SilverStoneにまんまとやられた

この「レトロ風」は信用できる　当時を知るライターが90年代っぽいPCケース「FLP02」に悶える

見た目はレトロ風でも機能はちゃんと今風！

　レトロ風デザインとはいえ、古いPCケースそのものを再現してしまえば使い勝手は悪くなる。ちゃんとイマドキのPCケースになっているか、チェックしてみよう。

　実物を初めて見たときに気になったのは、フロントインターフェースが見当たらなかったこと。FLP01ではベイカバーの下にインターフェースが隠れていた。対して、FLP02の3つの空きベイはすべてユーザーが使えるようになっており、インターフェースはなかった。

　だが安心してほしい。フロントインターフェースは5インチベイのさらに上、天面近くのカバー下に用意しているのだ。

カバーの下に、USBやヘッドセット端子を用意していた

　USB Type-Cなどの当時はなかったインターフェースが見えてしまうと、せっかくのレトロ感がなくなってしまう。それだけに、この仕様はうれしいポイント。なお、端子はUSB 3.0×2、USB Type-C、ヘッドセットの4つ。フロントインターフェースは一時的な接続に使うためのものなので、これで十分。

　個人的には、PCケースのカバー形状にちょっと期待していた。古いPCケースは両側面と天面が一体化したコの字型になっており、着脱が結構面倒なものだった。レトロ風というのだから、もしかするとその扱いにくいところも再現しているのでは……と思ったのだが、そんなことはなく、ちゃんとイマドキのサイドパネル式になっていた。

側面と天面が分かれているので、天板だけを取り外す、ということも可能

　少し残念な気もするが、わざわざ扱いにくくする必要はない。なにもかもを再現するのではなく、ちゃんと現代のPCケースとして使いやすいように工夫していた。

　使いやすさの面でいうと、防塵フィルターも見逃せない。底面にはスライド式の大型のもの、前面にはワンタッチでパネルごと取り外せるものを装備している。

底面のフィルターは背面から引き抜ける

前面パネルは引っ張ると簡単に外れる

　見た目は完全にレトロ風だが、細かい使い勝手はイマドキのPCケースと遜色ない。この新旧のいいところ取りがFLP02の最大の魅力だろう。