこで足踏みしています。弊社が対応した例からも、『フェーズ2』までは順調に進んでも、その先に進まないという実態が見えてきました。」
その理由として畠山は次のように述べました。
「生成AIができることは、言葉で指示し、テキスト・音声・画像・動画などを生成することです。一方、利用者が期待しているのは『会議に出て議事録を作成する』『リマインドしてくれる』『経営数値や来期計画まで作ってくれる』といった高度な機能です。つまり、図の『生成AIでできること』と、『利用者の期待』の間には大きなギャップがあることから、この壁を越えられずにいるのです。」
(2)AI導入の「誤解」と「障壁」を知る
この「分厚い壁」を超えるためには、まず、AIに関する「誤解」と「障壁」を理解することが必要でしょう。畠山はこの点について、次のように語りました。
「弊社が生成AI製品を提供し始めてから1年半が経ち、これまで約1,500社からお問い合わせをいただきました。多くのお客様と話す中で、共通する「誤解」と「障壁」があることが見えてきました。その代表的なものを取り上げてご紹介します。」
畠山が挙げた3つの「誤解」と、1つの「障壁」を整理すると下記のようになります。
(誤解1)生成AIと非生成AIの区別がついていないという誤解
(誤解2)生成AIは「何でも知っている」という誤解
(誤解3)「どんな質問でも吸収して答えられる」という誤解
(障壁)費用対効果が不透明、「試してみないと分からないのに高額」という障壁
そして畠山は次のように「分厚い壁」を超えるための解決策について述べました。
「これらの誤解や障壁が重なり、『AIを導入したものの期待ほどの成果が得られないので、様子見に回る』という結果を生みます。AI活用を広げるには、まずこれらの誤解を解消し、適材適所でAIを活用する必要があることを理解してもらうことが重要です」。
(3)生成AI・非生成AIなど、複数のAIを適材適所で活用するために
AIというと、昨今は Copilot や ChatGPT など生成AIが注目されがちですが、実はAIにはいくつか種類があり、得意不得意を考えて選ぶべきと言えます。この点について、畠山は次のように述べました。
「生成AIには『推論型』と『非推論型』があります。非生成AIは予測や回帰、クラスタリング、強化学習、探索といったアルゴリズムに基づくもので、数値解析やパターン認識を得意とします。ここで重要なのは『AIの種類と用途が一致しているか』ということです。」
様々なAIを活用するためには、畠山は「生成AIと非生成AIを組み合わせること」が必要であるとし、次のように例を挙げました。
「例えば『為替と商品の売上の関係を分析したい』という場合、生成AIが質問の意図を解釈し、クラスタリングAIや予測回帰AIを呼び出して分析・回答を生成します。従来はBIツールで行っていた処理が、今ではチャットを通じて即座に実現できるようになっております。なお、こうした仕組みは『AIエージェント』と呼ばれています。」
(4)AIの特徴を組み合わせることで効率向上した事例を紹介
本セッションでは最後に、具体的に生成AIと非生成AIを組み合わせた製造業の事例を紹介して締めくくりました。その事例について、畠山は次のように解説しました。
「製造業の事例では、品質マニュアルに沿った作業が現場で実施されているかをAIがチェックする仕組みを導入しました。AIカメラで状況を捉え、非生成AIでデータを解析、推論型AIでマニュアルと照合することで、違反手順を自動検出できます。仕様変更に伴う工程への影響度分析なども同様にAIで実現可能です。実際の工場では、この仕組みを導入したことで生産効率が向上し、品質の安定化にもつながりました。」
また今後、このような多様な要望に応えるためには、PoC(概念実証)サービスの利用、プランニング、現場訪問など、初期投資が発生することになります。多くの企業では、こうした負担も今後の課題となることでしょう。畠山はソフトクリエイトでは、今後もこうした企業の悩みに応えていくためにも、様々な実用的なプランやAIサービスを用意していくというメッセージを最後に、本セッションを結びました。
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