子どものネットトラブルには、さまざまなものがある。ネット依存やゲーム依存、ネットいじめをはじめとするコミュニケーショントラブル、誹謗中傷、性被害や誘拐、闇バイト、炎上、個人情報流出、ゲームへの高額課金トラブルなどだ。
次々と新しいサービスが現われ、新しいトラブルや被害も起きる。我々はどうすれば良いのだろうか。
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子どもを守る「ペアレンタルコントロール」のガチガチ制限は逆効果
親子での会話とルール作りが大切
いくつかの調査から、ルールを決めている家庭、親子での会話が多い家庭では、子どものネットトラブルが少ないことがわかっている。
親子での会話が多いことには、さまざまなメリットがある。
まず、親が子どもの問題ある利用に早期に気付けること。子どものネットでの交流相手や、相手との交流内容についても把握しやすくなるだろう。相談しやすくなり、トラブルの早期解決にもつながるはずだ。
このとき、親子で話し合ってルールを決めておこう。行動指針となり、安全な使い方について考えるきっかけにもなるだろう。
制限機能を活用して安全設定しよう
ネットにまつわるトラブル・被害が日々報道されているが、実は、ペアレンタルコントロール機能やフィルタリングサービス、そして各アプリごとにもペアレンタルコントロール機能や制限機能がすでに用意されている。
わざわざ用意されているということは、それだけトラブルが多いということ。アプリを利用する前に、どんな対策が用意されているかを調べ、必要なものを取り入れるようにしたい。制限設定で防げるトラブルは、これで防げるようになるはずだ。
利用時間について決めたら制限機能で制限するなど、家庭で決めたルールを守りやすくする設定にしておくことも大切だ。
日々のニュースでリテラシーを高める
親子でリテラシーを高めておくことも重要だ。日々、テレビや新聞などのニュースで事件・被害が報道されている。前述の制限機能では防げないトラブルは、リテラシーを高めて防いでいくしかないのだ。
たとえば同年代の子どもが巻き込まれた事件やトラブル、それが利用しているアプリで起きているなら、どんな使い方をするとそうなるのか、適切な使い方などについて話し合うきっかけにすると良いだろう。
どれもすぐにできることばかりなので、今日から取り入れていただけると幸いだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『スマホで受験に失敗する子どもたち』(星海社新書)、『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社α新書)、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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