ピラミッドを体験できるフランス製のVRコンテンツが話題に
VRに完全に飽きてしまった中国でもVR熱が再燃
横浜か名古屋でVRコンテンツ「ホライゾン・オブ・クフ(Immersive Journey)」を体験した人はいるだろうか。VRゴーグルを着用して、エジプトのピラミッドに潜入し、古代エジプトにタイムリープして学ぶというもので、座るのではなくゴーグルを着用したまま歩き、歩いた分だけ景色が対応する。
VRにあまり詳しくない人にとっては、新種のエンタメに驚愕すること間違いなしだ。なにせショッピングモールに「VR体験館」なる気軽に体験できるアトラクションが氾濫し、VRが飽きられた中国においても、ホライゾン・オブ・クフをきっかけにVR熱が再燃するほどなのだ。ハイテクには慣れている中国人の間でも「これはすごい」と口々に感動しているのである。
ホライゾン・オブ・クフはエジプトを舞台にしたフランス製コンテンツではあるが、西側国家がつくれば中国も負けじと作ろうとするわけで、ホライゾン・オブ・クフの中国版ともいえるものがいくつも作られている。
たとえば、今も謎に包まれる四川省の古代文明の遺跡「三星堆」をテーマにしたVRコンテンツが三星堆博物館で体験できる。VRゴーグルを着用し、発掘現場を再現し、プレーヤーな考古学者として遺物発掘を体験するというもので、VR空間で土を少しずつ取り除き、青銅器や玉器の一部が姿を現すプロセスを追えるため、普段は各種報道でしか見られない「発掘の緊張感」を体験できる。
浙江省の杭州には良渚古城遺跡があり、そこでもこうしたVRコンテンツが体験できる。5000年前の「時間旅行者」となって探索した先で祭祀儀礼に参加し、洪水と対峙するストーリーだ。また日本からはアクセスが遠いが、新疆ウイグル自治区の庫車(クチャ)石窟群を題材にした「亀〓印記(〓は滋のさんずいを抜いたもの)」では、浙江省が協力し約200枚の壁画と30カ所の遺跡データを8K超高精細で3D化。
壁画が剥落している部分も、デジタル復元された色彩を通じて、かつての壮麗さを体感できる点が特徴だ。いずれもこの1年でリリースされたもので、観光地の客入りにも役立っているという。ホライゾン・オブ・クフの影響を多少なりとも受けているという構成で、中国のVRコンテンツは大きく成長した。
VRを使ったハイテク歴史体験があれば、ARで体験するコンテンツもあり、博物館で体験できる。導入されている博物館でスマートフォンでガラスケース内の展示物をスキャンすると、画面上に三次元モデルや製作工程、発掘写真、修復前後の比較画像が重ねて表示される仕組みを導入している。ガラス越しに「見るだけ」だった展示が、内部構造や歴史的文脈まで含めて理解できる学習体験に変わるわけだ。
博物館では展示物をベースにした様々なグッズが売られていて、近年の中国はこれにも力を入れていて面白いのだが、一部の製品にはここにARを組み込んでいる。たとえば文物モチーフのAR冷蔵庫マグネットは、通常は単なるマグネットだが、専用アプリで読み取ると、文物の3Dモデルが立ち上がり、回転・拡大しながら細部を観察できる仕組みがある。

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