TranscelestialとNTT-AT、ワイヤレスレーザ通信システム「CENTAURI」を活用した高レジリエンス型ネットワーク構築で協業
NTTアドバンステクノロジ株式会社

Transcelestial Technologies Pte Ltd.(以下:Transcelestial、所在地:シンガポール、代表者(CEO):Rohit Jha)と NTTアドバンステクノロジ株式会社(以下:NTT-AT、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:伊東 匡)はこのたび、Transcelestialのワイヤレスレーザ通信システム「CENTAURI」を、日本国内および海外のNTTグループが展開するネットワーク環境の高度化において、協力して対応するためのパートナーシップを締結しました。
1. 協業の目的
本協業は、特に災害時などの緊急復旧や、ネットワーク冗長化における迅速なバックアップ回線確保を目的としています。
一般的に、 都市部の高密度エリアにおける光ファイバ敷設には数か月を要する場合があり、実際の工事も交通や周辺環境に影響をおよぼすほか、膨大なコストを伴います。
また、特に日本は自然災害も多く、災害発生時には物理的なインフラの復旧作業に時間を要すため、さらに長期化する傾向があります。こうした課題に対し、CENTAURIを用いることで、通信回復までの時間を大幅に短縮できることに期待しています。
日本は高度な通信インフラを有する一方、災害対応力の強化が常に求められています。迅速なインフラの復旧は国家的な最優先課題であり、この課題を解決するためには、実際の災害時に展開できるかどうかが「計画」と「実行」を分ける決定的な要素となります。
NTT-ATはTranscelestialとの協業を通じて、まずは災害復旧分野から着実に取組みを開始し、その成果を基盤として、CENTAURIの活用により、物理的な敷設工事に伴う時間的・地理的制約を受けることなく、光ファイバ級の大容量伝送を必要とする幅広いネットワーク用途への展開など、実効性あるロードマップを描くことができると期待しています。


2. 協業における重点領域
(1)災害復旧 - 現地への持込み、そして、即時稼働
地震や台風などの大規模災害発生後、数時間以内に基幹通信回線を復旧させるため、可搬型ケースにCENTAURI一式を収納し現地に持込み、モバイル災害対応ユニットとして即時稼働を実現します。これにより、レジリエンス強化に沿った迅速な通信確保を実現し、医療機関や緊急対応機関、ならびに企業活動の継続を力強く支援します。
(2)大容量伝送 - 実ネットワーク構築の加速
CENTAURIは復旧用途にとどまらず、モバイルネットワークのトランスポート層において、物理的な光ファイバに代わるワイヤレスソリューションとして活用することが可能です。
最大10Gbpsから25Gbps超の大容量通信をサブミリ秒レイテンシで実現します。許認可の取得が不要なため光ファイバ敷設拡張のボトルネックとなる地域においても、迅速なサイト展開を可能にします。これにより、通信事業者はネットワーク拡張のスピードを大幅に短縮するとともに、柔軟かつ効率的なインフラ構築を実現できます。
(3)国家安全保障・防衛領域でのレジリエンス強化
ワイヤレスレーザ通信システムは、狭いビームでポイント・ツー・ポイント接続を行うため、通信の秘匿性を高める効果が期待できます。これにより、重要インフラ用途においても高い信頼性を確保するとともに、安全性を備えた通信インフラの構築を支援します。
3. 実証展開
CENTAURIは、愛媛県松山市の松山城と愛媛CATV社間のネットワーク環境の高度化において商用導入されました。本案件では、愛媛CATVとNTT-ATが連携し、物理的な光ファイバの敷設が困難な歴史的建造物での、大容量通信を実現しました。歴史的景観への影響を最小限に抑え、ランドマークへのスムーズなインフラ導入を完了しています。
本導入事例は、今後、日本全国において同様の需要もターゲットとして展開していくための運用上の出発点となるものであり、実証済みのモデルとして横展開を加速します。

4. 両社のコメント
日本は世界でも最も高度な通信インフラを有する市場のひとつであると同時に、レジリエンスは“実際に展開可能であること”が不可欠であることを最も明確に示す国のひとつです。
NTT-ATとの本パートナーシップは、光無線通信を大規模かつ実運用レベルで活用可能なソリューションへと引上げることを目的としています。地理的制約、許認可手続き、あるいは災害などの不測の事態によりネットワークが制約を受けた場合でも、現場のチームが迅速に立上げられる“ファイバ級”の選択肢を提供することが重要です。
Transcelestial Technologies Pte Ltd.
CEO
Rohit Jha
当社では、迅速展開可能なワイヤレスレーザ通信システム「CENTAURI」の検証と体制整備を関係各所と進めてまいりました。CENTAURIは、光ファイバ級の高速・大容量通信を物理的な敷設を伴わずに迅速に構築できる実装型ソリューションです。災害時の早期普及や都市部におけるネットワーク補完など社会的ニーズの高い領域に即応可能であり、安心・安全なインフラの高度化に貢献してまいります。
NTTアドバンステクノロジ株式会社
代表取締役社長
伊東 匡
■Transcelestialについて
Transcelestialは、独自の無線レーザ通信技術を活用し、超高速インターネットを世界規模で展開するためのソリューションを量産化しています。本技術により、建物間、既存のセルタワー、街路ポールなどの物理インフラを活用したワイヤレス配信ネットワークを構築し、モバイルネットワーク事業者(MNO)、インターネットサービスプロバイダー(ISP)、および企業向けに、従来よりも総運用コストを大幅に抑えた通信提供を実現します。
さらにTranscelestialは、低軌道(LEO)衛星のコンステレーション構築をめざしており、地上のレーザネットワークを都市間接続にとどまらず、宇宙空間へと拡張し、大陸間を結ぶグローバルな通信網の実現を目標としています。
同社はこれまでに、Asiastar10x10による「Most Frontier Company」、Telecom Councilによる「SPIFFY San Andreas Award(Most Disruptive Technology)」、Forbes「30 Under 30」(CTO Dr. Mohammad Danesh)、Edge「35 Under 35」(CEO Rohit Jha)、The Optical Society(OSA)による「The Most Ambitious Start-Up in Photonics Award」など、数多くの国際的な業界賞を受賞しています。
公式サイト:https://transcelestial.com/
■NTT-ATについて
NTT-ATは、1976年の創立以来、NTTグループの技術的中核企業として、NTT研究所の技術をはじめとした世界の先端技術を広く取入れ、それらを融合してお客さまの課題を解決し、お客さまにとっての価値を提供し続けています。「アプリケーション」、「マテリアル&ナノテクノロジ」、「ソーシャルプラットフォーム」、「トータルソリューション」の4つの事業領域を柱としてビジネスを展開しています。
公式サイト:https://www.ntt-at.co.jp/













