“AIで進化するBox”に続き“AIのために進化するBox”を目指す、新年度の事業戦略を発表
“SaaS is Dead”説を覆す AIエージェントはむしろBoxを成長させる ― Box Japan 佐藤社長
2026年03月31日 08時00分更新
レヴィCEO:「AIエージェントのための」新たな技術スタックが必要
Box Japan プロダクトマーケティング部 エバンジェリストの浅見顕祐氏は、最近発表されたいくつかの新機能群の紹介をまじえながら、Boxが提唱する「インテリジェントコンテンツ管理(ICM)」の重要性や、AIエージェントのためのコンテンツ基盤として必要な要件を説明した。
企業が保有するデータの90%は、PDFやExcel、PowerPoint、図面、画像といったコンテンツデータ(非構造化データ)が占めると言われる。AIの登場によって、蓄積された大量のコンテンツを機械的に読み解き、“情報資産”として有効活用できる時代が到来した。
ただし現状では、企業内にあるコンテンツは、さまざまなシステム上に分散して保存されている。こうした“部分最適”の現状を改め、中心に一元的なコンテンツプラットフォーム(=Box)を据えて“コンテンツ管理の全体最適化”を図るというのが、Boxが提案してきた世界観だ。
そして、これから生成AIやAIエージェントの業務活用がさらに盛んになると、コンテンツの価値はさらに高まる。浅見氏は「今こそ、AI活用のための“Single Source of Truth”(信頼できる唯一の情報源)を実現しようと、そういう提案をしている」と説明する。
発表会にオンライン出席したBox CEOのアーロン・レヴィ氏も、AIエージェントが“真の変革”を起こすためには、企業内のあらゆる情報にアクセスできる必要がある一方で、「サイロ化したデータ管理」がそれをはばむ障壁になっていると指摘した。エージェントのコンテンツアクセスを適切に管理できなければ、エージェントによる情報漏洩のような重大インシデントも起こりかねない。
「これまでの企業向け技術スタックは、AIエージェント向けには設計されていない」「企業が本当に必要としているのは、コンテンツを安全かつ確実に管理し、それをAIエージェントに連携させる新たな方法だ。Boxは、まさにそのためのインテリジェントコンテンツ管理を構築している」(レヴィ氏)
“AIにより進化するBox”の先で“AIのために進化するBox”を実現していく
Boxではすでに、Box内蔵型の生成AI機能「Box AI」(関連記事:Boxに組み込まれた生成AI機能「Box AI」の実力は? デモを披露)や、AIエージェント作成機能「Box AI Studio」(関連記事:自社に最適化できるBoxの“AIエージェント”、新最上位プランで間もなく利用可能に)を提供している。
ただし浅見氏は、Boxでは必ずしも“Boxが内蔵するAI機能だけ”を考えているわけではないと強調した。今後、AIエージェントの業務利用が浸透すると、外部のAIエージェントがBox上のコンテンツにアクセスしたり、MCPサーバーを介してBox上のAIエージェントとコラボレーションしたりすることも考えられる。
それもふまえて「AIエージェントが使いやすいコンテンツ基盤」を考えた場合には、コンテンツの「コンテキスト」が重要になると、浅見氏は説明した。AIエージェントが正しく情報を参照できるよう、具体的には「セキュリティ/ステータス(承認済みかどうか、など)/情報の鮮度」という“3つのS”のコンテキストが必要だという。「コンテンツに加えて、そのコンテキストも一緒に管理できるようにするという流れで、現在、機能開発を進めている」(浅見氏)。
最後に浅見氏は、Boxにおけるコンテンツ活用の進化を“5つのステップ”として示した。上述したようなAI機能群を搭載することで、すでにステップ4の“AIにより進化するBox”を実現しており、今後はその先にあるステップ5“AIのために進化するBox”も実現していく方針だ。
「これまでのステップ4では、コンテンツ(非構造化データ)を情報資産に変えていくことが中心的な取り組みだった。しかし現在、顧客が目指しているのはステップ5、つまりエージェントが自律的に働いて、たとえばBox内にあるコンテンツを参照したり、契約書を作成したりする。つまり、これまでの“AIにより進化するBox”に加えて、“AIのために進化するBox”という世界を目指している」(浅見氏)
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