今やXR関連製品が中心となった台湾のHTCだが、中南米や東南アジアなどではHTCブランドのスマートフォンが次々と発売されている。これはHTCからブランドライセンスを受けた企業が新製品を開発しており、製品の性能はミドルクラスが中心の低価格モデル。
手軽に買える老舗ブランドのスマートフォンとして販売国では人気が高いという。2025年10月にドバイで開催されたIT関連展示会「GITEX2025」会場に展示されていた、HTCブランドの最新スマートフォンを紹介しよう。
約6.8型の大型ミドルクラス
「Wildfire E7 Plus」
HTCブランドのスマートフォンは、すべて「Wildfire」のサブブランド名称で販売されている。「E」のアルファベットの後に数字を加えた製品展開をしており、数字の値が高いほうが高性能なモデルとなっている。「Wildfire E7 Plus」は名称を見ると「Wildfire E7」の上位モデルという位置づけだが、同モデルはまだ発売されていない。
チップセットはMediaTekのHelio G99、4Gモデルとしては上位機種だ。カメラは6400万画素、ディスプレーは6.78型で解像度は1600×720ドット、フロントカメラはパンチホール型で1600万画素。
バッテリーは5000mAhと一般的な容量。2025年8月にアフリカなどで販売が始まっており、2026年に向けての中核製品という位置付けのようだ。価格はタイで7500バーツ(約3万6000円)。
性能も価格も抑えめのエントリー
「Wildfire E7 Life」
2025年末に発売予定のエントリーモデルが「Wildfire E7 Life」だ。SoCはUNISOCのT616で、バッテリーは5000mAh。エントリーモデルという位置づけで展開される予定。価格は未定だが性能を考えると日本円で1万円台になると推測される。
カメラ周りのデザインはサムスンのGalaxyシリーズに似た縦の楕円型バンプ、カメラは5000万画素の1つだけだ。また、フロントカメラは800万画素を搭載している。背面仕上げは飽きの来ないグラデーションをかけるなど、HTCブランドの製品に恥じない仕上げだ。
なお、これらHTCブランドの開発・製造は中国のODM企業が行なっているが、バッテリーはリチウムイオン系を採用しており、シリコンカーボン系の大容量バッテリーはまだ搭載されていない。このあたりはコストを考えての採用だろう。
シリーズ最上位モデルで5G対応
「Wildfire E7 Elite」
Eliteという名称からわかるように、Wildfire E7シリーズの最上位モデルとなるのがこの「Wildfire E7 Elite」である。SoCにはUNISOCのT765を採用する、5G対応モデルだ。Wildfireシリーズの中でも、5G対応機は本機種が初となる。新興国では無名メーカーを含め多くの低価格モデルが乱立しており、5G対応は1つの差別化要因になるだろう。
カメラデザインも高画質カメラをイメージさせるデザインだ。ただし、5000万画素のメインカメラ以外の性能は現時点では不明。ディスプレーは6.79型(解像度不明)、フロントカメラは1600画素。本モデルも背面デザインは凝ったものとなっている。
バッテリーは5G対応ということで5600mAhとやや容量が大きい。電源ボタンはすべてのモデルが赤を採用しているわけではなく、このあたりはデザインの統一性がほしいところだ。このモデルも2025年末に発売される予定である。























