株式会社 ICT総研
■ 日本のスマホ料金は、データ容量20GB以下では安い水準を維持。
■ 日本のスマホ料金は2021年に大きく低下した後、引き続き安い水準を維持。
株式会社ICT総研は、2026年2月6日、「2026年2月 スマートフォン料金の海外比較に関する調査」の結果をまとめた。
2021年に政府の要請によって国際的に見ても安い水準となった日本のMNO(移動体通信事業者)の携帯電話料金は、その後どう推移して来ているのか。オンライン専用プランの普及や楽天モバイルの利用者拡大も受け、料金水準はどう変わってきているのか、日本のスマートフォン料金の現状を定点調査した。
調査対象は日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国の 6 カ国の 主なMNO とし、各国のスマートフォン料金は2025年12月時点のものとした。
■ 日本のスマホ料金は、データ容量20GB以下では安い水準を維持。

調査の結果、2025年12月時点における調査対象6カ国の月額のスマートフォン料金平均は、データ容量2GB 2,736円、5GB 2,866円、20GB 3,425円、無制限 6,186円であった。
データ容量2GBでは、日本が1,459円で6カ国の中で最も安く、データ容量5GBと20GBでは、フランスがそれぞれ1,876円、2,042円で最安、データ容量無制限ではイギリスが4,051円で最も安い結果であった。日本はデータ容量5GBでは2,088円、20GBでは2,581円と、6カ国中最も安いわけではないが、いずれも平均を下回っており十分に安い水準である。一方でデータ容量無制限では6,739円と、平均を上回る料金水準となった。
各国の料金水準の傾向やデータ容量ごとの6カ国平均料金は、1年前(2024年12月時点)の同調査の結果と大きくは変わっていない。この料金は、各国の料金を購買力平価で円換算して比較しているものであり、その点は注意が必要だ(例: 2025年の購買力平価(PPP)は、1ドル93.523円で換算)。
■ 日本のスマホ料金は2021年に大きく低下した後、引き続き安い水準を維持。

今回の調査では、2025年12月時点のスマートフォン料金を調査対象としているが、当社の過去の同様の調査と比較することで、表2に推移を示した(データ容量2GBと20GBの場合)。
日本の料金は2GB、20GBの場合のいずれも、2020年から2021年にかけて安くなり、その後は同程度の水準を維持していることが分かる。楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」はもちろん、NTTドコモの「ahamo」、auの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO」などのオンライン専用プランが平均料金に大きく影響しており、6カ国の中でも最も安い水準であり続けている。
同じデータ容量の中では、オンライン専用プランを含めた各携帯電話キャリアの最安プランで計算していることが、今回の調査で日本の料金水準が安い理由とも言える。少なくとも、6カ国の中で最も安い水準の料金プランを選択できる環境が日本にあることは間違いない。
一方で、日本のデータ容量無制限プランの料金については、2024年12月時点が6,372円であったのに対して、2025年12月は6,739円と、平均料金は367円上がっている。動画配信サービスとセットになった料金プランなどで、ユーザーからの収入を高い水準にしようとする携帯電話キャリアの動きも背景にあるだろう。ユーザーは、携帯電話料金だけで比較するのではなく、ポイント、金融サービスなど、各携帯電話キャリアの「経済圏」の中で1人1人が利用するサービスも踏まえて、料金プランを選択する必要があると言える。
NTTドコモがネットワーク品質の低下を指摘され現在改善を進めているなど、日本の現在の通信品質は最高水準ではないとも言われるが、欧米と比べても一定水準の品質は引き続き維持していると見られる。AIの普及等により通信の需要が大きく拡大していき、資材費、人件費の高騰が続く中で、6G時代に向けてネットワーク設備の投資を維持・拡大できるか、今後も動向を見守りたい。
ICT総研では、携帯電話料金やネットワーク品質の今後の展望を予測するため、今後も同様の調査を実施していく方針である。
【本資料の調査結果・推計データについて】
*2025年12月の料金は、調査対象6カ国の2025年12月時点の5Gスマートフォン料金(基本料金+データ定額料金。音声通話料金や定額通話サービス料金は含まない。契約に伴って自動的に適用される割引がある場合は割引適用後のもの)について、各種公開資料をまとめて分析したものである。
*2025年12月、2024年12月、2023年3月、2021年12月の調査対象事業者(ブランド)は、NTTドコモ(日)、KDDI(日)、ソフトバンク(日)、楽天モバイル(日)、Verizon(米)、AT&T(米)、T-mobile(米)、O2 (Telefonica UK)(英)、EE (BT Group)(英)、Vodafone UK(英)、Tree(英)、Orange(仏)、SFR(仏)、Sosh(仏)、RED(仏)、Free mobile(仏)、Bouygues Telecom(仏)、Telefonica Deutschland Holding(独)、Vodafone(独)、Telekom Deutschland(独)、Blau(独)、Otelo(独)、Congstar(独)、SK Telecom(韓)、KT(韓)、LG Uplus(韓)。
*2020年3月の料金は各国上位3社のMNOの4Gスマートフォン料金。
*携帯電話料金は、各国の調査対象事業者の月額平均料金である。一定期間を対象とする割引がある場合には、24ヶ月に平準化した。なお、金額は「税込」を「購買力平価換算」で円通貨に換算した。(例:2025年の購買力平価(PPP)は、1ドル 93.523円)
(2020年3月、2021年12月の購買力平価は「OECD.stat」、2023年3月の購買力平価は「World population review」、2024年12月、2025年12月の購買力平価は「Implied PPP conversion rate」(IMF)から算出。)
*本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、アンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
*本資料は報道・ニュースメディア向け資料であり、許可無く、データ、グラフ等を広告および販促活動に利用することを禁ずる。
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ICT総研ホームページ
https://ictr.co.jp/report/20260206.html
■株式会社ICT総研について
ICT総研は市場調査会社・シンクタンク出身者を中心に2011年に設立された独立系調査会社です。
主な事業内容:ICTおよびその他分野に関する市場調査、コンサルティング、出版
資本金:1000万円
代表者:代表取締役 齊藤 和
従業員数: 企画スタッフ・リサーチャー・アナリスト 合計20名(契約スタッフを含む)
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