Comcast、Classiq、AMDが、より回復力と信頼性の高いインターネットを実現するための量子アルゴリズムを実証
Classiq Technologies Ltd.
量子アプリケーション開発プラットフォームを提供するClassiq Technologies(本社:イスラエル・テルアビブ、CEO : Nir Minerbi、以下「Classiq」)は、Comcast、およびAMDと共に、量子アルゴリズムを活用してネットワークルーティングの耐障害性を強化し、インターネット配信を改善することを目的とした画期的な実証実験の完了を発表しました。
Comcast Connectivity and PlatformsのChief Network OfficerであるElad Nafshi氏は次のように述べています。
「お客様が求めているのはシンプルです。高速で、安全で、信頼性の高い接続です。しかし、当社のように大規模かつ動的なネットワークを運用している場合、その約束を実現するのは容易ではありません。特にネットワーク需要が拡大する中ではなおさらです。私たちは昨年、現実のネットワーク課題に量子ソフトウェアと技術がどのように対応できるかを検証する目的で、Classiqと共同でこの試みを開始しました。その結果、ネットワーク最適化における量子コンピューティングは理論上の概念ではなく、実用的かつスケーラブルであり、顧客ニーズに根ざした技術であることが示されました。」
実証実験について
本共同実証は、ネットワーク設計における根本的な課題に取り組みました。それは、ネットワークの保守や変更管理を実施する際に、ネットワーク拠点の独立したバックアップ経路を特定することです。
例えば、ある拠点が定期保守のために停止している間に、別の拠点が予期せず障害を起こした場合でも、顧客接続に影響や品質劣化を与えることなくトラフィックをシームレスに再ルーティングできることが目標です。このためには、同時リンク障害にも耐えられ、低遅延で最適化されたユニークなバックアップ経路を特定する必要があります。しかしネットワーク規模が拡大するにつれて、この問題は指数関数的に複雑になります。
本実証では、量子技術と高性能な古典計算を組み合わせ、変更管理シナリオ下でリアルタイムにユニークなバックアップ経路を特定できるかを検証しました。実験には量子ハードウェア上での実行と、AMD Instinct(TM) GPUを活用した加速シミュレーション環境の両方が含まれており、量子ハードウェア単体ではまだ到達できない意味のある計算容量(量子ビットスケール)を達成しました。
GPU加速シミュレーションによって、チームは迅速な開発サイクルとアルゴリズム挙動の検証を行い、並行して量子ハードウェア上での実行によって実装の成功を確認しました。試行結果の詳細は、研究チームが執筆した学術論文のプレプリントでご確認いただけます。
今回の実証で、Classiqは量子ソフトウェアとエンジニアリング・サポートを提供し、迅速なモデリング、最適化された実装、およびハードウェアとシミュレーション環境の両方にわたる実行を可能にしました。
グローバルな通信ネットワークにおける最適化問題は、ネットワーク規模の拡大に伴い組合せ探索空間が指数関数的に増大するため計算負荷が非常に高く、量子コンピューティングにとって格好の課題となります。
Classiqの共同創設者兼CEOであるNir Minerbiは次のように述べています。
「エンタープライズ向けの量子R&Dには、迅速な反復と再現可能なワークフローが必要です。今回のコラボレーションは、チームがいかに複雑な最適化問題を構想・モデリングし、GPU加速シミュレーションや量子ハードウェアを含む異なるバックエンドで迅速かつ効率的に実行できるかを実証しました。また、エコシステムが進化してもポータビリティ(可搬性)を維持できることも示しています」
AMDのCompute and Enterprise AI Products担当corporate vice president、Madhu Rangarajan氏は次のように述べています。
「コンピューティングの未来は、古典コンピューティングと量子コンピューティングの融合にあります。ハイパフォーマンス・古典コンピューティングのリーダーとして、当社のHPC製品が量子コンピューティングをどのようにサポートできるかを模索しています。このコラボレーションは、加速シミュレーションと量子実行が共存し、ネットワーク運用にとって重要な問題を解決する現実世界の好例となりました」
*本件は、東部標準時2026年2月17日にイスラエル・テルアビブにて発表されたプレスリリースの抄訳です。英語原文はこちらをご覧ください。
Classiqについて
Classiq Technologiesは、量子アプリケーションの設計から実行までをワンストップで行う包括的なプラットフォームを提供しています。Classiqが開発した「Qmod(キューモッド)」は業界初の高水準モデリング言語であり、量子アルゴリズムの概念を直感的かつ高い抽象度で記述することを可能にします。ネイティブ構文、Python統合、およびグラフィカルエディタを活用することで、効率的で直感的な量子プログラムの開発を支援します。この高水準の記述式の量子アプリケーション開発環境*1により、従来型のゲートレベルでの手動設計とは異なり、量子回路生成を自動化することが可能です。これにより、量子ハードウェアに関する専門知識のない開発者においても、AI、機械学習(ML)、線形代数の知識を活かして量子コンピューティングを活用できるようになります。
さらに、Classiqのプラットフォームは、多様な量子ハードウェアおよびシミュレーターと連携しており、それぞれの制約条件に応じた最適な回路を自動生成します。これにより、開発者の負担を軽減し量子コンピューティングの全体的効率を大幅に向上させます。Classiqは、量子コンピュータ、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、量子シミュレータなどの先進的な計算ハードウェアプロバイダーと協業を進めています。
ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)、HSBC、Samsung、インテーザ・サンパオロといった強力な投資家に支えられ、ワールドクラスの科学者・エンジニアチームが長年にわたり培ってきた量子コンピューティングの専門知識を基盤に、量子アプリケーション開発を変革する開発プラットフォームを提供しています。













