2025年度の決算・事業説明会でkintoneの規模別売上比率を初公表
kintoneの大企業売上は間もなく3割に サイボウズはグローバルで“戦える”新サービスも開発中
2026年02月26日 11時00分更新
サイボウズは、2026年2月25日、2025年度の決算・事業に関する説明会を開催した。今回、kintoneの“顧客規模別”の売上(MRR)比率を初公表しており、大企業(従業員1000人以上)の売上比率が27.2%に達し、同社のエンタープライズ開拓が着実に進展していることを示している。
加えて同社は、2023年度から5年間で売上を倍増する(2028年度に509億の連結売上高突破)という中期目標の達成に向けて、人材採用の強化や“グローバルで戦える”製品展開に向けた研究開発などを推進する。
本記事では、サイボウズの代表取締役社長 青野慶久氏による、2025年度の決算報告および事業の振り返り、2026年度の展望についてのプレゼンを紹介する。
価格改定の影響強く大幅成長、kintoneは大企業への導入も着実に
サイボウズは、「チームワークあふれる社会を創る」というパーパスに掲げており、その実現のためにグループウェアや情報共有のプラットフォームを提供する。
その中で、主力製品であるノーコード・ローコードツール「kintone」を中核に、組織の壁や情報のサイロ化をなくし、多様な人が多様な情報を扱えるワンプラットフォームを形成するという「サイボウズNEXT」のビジョンを打ち出している。
2025年度(2025年1月~12月)の決算は、連結売上高が前年比26.1%増の374億3000万円、連結営業利益が前年比106.4%増の101億100万円と大幅な増収増益となった。kintoneの連結売上高も216億8900万円と前年比33.9%増の急成長を遂げている。ただし、この成長率は2024年11月に実施した価格改定の影響が大きく、「一時的なもの」(青野氏)と強調された。
ただ、この価格改定はネガティブな要因にはなっておらず、SaaS経営指標をみると、解約により失われた収益の割合(Gross Revenue Churn Rate)はすべての製品で1%未満と健全な数値を保っている。また、価格改定の影響ですべての製品で1社当たりの売上単価(ARPA)が向上している状況だ。
主力製品のkintoneを深掘りすると、契約数は前期から2000社増となる3万9000社を突破した(2025年12月時点)。これに関しても価格改定により、「小企業が導入しづらくなり、契約数の伸びは鈍化していくだろう」と補足された。一方でここ数年、大企業向けの施策を進めている成果もあって東証プライム企業の導入状況は、前年から2ポイント増の46%となっている。
加えて今回、kintoneの顧客規模別の売上(MRR)割合が初公表された。従業員99名以下(SMB)は39.1%、100~999名(MID)は33.7%、1000名以上(EP)は27.2%と、中堅・中小企業で利用されるイメージの強い同ツールだが、特定のセグメントに依存しない収益基盤に成長していることが示された。
最後に諦めず挑戦を続ける、グローバル展開の現状だ。2025年度の海外ユーザー企業数は、東南アジアが最も進展して前年比13.4%増の760社となったが、米国は前年比4.5%増の930社、中華圏は前年比5.9%増の1430社と、依然“ほふく前進”での拡大が続いている。











