ASCII Power Review 第309回
どうせ持ち歩くなら大画面がいいんです
世界最軽量「990g」を実現した「16型」モバイルノート=Acer「Swift Air 16」実機レビュー
2026年03月06日 00時01分更新
長時間のPCワークにおいて、作業効率を左右する最重要スペックは「画面サイズ」だ。老眼を自覚し始めた世代にとって大画面が見やすいのはもちろんだが、まだ先の話という若い世代であっても、目の負担を減らし、視力低下を少しでも遅らせるために大画面を選ぶに越したことはない。
とはいえ、「大画面は魅力的だが、重いでしょ?」と敬遠してきた方も多いはずだ。そんな思い込みを打ち破る1台として、今回レビューするのが「Swift Air 16」(SFA16-61M-F73Z)だ。
本製品は、16型の大画面ディスプレーを搭載しつつ、厚さ15.9~16.5mm、重量990gという薄型・軽量ボディーを実現。まさに「つねに携帯できる16型モバイルノートPC」と呼ぶにふさわしいモデルに仕上がっている。
Acerから実機を借りたので、気になるハードウェアデザインとパフォーマンスについて、じっくりとレビューしていこう。
16型で990gを実現したボディーは
突出した大画面モバイルノートなのだ
「Swift Air 16」は、OSに「Windows 11 Home 64ビット」、プロセッサーに「AMD Ryzen AI 7 350」(8コア16スレッド、最大5GHz、TDP28W、AMD Radeon 860M[8コア、3000MHz]、AMD Ryzen AI[最大50TOPS])を採用。メモリーは32GB(オンボード、LPDDR5x-7500)、ストレージは1TB(PCIe Gen4 x4接続、M.2 Type 2280)を搭載している。
ディスプレーは16型WUXGA IPS液晶(1920×1200ドット、16:10、60Hz、非光沢)を搭載。ディスプレー上部にはスライドカバー付きの約207万画素ウェブカメラ(Windows Hello顔認証対応IRカメラ)、マイク×2を内蔵している。
インターフェースは、USB 3.2 Gen1 Type-C(最大5Gbps、映像出力、PowerDelivery対応)×2、USB 3.2 Gen1 Type-A(最大5Gbps)、HDMI、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.4をサポートしている。
本体サイズは358.9×239.7×15.9~16.5mm、重量は990g。50Whのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は約13時間と謳われている。ボディーカラーはライトシルバーだ。
本製品最大の特徴は、やはり16型の大型ディスプレーを搭載しつつ、1kg切りの軽量ボディーを実現していることだ。現行機種を見渡しても、16型では1.1kg台が最軽量の目安で、990gボディーを実現した「Swift Air 16」は、突出した携帯性を備えている。
「AMD Ryzen AI」によりAI機能とAIアプリを
高速、低消費電力で実行できる
本製品に搭載されているプロセッサーは「AMD Ryzen AI 7 350」。「AI」と冠されているとおり、「AMD Ryzen AI 7 350」には最大50TOPSのNPU「AMD Ryzen AI」が内蔵されている。
AI PC「Copilot+ PC」の要件を満たしており、マイクロソフト製をはじめとする多くのAI機能を利用でき、サードパーティー製アプリでもAI処理を高速、低消費電力で実行できる。
ディスプレーは前述のとおり、16型WUXGA IPS液晶(1920×1200ドット、16:10、60Hz、非光沢)を採用している。16型で1920×1200ドットというと解像度に物足りなさを感じる方もいるかもしれないが、4K動画などを視聴しないのであれば、実用上の問題はない。文字のジャギーが視認できたとしても、それが実作業にネガティブな影響を与えることはないはずだ。
やや好き嫌いが分かれるのがキーボードだ。キーピッチは実測19.2mm、キーストロークは実測1.5mmが確保されており、狭さを感じることはない。しかし、キー同士が密着しているデザインなので、ラフにタイピングしていると誤入力が発生する場合がある。
Fキー、Jキーの突起でホームポジションを意識しつつ、キートップの中心を押すように心がける。また、遠くの記号キーについては素早く目線を落として位置確認するなど、ある程度ユーザーが慣れる必要があるだろう。
ディスプレー上部には、約207万画素のウェブカメラを内蔵したいる。このカメラはWindows Helloの顔認証に対応しているが、通常撮影用のRGBカメラと顔認証用のIRカメラが独立して搭載されており、画質の面で有利な設計だ。
実際に撮影した写真を確認しても、手に持ったクーピーペンシルのケースの文字がはっきりと判読できるほどの解像度が確保されている。肌の発色も健康的で、好印象だ。
一方で、背景の暗部ノイズや、明るい部分の白飛びはやや見受けられる。人物の描写自体に大きな破綻はないため、ビデオ会議などの用途であれば実用上十分な画質を備えていると言えよう。
ひとつだけ気になったのは、物理シャッターの動作方向だ。いわゆる「プライバシーシャッター」の多くは、左から右へスライドさせて閉じる仕様が一般的だが、本製品はその逆となっている。シャッター自体が目立つ赤色なので視覚的には判別しやすいが、指先の感覚だけで操作すると、開閉を勘違いしてしまう可能性がある。プライバシー保護のためにも、この仕様に留意して使用してほしい。
4K動画の編集、書き出しもこなせるパフォーマンス
超軽量ながら動画再生は8時間駆動
最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回のSwift Air 16のスペックは、「AMD Ryzen AI 7 350」(8コア16スレッド)/メモリー32GB/ストレージ1TB。比較対象機種としては、「Core Ultra 7 258V」(8コア8スレッド)を搭載する「Swift 14 AI」、「Core Ultra 7 255H」(16コア16スレッド)を搭載する「LG gram Pro 2in1」のスコアを掲載している。
まずCPU性能については、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は579、CPU(Single Core)は113、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は2765、CPU(Single Core)は612、CPU(Single Threads)は463となった。
これだけのマルチコア性能を備えていれば、フルHD動画だけでなく、4K動画であっても、シンプルな編集、書き出しであれば十分こなせる。
「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は579、CPU(Single Core)は113。「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は2765、CPU(Single Core)は612、CPU(Single Threads)は463。
つぎに3Dグラフィックス性能については、「3DMark」のPort Royalは999、Time Spyは2580、Fire Strikeは5685、Wild Lifeは14177となった。内蔵グラフィックスとしては健闘しており、画像編集、動画書き出しなどで一定のアクセラレーション効果を期待できる。
3Dゲームベンチマークについては、「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)は7382(やや快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)は2817となった。ほかの2機種には及ばないが、設定次第では3Dゲームもプレイ可能なポテンシャルを備えている。
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」は7382(やや快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」は2817。

この連載の記事
- 第308回 体積50%削減でも1000Wh容量を確保=スマホで完全コントロールができるポタ電「DJI Power 1000 Mini」実機レビュー
- 第307回 キーボードにペン・マウスまで付属で7万円台のAndroidタブレット「Blackview MEGA 12」実機レビュー
- 第306回 撮りたい時代を指定して写真も動画も撮れるタイムマシンカメラだ=「instax mini Evo Cinema」実機レビュー
- 第306回 2026年のノート用CPUの主役となる両雄=「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」の速度を徹底比較できたっ!!=ASUS新「Zenbook 14」実機レビュー
- 第305回 これが2026年のソニーαの基本モデルだ!!=新3300万画素センサーで毎秒30コマになった「α7Ⅴ」実写レビュー
- 第305回 白黒写真しか撮れないコンデジ「ライカQ3モノクローム」実写レビュー=写真の本質を体感できるカメラだっ!!
- 第304回 12月発売なのに超お買い得なCopilot+PC合格の最新AI内蔵オールインワンPC「ExpertCenter P600 AiO」実機レビュー
- 第303回 世界初の全天周カメラ搭載ドローン「Antigravity A1」実機レビュー
- 第302回 大人気のスマートウォッチ最高モデル「HUAWEI WATCH Ultimate 2」実機レビュー
- この連載の一覧へ

























