携帯電話・内線・トランシーバーの1台3役。IPトランシーバーがホテル業界で販売好調、販促強化。「国際ホテル・レストラン・ショー」(2/17~20@東京ビッグサイト)に出展。
アイコム株式会社
PHSからの切り替え需要で、館内Wi-Fiを活用して導入コストを抑制
アイコム株式会社(大阪市平野区、代表取締役社長 中岡洋詞、東証プライム)は、PHSからの切り替え需要で、電話機能を持つIPトランシーバー「IP200H」の販売が好調です。
特にホテル業界はインバウンド(訪日外国人)需要などで活況なこともあり、客室数769室の名古屋地区最大規模を誇る「名古屋マリオットアソシアホテル」をはじめ、各ホテルで導入が進んでいます。
選ばれる背景にあるのが、公衆PHSサービスの終了(2023年3月)です。同PHSサービス終了は継続中の法人向け構内PHSサービスにも影響しており、修理や部品調達が困難になるなどメンテナンス維持ほかに課題を抱えています。こうした状況を受け、新規に開業するホテルや通信システムを見直すホテルで、PHSに替わる通信手段に当社のモバイルIPフォン(電話機能を持つIPトランシーバー)が選ばれています。
当社は、こうした「IP200H」の販売好調を受け、東京ビッグサイトで開かれる「国際ホテル・レストラン・ショー」(2026.2.17-20)に出展します。「IP200H」などのIP電話製品を展示し、ホテル業界での販促を強化します。
連携必要なホテル業務、複数端末と同時通話が便利
アイコムのモバイルIPフォン「IP200H」(2020年10月発売)は、1台でトランシーバーや携帯電話(外線電話)、内線電話の3役をこなす利便性の高さが強みです。
外線はLTE回線を利用してスマートフォンのように使えるほか、内線はホテル内のWi-Fiを使って通信料金を抑えるメリットもあります。
携帯電話のように使えながら、もちろんトランシーバーなので、ワンプッシュで複数の端末に一斉同報できます。PHSの1対1の会話とは異なり、フロント、ラウンジ、各フロアのスタッフなどあらかじめ登録したメンバーと同時通話(会話)ができます。チーム単位で即座に連絡が取り合えるため、業務連携や情報共有をスムーズにします。
ホテルはもともと顧客向けサービスとして、全館にわたりWi-Fi環境を整備しています。そのためモバイルIPフォンなら、構内PHSとは異なりアンテナの設置などの設備投資も不要で、初期費用を抑えながら、最短工期1日で導入することができます。

「PHSライク」な外観・操作性で入れ替えがしやすい点も支持を集めている
なぜスマホではなく、トランシーバー?
トランシーバー(無線機)は、受話の操作が必要なスマホとは異なり、受信側の操作なしに音声が届くため、速報性に秀でています。またトランシーバーは、“なんでもできる”スマホと比べ、音声の送受信に特化した通信端末であるため、モバイルデバイス管理(MDM)や情報セキュリティの面で、総務部などの管理負担が軽いこともメリットです。
既存の通信インフラを有効活用しながら「PHS依存」から脱却
地上200m超の高層ホテルをフルカバーする通話環境を構築
当社はいまホテル業界に向けて、モバイルIPフォン「IP200H」と、他社製の構内電話交換機(PBX)を連携する通信システムの提案を行っています。
PBXは、スタッフの持つ構内PHSや各客室の固定電話での内線電話に必要な構内交換機で、多くのホテルで活用されています。内線・外線可能なIP電話システムを構築できる、当社のVoIPルーター(SR-8000V)を導入することで、本来、直接通話のできない構内PHSや固定電話と、「IP200H」などのモバイルIPフォンとの通話を可能にします。既存の通信インフラと「IP200H」を共存させることで、導入コストを抑えたまま、新たな通信環境を構築できます。
直近では、地上200m超の高層ホテル「名古屋マリオットアソシアホテル」が、この通信システムを活用し、フロアスタッフ用の通信端末として「IP200H」を124台導入しています(2024年末導入)。
同ホテルでは、もともと電話交換機(PBX)を介して、約300台の構内PHSをスタッフ間の内線電話として利用していましたが、公衆PHSのサービス終了を受けて、構内PHSへの依存からの脱却を検討していました。一方ですべてのPHS端末を入れ替えるにはコストがかかるため、一部の既存PHSと新規導入するIPトランシーバーを併用できる、ハイブリッド型の通信システムを模索していました。

「名古屋マリオットアソシアホテル」通信概念図
そこで目を付けたのが、PBXと連携可能なVoIPルーター(SR-8000V)と「IP200H」とを組み合わせた当社の通信システムです。SR-8000Vの導入により、構内PHSや各客室にある固定電話を残しながら、スタッフ間の主な通信手段を「IP200H」に移行することができました。
また、既設のWi-Fi設備を生かし、フロントとヘルプデスクに当社の卓上型IPフォン(VP-2100)を、ラウンジスタッフや荷物を預かるクロークスタッフらにWi-Fiトランシーバー(IP110H)を配備しました。
さらに、レストランスタッフに持たせていた既存の特定小電力トランシーバー(IC-4120)を有効活用できるよう、当社が“魔法の箱”と呼ぶ通信拡張ユニット(RoIPゲートウェイVE-PG4)を設置します。同ユニットは、周波数や機種の異なる無線機同士の相互通信を可能にする技術です。これにより、既存の通信インフラを有効活用しながら、新たな通信システムの構築を実現しました。
同ホテルを運営する、(株)ジェイアール東海ホテルズの事業開発部ファシリティ・コンダクターの猪飼誠(いかい・まこと)氏は、「アイコムの主装置(SR-8000V/VE-PG4)を使えば、電話交換機を主軸に、PHSや固定電話・特定小電力トランシーバーとも繋がることができ、超高層ホテルをフルカバーする、まさに当社が望む通話システムが構築できました」と話します。














