ASCII Power Review 第315回
1000ニトの2画面OLEDに爆速「Core Ultra X9 388H」で1.35kgの最強AIノートPCだった=「Zenbook DUO UX8407」実機レビュー
2026年04月28日 01時00分更新
画面の数やサイズは、作業効率に直結する。手間のかかる作業を控えているとき、ノートPCだけでなくモバイルディスプレーも一緒に持ち歩いている人も多いことだろう。
しかし、出先でモバイルディスプレーを設置し、ケーブルを接続するのは時間がかかる。また、急に場所を移動しなければならないときも、同様の撤収作業に焦らせられる。
こうした設営・収納の煩わしさを排除しつつ、デュアルディスプレーの利便性を享受できるのが、ASUSの「Zenbook DUO」シリーズだ。
特に2026年モデルは、インテルの最新CPU「CoreUltra 3」の最上位「Core Ultra X9 388H」搭載で、最大50TOPSのAI処理性能を発揮するNPUを内蔵。MicrosoftのAI機能はもちろんのこと、サードパーティー製アプリにおいてもAI処理の高速化と省電力化の恩恵を受けられるのだ。
ASUSから試用機を借りたので、2画面スタイルを継承しつつ、最新のインテルプロセッサーによってAI PCとしてさらに完成度を高めた「Zenbook DUO UX8407(UX8407AA-X9H321WS)」の実機レビューをお届けしよう。
デュアルディスプレーを搭載しつつ
基本スペックも充実の内容
「Zenbook DUO UX8407(UX8407AA-X9H321WS)」(以下、Zenbook DUO)に用意されているのは1モデル。OSは「Windows 11 Home」、プロセッサーにインテル「Core Ultra X9 388H」で16コア[4P+8E+4LPE]、16スレッド、最大5.1GHz、25W[15~80W]、Intel Arc B390 GPU、NPUピークTOPS:50を採用。メモリーは32GB(LPDDR5X-9600)、ストレージは1TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。
ディスプレーは、14型WQXGA OLEDで2880×1800ドット、144Hz、1000ニト、PANTONE、DisplayHDR TRUE BLACK 1000、低ブルーライトハードウェア認証、タッチ、ペン対応、反射防止コーティングというスペックで2枚装備。ディスプレー上部には207万画素ウェブカメラ(Windows Hello顔認証対応IRカメラ)を搭載。サウンド機能としてはDolby Atmosに対応した6スピーカーシステムを内蔵している。
インターフェースはThunderbolt4(Power Delivery、映像出力対応)×2、USB 3.2 Gen2 Type-A、HDMI、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 7、Bluetooth 5.4をサポートしている。
本体サイズは310.1×208×19.6~23.4mm、重量はノートPC本体が約1.35kg、ノートPC+Bluetoothキーボードが約1.65kg。バッテリーは99Whのデュアル仕様。バッテリー駆動時間はシングルディスプレー時で最大19.2時間、デュアルディスプレー時で最大13.7時間と謳われている(どちらも動画再生時)。
デュアルディスプレー搭載ノートPCの最新モデルである本製品は、4万回以上の開閉テストをクリアした「隠れるヒンジ機構」と「キックスタンド」、最大15kgの耐荷重テストを実施したボディー、100万回のキー入力テストをクリアしたBluetoothキーボードを採用している。
デュアルディスプレーを搭載し、ハイスペックな本製品が高価なのは確かだが、長く利用できるだけの耐久性を備えている。
ディスプレーを横に並べるデスクトップモードの安定性が向上
最強のCopilot+PCノートだ
Zenbook DUOの売りはさまざまなスタイルで利用できること。2枚のディスプレーを備えた本体にはキックスタンドが設けられており、下記のようにノートパソコンモード、デュアルディスプレイモード、デュアルディスプレイモード(キーボード付き)、デスクトップモード、シェアモードなどのスタイルで活用可能だ。
特筆すべきはディスプレーを横に並べるデスクトップモードの安定性が高まったこと。隠れるヒンジ機構の採用により、横置き時の底面がフラット化されたのが理由のようだ。これは従来モデルに対する大きなアドバンテージである。
本シリーズの2画面ディスプレーとスタイラスペンは、最大50TOPSのNPUを搭載したインテル最新プロセッサーを採用したことにより、さらに便利に活用できるようになった。
たとえば「ASUS Pen 3.0」で描いたラフをもとに、「ペイント」アプリの「コクリエイター」機能でイラストを生成できる。もちろん絵心があればイチから描いてもいいが、筆者のように絵を描くセンスとテクニックが皆無でも、ちょっとしたオリジナル素材を作成できるわけだ。
キーボードのキーピッチは実測19.2mm、キーストロークは実測1.5mm。薄型、軽量のBluetoothキーボードながら、しっかりとした打鍵感を備えている。タッチパッドのクリック感も小気味よいので、単体でも販売してほしいと思えるほどの入力デバイスだ。
ディスプレー上部に内蔵された207万画素ウェブカメラは、RGBカメラとIRカメラそれぞれに専用のレンズとイメージセンサーを用意した独立型だ。
テスト撮影した写真を見るとその効果は一目瞭然で、解像度・色再現性ともに非常に高い。特に、鮮やかな色が飽和せずに階調を保っている点は高く評価できる。暗部や明部におけるノイズもほとんど目立たない。
ハイエンド機に相応しい、ノートPCとしてはトップクラスの画質を備えている。
「Core Ultra X9 388H」の威力
モバイル最強の内蔵GPUだ
最後にパフォーマンスをチェックしよう。試用機はインテルの最新CoreUltra 3シリーズの最上位CPU「Core Ultra X9 388H」で16コア、メモリーは32GB、ストレージは1TBを搭載している。
比較対象機種としては、下記の5機種を使用している。
・「New XPS 16 ノートパソコン (2026)」
(Core Ultra X7 358H)
・「ASUS Zenbook 14 OLED」
(Core Ultra 7 255H)
・「Lenovo Yoga Slim 7i Ultra Gen 11 Aura Edition(14型 Intel)」
(Core Ultra 7 355)
・「ASUS Zenbook SORA 16 UX3607OA」
(Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100)
・「FMV A79-L1」
(AMD Ryzen AI 7 445)
まずCPU性能については、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は1160pts、CPU(Single Core)は131pts、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は4773pts、CPU(Single Thread)は539ptsを記録した。
Zenbook DUOは、Core Ultra X7 358H搭載機に対して、CINEBENCH 2024で約118%、同2026で約120%相当のマルチコア性能を記録している。ターボブースト時の最大クロックはCore Ultra X9 388Hのほうが高いが、それ以上に、本製品はピークパワーを持続させる攻めたチューニングが施されている可能性が高い。
「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は1160pts、CPU(Single Core)は131pts。「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は4773pts、CPU(Single Thread)は539pts
つぎに3Dグラフィックス性能については、「3DMark」のPort Royalは4081、Time Spyは7756、Fire Strikeは14444、Wild Lifeは45898だった。
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは19795(非常に快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは7499(快適)を記録した。
3Dグラフィックス性能において、ファイナルファンタジーXIV以外の項目ではCore Ultra X7 358H搭載機とほぼ同等のスコアだ。
前世代までのモデルとは圧倒的な差をつけており、インテル Core Ultra シリーズ3 プロセッサーの「X」がつく上位モデルでは「Arc B390 GPU」によって、GPUが飛躍的な進化を遂げたことが証明された。
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは19795(非常に快適)。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは7499(快適)
ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「KBG60ZNV1T02 KIOXIA : 1024.2 GB」を搭載しており、「CrystalDiskMark 9」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は6036MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は5355MB/sを記録した。
これはPCIe Gen4 x4接続SSDとして十分なパフォーマンスだ。大容量の動画素材の読み込みや、AIモデルのロードも一瞬で完了するだけの速度を備えている。
ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「KBG60ZNV1T02 KIOXIA : 1024.2 GB」を搭載。「CrystalDiskMark 9」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は6036MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は5355MB/s
AI処理能力については、「UL Procyon」のAI Computer Vision Benchmark(NPU)のfloat16は1231、Integerは2218を記録した。
Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100搭載機にはスコアで大差をつけられているものの、Copilot+ PCとしての要件を十分に満たす処理能力を備えている。突出したパフォーマンスとは言えないが、x86アーキテクチャーの互換性を維持しつつ、日常のAIワークフローを支えるには実用上十分な性能だ。
バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度、ボリューム40%でバッテリー残量2%までYouTube動画を連続再生したところ、12時間15分58秒動作した。
今回はバッテリー消費の大きいデュアルディスプレイモードで計測を実施したが、それでも12時間越えというモバイル用途に十分活用可能なスタミナ性能を証明した。
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